投信の手数料打ち切りも 米国投資家に学ぶべきコト
つみたてNISAは、金融庁が長期的な資産運用に適していると判断できる銘柄を選定しています。
気軽に投資をはじめられる制度としてスタートしたのが、つみたてNISAです。
どんな銘柄を選んでよいのかわからない初心者にはとても嬉しい制度と言えるでしょう。
しかし、同じ投資対象の中でもコストが違うものがあることには注意が必要です。
初心者でも安心のつみたてNISA
つみたてNISAでは金融庁が「長期・分散・積立投資」の3つに適した投資信託を選んでいます。
国内資産を対象とするインデックス型投信の場合では信託報酬は0.5%以下でなければつみたてNISA対象とはなりません。
つみたてNISA対象銘柄の条件の一部には、
・投資をスタートするときの購入時手数料が掛からないこと、
・期間が20年以上、または期限が決まっていないこと
などが条件にあるため、長期運用に適しているといえるでしょう。
低コストでも判断は慎重に
信託報酬が0.5%以下ならば、比較的低コストといえます。
しかし、コストは慎重に判断しなければいけません。
同じ投資対象の銘柄でも、コストが約3倍違うケースがあるからです。
一例としてつみたてNISA対象で日経平均株価に連動する2つのインデックス型投資信託を比較してみましょう。
ある銘柄Aのコストは0.15%でした(下図のグラフオレンジ線)。
一方、Bの銘柄はコストが0.44%に設定されていたのです(下図のグラフ青線)。
同じ投資対象でもコストが約3倍違うのです。
1年間リターンで比較したところ、0.57%のリターン差が生まれていました。
A銘柄(オレンジ:コスト0.15%)、B銘柄(青:コスト0.44%)の値動きを示しています。
A銘柄では1年間で31.07%、B銘柄は1年間で30.50%のリターンでした。
この図ではわかりにくいですが、チャート右側ではコスト安のオレンジがコスト高の青よりもリターンが高いことが見て取れます。
つみたてNISAの非課税限度年数の20年後には、この小さな差が大きなリターンの差になりうることもあるでしょう。
※チャートはBloomberg.co.jpより (データ取得2021年6月21日)
個別の銘柄を推奨するものではありません。 銘柄名・銘柄コードは不記載加工
同じ投資対象で、わざわざコストの高いものを選ぶメリットはあるのでしょうか。
通常は、コストの差だけせっかくの利益が目減りするからです。
「コスト差はリターンに直結する」ことを忘れずに
今回は信託報酬0.15%と0.44%における差の事例を採り上げました。
筆者は「せっかく選ぶのであれば、信託報酬0.4%未満の商品を選んでほしい」というメッセージをかねてより発信してきました。
筆者の著書「iDeCo+NISA・つみたてNISA プロの運用教えてあげる!」では信託報酬0.4%未満の銘柄を低コスト銘柄とし、更に低コスト銘柄が多く取り扱われている金融機関をランキング化しました。
つみたてNISAで活用できる銘柄も掲載しています。詳細は下記リンクの書籍P140以降を参照ください。
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※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の有価証券その他の投資商品についての勧誘や、売買の推奨を目的としたものではありません。
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