困った子?それとも困っている子? 〜行動の見方を変える感覚統合の視点〜
「うちの子、落ち着きがなくて…。」
「先生の話を聞けるようになるでしょうか?」
体験レッスンや入会当初、このようなご相談を受けることは少なくありません。
子どもの成長を願うからこそ、できていないことが気になり、不安になってしまうのはごく自然なことです。
実際、ある保護者の方からも、こんなお声をいただきました。
「最初のうちはレッスン中ふざけてしまったり、なかなか指示を聞けなかったりすることが多く、大丈夫かな?と思うことが続きました。」
そのような時、私は「できていないこと」を指摘する前に、その日できていたことを必ず探してお伝えするようにしています。
たとえ小さなことでも、
「集中して出来た活動があったね。」
「お返事ができたね。」
「リズムに合わせて動けたね。」
そんな一つひとつの「できた」を大切にしています。
なぜなら、子どもは「できないこと」を繰り返し指摘されるよりも、「できた」という成功体験を積み重ねることで、「次もやってみよう」という意欲が育つからです。
もちろん、すぐに大きく変わるわけではありません。
しかし、小さな成功体験を積み重ねていくことで、少しずつ先生の話を聞ける時間が増え、活動に集中できるようになり、自信へとつながっていきます。
そして、このレッスンで変化するのは子どもだけではありません。
保護者の方からは、
「日常生活でも、ついできていないことに目が向いてしまいますが、先生から『まずできていることに目を向けて、全力で褒めてあげましょう』と教えていただいたことを思い出すようになりました。」
という嬉しいお言葉もいただきました。
子育てをしていると、時間に追われ、つい注意する場面が増えてしまうものです。
「早くして!」
「なんでできないの?」
そんな言葉が増えてしまう日もあるでしょう。
実際私自身も、子供達がまだ小さな頃にそんな言葉をかけてしまった時もありました。
そんな経験を経て今思う事は、一日の終わりに一つでも「今日、この子ができたこと」を見つけて言葉にしてあげてほしいということです。
その積み重ねは、子どもの自己肯定感を育てるだけでなく、保護者自身の心にも少し余裕を生んでくれます。
さらに、この保護者の方は、レッスンで親子のふれあいを重ねたことで、ご家庭でも「一緒にあれやろう!」とお子さんから声をかけてくれるようになり、スキンシップが増えたことも教えてくださいました。
子どもの成長は、できることが増えることだけではありません。
親子で笑い合う時間が増えること。
子どもが安心して甘えられること。
保護者が子どもの良さに気付けるようになること。
それもまた、大切な成長です。
リトミックは、音楽やリズムを楽しむだけの時間ではありません。
子どもの可能性を見つけ、保護者が子どもの成長を信じられるようになる時間でもあります。
私はこれからも、子どもの「できた!」を一緒に喜び、その成長を保護者の皆さまと共有できるレッスンを大切にしていきたいと思っています。


