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一生使える技術を身につけよう⑥ 〜 相手の意図が見えるか(2/2)

安澤武郎

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テーマ:人材育成

「相手の意図」に目を向ける思考について、もう少し深めたいと思います。
結論から書いておきますと、
*「相手の意図」について、幅を持って想定する力がある
*「前向きな意図」に焦点を当て、前向きな意図を育てていくことができる。
の二つを「体で覚える」ことがポイントです。

これは分かっているかどうかではなく、どの水準でできるかが大事になってきます。
「やってみなくちゃ(できてみなくちゃ)わからない」
「やれば(できれば)わかる」
という種類のものです。

とてもリーダーシップが求められます。
周りの人が「無理だ」「駄目に決まっている」という状況下で
相手を信じて、相手が反応するまで付き合うことが必要だからです。

では、どうすれば身につけることができるでしょうか?

一つヒントになる話を紹介してみたいと思います。
中島敦さんの「名人伝」に出てくる紀昌という弓の修行者の話です。
弓の名人になろうと志を立て、飛衛という達人に弟子入りをします。

そこで、飛衛が最初に紀昌に求めたことは「瞬きをしないこと」でした。
紀昌は機織機の下に入り、瞬きをしない練習をします。
そしてまつ毛とまつ毛の間に蜘蛛の巣が貼るまでになり、飛衛の元に帰ります。

すると、次に求められたのは「視ること」でした。
「小を視ること大のごとく、微を見ること著のごとくなったならば、帰ってきてよい」
と言われ、シラミを窓の下に吊るして毎日毎日睨み暮らしたということです。
3年後には窓のシラミが馬のような大きさに見えるようになり、
その状態で弓を射れば百発百中。外すことはなくなったということです。

このイメージです。
相手のよい部分を見つける修行をする必要があります。
相手のよい部分が大きく大きく見えるようになった時、誰もを育てる力の基礎が養われたと考えてよいでしょう。

人は自覚しようがしまいが、人を測るモノサシを持っています。
「偏差値」という限られたモノサシだけで子供を評価するのはよくない。
子供の個性に合わせたモノサシでよい部分を見つけてあげることが大事なように、
大人だって多様なモノサシで測るべきです。

しかしながら、国の文化、企業の社風の中で過ごすうちに
人は限られたモノサシを身につけてしまいます。
まずはそこを自覚することです。
自分がどのようなモノサシで他人を評価しているのか。

ネット上の誹謗中傷記事を多読んでいると
簡単に人を批判するようになるかもしれません。

「ダメな人だ」「嫌な人だ」と思った人に出会った時がチャンスです。
モノサシの種類を増やし、相手を信じて接していると、
実は「分かり合える人」「個性的な人」であり、
そのご縁に感謝できる関係になれます。
その経験を増やしていくことが人生を豊かにしていきます。


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ペネトラ・コンサルティング株式会社
代表取締役 安澤武郎
公式サイト:http://penetra.jp/
お問合せ: info@penetra.jp

著書:『壁をうち破る方法』はこちら
http://www.amazon.co.jp/dp/4799314378/
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安澤武郎
専門家

安澤武郎(経営コンサルタント)

株式会社熱中する組織

どのような組織にも「常識の壁」「アクションの壁」「スキルの壁」「仕事のやり方の壁」「コミュニケーションの壁」「情熱の壁」があり、能力を活かしきれていません。その壁を取り除き、組織を生まれ変わらせます。

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