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起業後に注意したいメールあれこれ

寺田淳

寺田淳

テーマ:起業・独立

 

【はじめに】

 今回は起業に伴って発生することが必至の
一部の迷惑メールについて紹介したいと思います。

 今の時代、
ネット通販やネット上での情報交換や異業種との交流は
ごく当たり前の行動となってきました。

 ですがその中には怪しげなメールが存在します。

 起業直後で、ネットの利用についても未だ初心者レベル、
こういった方は特に注意が必要です!

【未払い費用の請求?】

 いろいろな費用の督促詐欺メールがありますが、
まずここで注意すべきは起業時に必要な機材や参考書等を
amazon等のネット通販で購入するケースです。

 ただでさえ開業準備であたふたしていれば
わざわざ実店舗に足を運んで購入するよりは、お目当ての品さえ決まれば
ネットでオーダーすれば玄関先まで配達までしてくれます。

 開業前にamazonで必要な機材を多数購入しているような場合、
ある日唐突に「未払い分のお支払いについて」といったタイトルの
支払を督促するメールが届くことがあります。

 amazonを称するアドレスから未払いの通知?
 もしかしたら自分の方に何か見落としがあったのか?

 どうしても自分の行動に目を向けがちです、
そうすると一体何の支払いの件を言っているのかが気になり
メールに記載されてある「何日以内に以下のアドレスから手続きを」
といった別のサイトへの誘導についクリックを…

 または以下の電話番号までとお問い合わせ先に電話をかけてしまう…

 そもそも自身で経費明細をしっかり管理していれば
未払いの有無などは即わかるのですが、開業直後という状況だと
ついうっかりしたのかもと疑心暗鬼になりがちです。

 自己防衛としては、とにかくおカネの出入りの記録は
その都度しっかりと管理して記録する習慣をつけましょう。

 あといくらタイトルや文面、ロゴなどが本物そっくりであっても
肝心の送信メールアドレスがめちゃくちゃなアルファベットの羅列の場合は
100%詐欺メールと考えていいでしょう。

 この場合も正規の発注の際の相手のメアドをしっかり記録しておけば
相手先が本物かどうかの判断は容易です。

 おカネの記録は当然開業後のビジネスにも必須な案件ですから
今のうちに記録と管理の徹底を図っておいて下さい。

【起業セミナーの勧誘】

 次は起業セミナーに関しての迷惑メールです。

 これさえ出来れば開業1年目で年収〇〇万円は確実!
 私が開業1年後に年収1千万を達成出来た訳は?

 など等、実に魅力的なタイトルでセミナーへの参加を促し、
あわよくば会員に誘い込んで専用の口座開設を促すというパターンです。

 これは起業直後でなくとも1年後や3年後、思ったように軌道に乗らない
といった焦りが出てきた状況でも注意が必要な案件です。

 起業直後であれば、
失敗はしたくない、あわよくば1年目から黒字経営を達成したい

 3年目で壁にぶち当たった場合には
なんとか挽回したい、今の自分には何が足りないのか?
成功者の話を聞けば打開策が見出せるのでは?

 等など、尤もな理由からこの手の勧誘に乗ってしまいがちです。

 全ての勧誘が詐欺まがいとは言いませんが、
私の経験上、過去の成功事例は今の時代には再現は難しい
というのが、結論です。

 今までもこの場で何度も書いてきましたが
その時の経済環境や市場動向、ユーザーのニーズに嵌ったからの成功です、
令和の今に同じ環境はないのです。
全く同じことを手掛けても同じような成功にはたどり着けません。

 参考になるのは、
その時代に求められていたものは何か?
それを自分が具体化出来てビジネスに落とし込めるか?

こういった考えの啓発に役立てることが出来れば、
それは意味のある受講と言えるでしょう。

【税務署からの通告】

 最近増えてきたのが国税庁を名乗るメールです。
未払いの税金についてとか個人情報の更新のお願いなど、
いかにもな内容で送りつけてきます。

 起業後数年経っているような場合では
確定申告関連で以下のサイトの質問に答えて下さいといった
これも個人情報入手を目論む詐欺メールが届きます。

 どうも、官公署といったお国の機関からのメールには
思い当たる節がなくてもなぜか不安になることが少なくありません。

 申告ミスがあったのか? 開業手続きで何か問題が?

 等など、勝手に自分でミスを探し出そうとするあまり
相手の連絡先に返信してしまうのです。

 ここでもまずはメアドをよく確認して下さい。
なおも不安が残るなならば、直接最寄りの税務署などに
連絡を入れてメールの内容の真偽を確認して下さい。

【公共料金系の督促】

 基本的には事務所等の賃貸物件の場合に注意が必要です。
事務所の場合であれば、考えられるのは電話代と電気代くらいでしょう。

 この場合、口座開設の手続きを忘れていたとか
開設前に最初の請求が発生したような場合は仕方ないことですが
ここでも先方のメアドを注意して確認すればいい加減なメアドはすぐに確認出来ます。

【銀行系の通告】

 全く取引のない金融機関からのメールであれば
はなから相手にしないで済みます。

 ですが実際に口座開設している金融機関を名乗ったメールだったら?

 最近は実に本物のサイトそっくりの偽サイトを用意して
いろいろ督促をしてきます。

 又は取引先の情報の更新などと偽って
個人情報を打ち込ませようとする悪質な手法も目立っています。

 この手の場合、ご丁寧にお問合せダイヤルなども設置していますが
これも当然ながら偽のサイトに誘導するツールの一つです。

 ひと手間かかりますが、必ず正規のホームページにアクセスして
そこに記載されてある連絡先に問い合わせるか、直接取引支店へ
連絡することでメールの内容の真偽が分かります。

 忙しい、緊急連絡と会った、
等の理由で相手の土俵に乗ってしまう事だけは避けて下さい。


 先の税務署や公共料金でも同じですが、
この手の催促メール、下手をすると1日に5,6回送信されてきます。
土日明けの月曜など、10件以上の同じ内容のメールが届いたこともあります、
この時点で、これは詐欺確定ですから。

【終わりに】

 詐欺ではないものの迷惑なメールはいろいろあります。

 広告宣伝を請け負う正体不明の会社からの営業メール
 全く必要性のないビジネスツールの売り込み
 損害保険や火災保険などの勧誘

 起業直後はビジネスの立ち上げから黒字化への営業計画などで
ただでさえ多忙な中、この手のメールに対処するのはストレスを増やすだけです。

 この時にたまたま本人が抱える悩みの解決に繋がりそうな案件であると
つい話を聞いてみようと動いてしまうことがあります。

 これ以外にも直接の電話攻勢も発生してきますから
真面目に対処しようとすると却って相手の思う壺です。

 起業・独立を目指す場合、または既に開業された方も
本業に支障が出るような迷惑メールへの対処法、
しっかりと構築しておきたいものですね。 

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寺田淳
専門家

寺田淳(行政書士)

寺田淳行政書士事務所

 起業・独立や転職、再就職を考えるシニア世代に対して、現時点での再就職市場の動向や起業する際の最低限の心構えを始め、私自身が体験した早期退職から資格起業に至るまでの経験やノウハウを紹介します。

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