居住者によるマンションの維持管理④
みなさん、こんにちは。
本日は、コンクリートのクラック発生について、主な点検確認個所と発生原因について案内します。
□開口部(窓・ドア等)の角から斜めにクラックは無いか。
角の部分はクラックが入りやすいので対応策として、施工時にメッシュ配筋または斜め配筋をダブルで補強するように構造図に明示されています。
□柱や壁のコーナー部分で、水平に10センチほどのピッチで何本もクラックが入ってないか。
柱や壁のコーナー部は配筋施工時に鉄筋同士の結束とコンクリート型枠とのかぶり寸法をきちんとしていないとコンクリート部が薄くなりクラックが発生し、雨水侵入で内部の鉄筋がさびて膨らみ、さらにコンクリートを押しだし破裂状態になってしまいます。
□外廊下やベランダの手すりに縦方向のクラックは無いか。
長いスパンの部分にはひずみなどでクラックが入りやすいため適切な位置に初めからクラックを誘発させる目地処理がされています。当然目地にはシーリング材にて防水されています
□外壁や内装で横方向または縦方向に長めの一本のクラックは無いか。
表面上は一枚の壁に見えていますが、内部はコンクリートとブロックのように異種の壁同士が合わさっています。当初から目地別れにしていれば問題なかったのですが、処置されていないことが多く見受けられます。
□壁や床で亀甲模様や、うろこ状の様々な方向にクラックが入っていないか。
これは、コンクリート打設状況に問題があったか、製品そのものに問題があったかと考えられます。
□駐車場土間、外部犬走りやエントランス入口土間などに枝分れのクラックはないか。
土間コンクリートの下地部分の砕石地業がしっかり転圧されていなかったか、配筋不足または配筋位置が守られていなかったかによります。
主なもので比較的大規模修繕時に修復可能なクラックは以上です。この他に床スラブで四隅全てに
斜めのクラックがあるもの、梁でクラック幅が大きなものや、建物の地盤近くの隅から斜めにクラックが走っている壁があるものなどは専門家に確認してください。
質問などいつでも受付けていますので遠慮無くどうぞ。
株式会社東拓企画
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