知育のやりすぎは逆効果
協調性と非認知能力の成長を促す
近年、コミュニケーション能力や「協調性」が問われるようになりました。急に意識しても手に入らない、いわば人間力とも言える能力で、幼少期の育てられ方が大きく影響するようです。
また、世界的に注目されている「非認知能力」は、協調性を含め、目標に向かってがんばる力や、感情をコントロールする力のことを言います。これからの時代を生き抜く子どもには、非認知能力が重要と言われていて、小学校受験においても大事なポイントです。
遊びを通じて興味や関心を引き出すこと、そして楽しみながら学びを得ることが能力向上の鍵となります。
小学校受験に必要なのは、認知能力よりも非認知能力?
「子どもの能力がアップした!」「賢くなったなぁ!」と感じるのはどんな時でしょうか?
・文字や読み書きができるようになった。
・ブロックを上手に積み上げられた。
・三角や四角など、図形の区別ができた。
・数字への理解が高まった。
上記のように、子どもがいろんな課題をこなせるようになるのは、親の喜びです。これらを身につけていくことは、目に見えてわかる成長であり「認知能力」と呼ばれるものです。これまでの社会では、学力やIQ、運動能力といった数値化できる力として認知能力が重視されてきました。
一方、あまり聞き慣れないかも知れませんが、近年取り上げられるようになったのが「非認知能力」です。
認知能力が「理解力」「判断力」「論理性」などの知的機能を指すのに対し、非認知能力は「好奇心や想像力の発揮」「自己規律や忍耐強さ」「社交性や明るさ」「思いやりや優しさ」「不安を抑止したり自制心を働かせる精神安定性」のような、数値化しにくい目に見えない力のことを指しています。
非認知能力は明らかな成果としてわかりづらく、答えがすぐに出るものではありません。しかし「自分の意志で行動する力」「好きなものに夢中になる力」「自分の感情をコントロールしたり気持ちを切り替える力」「人と協働したり相手を思いやる気持ち」を持つことは、良い仲間を作り、好きなこと、得意な分野を伸ばしたり、子どもが豊かな人生を送る力になります。
非認知能力と認知能力は絡み合うように伸びていくと考えられますが、最近の研究で、非認知能力の方が将来的な成功につながる、ということがわかってきました。