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斉川貴子プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

【返事をしないのは返事をする習慣を知らないから】

斉川貴子

斉川貴子

テーマ:伝え方

こんにちは。
心を惹きつける話し方をお伝えしているサイカワです。

今年度4月入社の新入社員が入社し4ヶ月が過ぎようとしています。
皆さんの会社の新人さんたちの成長ぶりはいかがでしょうか。
返事ができない若手社員に苦労する上司や先輩社員の声をよく耳にします。

私は社会人の研修の他に関東信越地方を中心にさまざまな高校を訪問し学年問わず
面接指導やビジネスマナー、コミュニケーションなど進学就職支援のキャリア授業を約10年行っています。

高校で授業をしていて年々増えていると感じるのは、
何を問いかけても<簡単な「はい」「いいえ」の返事が返ってこない>ことです。
声での返事が無理なら首を縦横に振ることや手を上げるアクションをお願いしても
反応が薄いことが非常に多いです。

記憶を遡り、思い出してみてください。
高校時代の授業と授業の間の10分程度の休憩時間、どのように過ごしていましたか。
隣のクラスの友達に会いに行ったり、おしゃべりしたり、廊下で騒ぐ声がしたり・・・
授業の合間の息抜きといった感じで賑わっていませんでしたか。

今の高校生の休憩時間は本当に静かなものです。
まず、席を立つ姿をあまり見かけません。
授業終了のチャイムと同時にスマホを取り出しゲームやチャットをしたり動画を見たり。
教室で騒ぐ生徒はほとんどいません。
いや、声を発する人がいないという方が正しいでしょう。

人とのコミュニケーションツールがメールやSNSが当たり前の時代に育っている若者たち。
一方向のコミュニケーションで返事や相槌は必要ありません。
核家族や共働きなど時代に応じ学校生活以外の環境でも
生身の人間とのコミュニケーション機会が少ない中で過ごしてきた子供達もいます。

生徒たちと顔を合わせていると、
目の前に人がいたとしても相手を意識下のもとに入れることなく
返事をしなくてもコトが進んでいくのが当たり前としており
<返事をする習慣を知らない>まま大人になっていく過程が見えてきます。

集団生活の中で培われる対面の会話の中で相手の気持ちを察すること、
時には意見のぶつかり合いでむしゃくしゃする、
そしてそれを乗り越えて良好な人間関係を築いていくという経験が非常に不足しているように感じます。

学校教育の「個性尊重」の風潮も手伝って、教師も厳しい指導をしにくくなっているので
悩ましいところもあるでしょうし、学校側に問題提議する前に
「返事をする」習慣をあやふやにしている保護者にも考えるべきことは多くあるはずです。

返事をすることを知らない今の時代に育った若手社員。
昭和世代や社会人経験を長く積んできた人達からすれば、
「いい大人になっても返事ができない。子供じゃないんだから」と嘆きたくなりますが
返事ができないのではなく、『返事をする習慣を知らない』世代です。

根気よく何度も何度も伝えていきましょう。
コスパの低いことは嫌う世代でもあります。
そして、怒られ慣れていない世代です。
返事をすることでどれだけのメリット(コスパが高いのか)があるのか、相手がいることを知るなど、
1(イチ)からではなく0(ゼロ)から伝えることで落とし込んで行けるように導いていきましょう。

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斉川貴子
専門家

斉川貴子(司会)

リ・コネクション

25年以上目の前に人の熱や反応を感じる現場で話し方を磨いた。ビジネスパーソンに必要なトークの武器となる話し方を丁寧に指導。メンタルトレーナーの資格を活かしたリーダーシップ研修などの実績も豊富。

斉川貴子プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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