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分かったつもりに注意しよう(1/2)

安澤武郎

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テーマ:人材育成

 研修やセミナーを役立てる上で大切なことは、事前に「学び方」について考えておくことです。
ここを怠ると、一生懸命ノートに記録をしたり、真面目に取り組んでいるつもりでも身につかずに終わってしまうことがあります。「学び方」について少し記載をしておきたいと思います。

 「知行合一」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?
 
「本当に知るという事は必ず実践を伴う必要がある、知と行とは別物などではなく、表裏一体の存在なのである」という意味です。

「モーツアルトは素晴らしい音楽家だ」と教わって、そのような知識を持っている状態と実際に「モーツアルトの音楽を聴いて感動した」と、身をもって体験した状態が違うことはイメージできるでしょうか?

 「モーツアルトは素晴らしい音楽家だ」という知識レベルでは、本当に物事を知ったことにはならない、ということです。その物事の本質を知るには、体で知る実践を伴わないといけないということです。逆にいうと、実践できないことは本質が分かっていない、まだ知らないということです。

 「ゴール設定が大事だ」という知識は、当たり前にゴール設定ができるようになって初めて分かった、ということであって、実践できるようになるまでは単なる情報でしかないのです。学校の勉強でも、教室で知識を増やしているだけでは豊かな知識は身につかず、現物に触れ、体験を通じて身につけたものが一生ものの財産になっていきます。

 ですので、研修やセミナーで得た知識は、「必ず実践をして試す」ということが重要になります。本当なのかどうなのか?と自分の体験を通じて検証をする姿勢が大切です。自分に都合の良い意見だけを取り入れるのではなく、自分がイメージできないこと、すぐに理解をできないことの中に多くのヒントがありますので、「よく分からないことほど実践して試す」という姿勢があると、成長しやすいのではないかと思います。

(続く)

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安澤武郎
専門家

安澤武郎(経営コンサルタント)

株式会社熱中する組織

どのような組織にも「常識の壁」「アクションの壁」「スキルの壁」「仕事のやり方の壁」「コミュニケーションの壁」「情熱の壁」があり、能力を活かしきれていません。その壁を取り除き、組織を生まれ変わらせます。

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