【気持ちを伝える話し方】
組織コミュニケーション支援コンサルタントの斉川貴子です。
今回は組織内のコミュニケーションでベースとなる「心理的安全性」のお話です。
「最近、部下があまり意見を言わなくなった」
「相談や報告がギリギリになってから上がってくる」
「会議で質問しても反応が薄い」
管理職の方から、このような悩みを聞くことがあります。
もちろん、原因は一つではありません。
しかし、その背景には「心理的安全性」が関係していることが少なくありません。
心理的安全性とは、
メンバーが自分の考えや意見、疑問、さらには失敗についても安心して話せる状態のことです。
最近では多くの企業で注目されていますが、特別な制度や仕組みだけで実現するものではありません。
実は、日々の何気ない会話の積み重ねによって育まれていくものです。
特に管理職の言葉には、自分が思っている以上の影響力があります。
管理職の皆さん。
部下が新しい提案を持ってきたとき、
「それは難しいね」
「前にもやったけどダメだったよ」
と返してしまった経験はないでしょうか。
上司としては現実的な判断を伝えたつもりでも、部下は「もう提案しない方がいいのかな」と感じてしまうことがあります。
また、仕事の失敗やトラブルがあった時
「なんでこうなったんだ」「だから言っただろう」と言ったこと、言いかけたことはありませんか。
これは気をつけましょう。
責任追及が先に立つ職場では、人は失敗を隠すようになります。
管理者にとって本当に怖いのは失敗そのものではなく、失敗が共有されないことです。
失敗やトラブルを報告してくれた時こそ、
「早めに報告してくれてありがとう」
「一緒に原因を整理しよう」
という言葉が大切になります。
もちろん、ミスを容認するという意味ではありません。
改善は必要です。
しかし、改善のためにはまず事実が共有されなければ始まりません。
安心して報告できる環境こそが、結果として組織のリスクを減らしていきます。
些細なことのように感じるかもしれませんが、言葉がけ一つで部下のモチベーションは変わります。
心理的安全性という言葉を聞くと、「優しい職場づくり」や「厳しいことを言わないこと」と誤解されることがあります。
しかし、本質はそこではありません。
必要な指導や改善要求は、もちろん行うべきです。
ただし、人を責めるのではなく、課題や行動に焦点を当てることが大切なのです。
是非、今からメンバーへの言葉がけを変えて実践してみましょう!


