2020年代の国語‐正答を見つける力について
今日のこのテーマも昔話を含みます。区立中学校の期末テストが終わり、生徒たちがテスト問題を持って来て、結果を確認しています。はじめての定期テストである1年生は科目によって出来不出来があり、「テスト慣れ」するのも大事だな、と改めて思わされる結果です。いっぽう中2で1年次から頑張っている子は英語で95点を取り、「2年生でこの結果は立派だよ」とほめてあげました。苦手な社会も86点を取りましたが、本人が「自分で勉強する」やり方をつかんだ成果と言えるでしょう(ちなみに2年生春休みから、レギュラー授業で社会・理科もはじまっています)。いずれにせよ子どもたちには、「一度の結果に一喜一憂することなく、日々の勉強をしっかり積み重ねよう」と語りかけるのが、毎回のならいです。
さて、タイトルに「過去問題」と書きましたが、言問学舎では、学校の定期テストの以前の問題を「過去問」とは呼びません。「過去問」とは「入試過去問」のように、同じ形式、同じ傾向の問題が出ると考えられるからそれを複数解いて本番の備えとするためのものであり、違う問題となるのが前提の定期テストは、性質が異なるものだからです。ただ、前年と違う問題とはいっても、先生が全員入れ替わりでもしない限り、「傾向」には通底するものがあるのが普通ですから、われわれが内容を分析し、指導に活かすために、終了後の問題を持って来てもらって、コピーして保存してあるのです。
ずっと以前は、そのようにして保管してある前年の問題をそのまま生徒たちに解かせたこともありました。ところがある事件(塾にとっては)があって、そのままやらせることは止めました。「事件」とは、まあ笑い話の範疇ですが、こんな話です。
二十年ほど前の一学期、最寄りの六中の生徒に、社会の前年の問題をやらせました。塾としては当たり前の流れです。ところがその年、六中の社会のテストは、大部分が前年と変わらない問題だったのです。そのため成績が全般的にあまり良い方ではなく、特に社会は苦手だった子が、90点を超える点数を取りました。そこまでは良かったのですが、有頂天になった生徒S君、友だちに「俺の塾、去年の問題やらせてくれるんだせ~」と、吹聴(ふいちょう)してしまったのです。それを聞いた真面目な女子の友だちが、先生にご注進(ちゅうしん)!もちろんおとがめなどはありませんが(ほぼ同じ問題を出した先生の方があやうい?)、当然その先生も、二学期からは同じ問題を出さなくなりました。
もちろん私どもも、ほぼ同じ問題が出ていい点数を取るなど、本来の「勉強」のあるべき姿ではありませんから、それからは前年の問題をそのまま対策授業に使うことは、取り止めました。過去のデータは教員側の分析資料にとどめ、そのテスト範囲の重要なところを、高校入試、さらにはそれ以降も生徒たちに残るよう、しっかり勉強させるのが、現在の言問学舎の、中学校の定期テストに対する基本方針です。
そして、昨日お話しした古文の文法の「基礎が重要」ということとも共通のことですが、中学生の夏期講習では、もっとも大切な勉強である「これまでの復習・確認」をまず前半(Ⅰ期・Ⅱ期)に徹底します。そして復習・確認が順調に進んだら、Ⅲ期に二学期の予習、あるいは応用・発展内容へと進みます。それが夏休みの「もっとも大切な勉強」であり、生徒たちの二学期以降の未来のために重要な指導であるためです。特に区立中3年の高校受験生は、ここでしっかり勉強することが、二学期の通知表の評定=内申点を上げること、さらには受験成功へとつながります。
夏期講習説明会は、以下の日程です。また事前予約制で個別相談、かつ無料体験授業にも対応致します。ぜひお早めにご相談下さい。
◇2024言問学舎夏期講習説明会〈7月分日程〉
・7月6日(土) 09時50分~/13時00分~/17時45分~
・7月13日(土) 09時50分~/13時00分~/17時45分~
※午前の会は開始時間変更の可能性があります
・7月15日(月) 11時00分~/13時00分~/17時45分~
※各回とも所要時間は50分程度の予定です。また予約不要、当日飛び込み参加可ですが、全体説明後の個別相談は予約を含む先着順となります。ほか、土曜日のご都合がつかない方は、事前予約制で平日に個別相談を設定致します。
ご不明な点などありましたら、メールまたは電話で、お気軽に言問学舎舎主・小田原漂情までおたずね下さい。お待ち致しております。
国語力に定評がある文京区の総合学習塾教師
小田原漂情
文京区の総合学習塾・言問学舎HP
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