「2000万円不足」問題、実際はどうなの?
最近ではNISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)なども含め税制面で優遇を受けられる投資手法が様々に用意され、「投資」や「資産運用」に関しても少しずつ理解が深まってきていますが、それでも「資産運用」「投資」というと一部の富裕層の関心事ととらえている人は少なくありません。
確かに、全く知識のないまま勧められるままに金融商品を購入することはお勧めできません。
金融機関が勧めるものは「金融機関が儲かる」もの
金融商品を勧める金融機関も営利企業。その商品を買ってもらうことにより、会社に手数料収入で利益が出るから勧めるのです。勧めた会社はその金融商品の運用成績が悪くても責任を取ってくれません。投資家の責任であり、リスクがあることは伝えてあるはず、となるだけです。
例えば、銀行に行き、大口の定期預金などを設定に来たお客様に投資信託の購入などを進められるケースは少なくありません。退職金が入った方にもまず間違いなく勧めるでしょう。
しかし、その銀行の窓口の人も扱っているすべての金融商品やその特徴、リスクなどについてしっかり理解しているわけではないのです。勧められる商品はその金融機関が買ってほしい商品、すなわち利益率の高い商品である可能性が高いのです。
ちょっと変わり種の資産運用1
世の中にはさまざまな資産運用の方法があります。
銀行や証券会社で扱う株式や投資信託などのほかに、外貨預金や債券などのほか、金や様々な先物取引商品、FX(外貨取引)などもあります。
ちょっと前に「エビの養殖」への投資を持ち掛ける詐欺商法もありました。
(詐欺ばかりではなく、本当に利益が出ることをもくろんでいるものもあるようですが)
FP同志で話をしていると様々な資産運用方法について話を聞く機会があります。
最近注目されている投資手法として、「アンティークコイン」の話を聞きました。
アンティークコインは文字通り、昔のコインです。ヨーロッパのものが多いようですが、様々な国のコインが流通しています。材質も金のほか、プラチナや銀、銅、亜鉛などなど様々です。
当然今は作られていないものなので、新規の供給は原則としてありませんし、コレクターは増えているので需要は今後も高まっていく。これから大きく値下がりすることはないといわれています。
ただし、注意も必要です。
価格が高いものは数十万、数百万といった値段のものもありますが、これだけの価格が付くだけに「鑑定機関」も存在しています。鑑定されたものは専用のケースに収められ、ケース表面にバーコード付きの鑑定されたものである表示がされているのですが、ケースごと偽造されるものもあるようです。
また、価格は需要と供給のバランスで決定されます。
設定されている価格が適正なものかどうかを判定するには「知識」と「目利き」が必要です。
ネットで「アンティークコイン」と検索するとたくさんの「アンティークコイン」を扱う会社の広告が出てきます。当然それだけ費用をかけて広告を出しているということはそれだけ利益が上がっているということでしょうから、そのショップの価格設定が高めである可能性もあります。
本物は過去数十年に渡って価格が上がり続けている様です。
アンティークコインの魅力は金銭的価値の増加だけでなく、そのデザインや発行された背景にはその国の歴史も一緒に刻まれていることでしょう。普通の金融商品と違い、ひとつひとつにいろいろ思い入れができそうです。
ただ「お金を増やす」だけでなく、昔に思いをはせる「アンティークコイン」ちょっと研究してみたいと思いました。
様々な情報収集をすることも楽しみといえるでしょう。
良いショップに出会う、というのも重要なように思います。
変わり種の資産運用について次回は「宝石」について書きたいと思います。
(画像と本文は関係ありません)