膨大な画像検査と専門医不足――数字が示す遠隔画像診断の必要性

嗣江建栄

嗣江建栄

テーマ:遠隔読影

厚生労働省の2024年度オープンデータを見ると、日本では年間、膨大な数のCT・MRI検査が行われている。

一方、画像診断管理加算1~4の算定回数を合計すると約2,500万件にとどまる。もちろん、診療報酬上の算定回数と実際の読影件数を単純に比較することはできない。しかし、これだけ多くの画像検査が日々行われる中、画像診断管理加算を算定できる体制がすべての医療機関に整っているわけではないことも事実である。

背景にあるのが、画像診断専門医という限られた医療資源だ。

高性能なCTやMRIは全国に普及した。しかし、装置を導入すれば画像診断が完結するわけではない。撮影された画像を専門的に診断し、その結果を診療に生かして初めて、その性能が患者のために生きる。

だからこそ、「専門医がいない施設は自施設だけで完結できない」という前提から考える必要がある。

画像を安全に送受信できる時代に、専門医まで各施設が個別に抱える必要はない。専門医がいる保険医療機関と、専門医が不足する保険医療機関を遠隔画像診断で結ぶ。

画像診断専門医を「施設の資源」から「地域・全国で共有する医療資源」へ。

膨大な検査数と未算定領域の存在は、その必要性を静かに示している。

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