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日本舞踊 入門の時に揃えるものは何ですか? 

2021年9月20日 公開 / 2022年10月21日更新

テーマ:尾上菊右佐日本舞踊教室

コラムカテゴリ:趣味

コラムキーワード: 振り袖着物 着付け



日本舞踊


10月より入門する方の用意をしています。
入門する際に、4つのプレゼントを用意しています。
㊀扇子
舞台で踊る時用の扇子や稽古で使う扇子がありますので、稽古で使いやすいものを最初にこちらで用意します。
㊁扇子入れ
扇子は竹の紙でできています。例えば雨に濡れたりすると痛んでしまうため、扇子入れも差し上げています。
㊂手ぬぐい
手ぬぐいを使って踊ることもありますので、最初に用意します。
㊃日本舞踊の冊子「日本舞踊のいろは」
文化庁の支援をいただき作成した冊子です。

日本舞踊のいろは


昨年の文化庁支援で、コロナ禍で対面稽古ができない時や、通うことが出来ない地域に住む方や通う時間のない方を対象にしたオンライン稽古のために冊子を作成しました。

コロナ第一波の際にオンライン稽古を始めて、その年は発表の場もなくなり初めてオンラインの発表会をしました。最近の第五波でも2ヶ月間オンライン稽古に切り替えました。コロナ禍で稽古を断念する師匠の多い中で、弟子達の協力もあり稽古を続けられたことは感謝で一杯でした。

オンライン稽古にすることで、なかなか伝わりにくいことがあることも感じています。
稽古の合間にお話することで、稽古する上で大切なことなどを伝えることができるのですが、オンラインでは難しいことです。稽古所で大切にしていることや思いを冊子にしました。

これから日本舞踊を始めるあなたへ


どなたでも いつでも始められて いつまでも続けることができる 日本舞踊
冊子の最初に書いてあり、稽古所で目指していることです。
しっかりと歩き始める頃から年配の方までどなたでも出来ます。

何を揃えればいいですか?


とてもよく聞かれることのひとつです。
揃える物も、最初は白足袋、あれば浴衣、半幅帯です。
貸出も用意していますので、最初からあれこれと買い揃えず、祖父母に相談したりをすすめながらゆっくりと揃えていきます。
それぞれの目的や目指すものに向けて、いつまでも続けることができます。
ほとんどの弟子達は辞めずに続けて稽古しています。

何を揃えればいいですか?


稽古所では着物を美しく着ることが、扇子を揃えることと同じと思っています。
特別に教えるのではなく、いつの間にか自分で着物を着られるようになります。
一つの目安として、小学校入学の頃には半幅帯、体が大きくなる頃小学高学年で名古屋帯、その後に人にも着付けができるようになることを目標としています。

舞訓


日本舞踊の稽古をすることで、人生が豊かになるようにと願っています。
そのために、折角の年齢の違う方々の話に耳を傾けてほしいですし、自分の踊る姿を客観的に見るように譜を書くこともおすすめしています。
それぞれの目標にあった稽古で、興味のあるところや得意とするところを伸ばしてほしいと思います。

新しい弟子入門


入門者を迎えるといつも稽古所では、良い意味での影響を受けます。
今まで新しく入った方が、すぐに先輩になることもあります。
もっと頑張りたいと思うきっかけになることが多いようです。

入門する方は


しっかりと見学やお試しを経て、この流派でいいか?この師匠でいいか?ということを考えてから入門してほしいと思います。
日本舞踊の師匠はピアノの先生のようにあちこちには存在しませんので、習い始めてから違うなあと思ったりすることは極力ないようにしてほしいと思います。

具体的には、稽古所では古典を教えたいと思っていますので、得意分野ではない新舞踊や演歌などは出来ないとお断りしています。

入門する前に


稽古所によって、かかる費用は全く違うと聞いています。
大体のかかるものをはっきりと聞いておくこともよいことと感じます。
稽古所によっては、着物や帯を揃えたりすることもあるようです。また発表会などにかかる費用も確認してから、納得してから入門してほしいと思います。

決まったら!


お試しも見学もして、納得して入門することになったら、是非楽しんでほしいと思います。
芸事は階段を上がるようにトントンと手が上がることもありますが、大抵はスランプにぶつかります。いくら頑張っても前に進めないように感じることや、自分が上達しているとは思えない日がきっとくることでしょう。

稽古は裏切らない


稽古しか上達の道はないと思います。
師匠と弟子、弟子同士が励ましあいながら、認め合いながら、高め合っていきたいと願っています。

たくさんの方に伝えたい


日本舞踊の楽しさをたくさんの方へ伝えたいと願っています。
ひとりの弟子が増えることで、家族や友達などが着物や日本舞踊に興味をもつきっかけとなることと思います。日本舞踊を踊るだけではなく、観るだけでも伝えることになると考えています。

ワクワクが止まらない


新しい弟子の入門は、ワクワクする瞬間です。
一緒に響き合いながら、お互いに成長してゆきたいと思います。

この記事を書いたプロ

尾上菊右佐

美しい技と心を伝える日本舞踊の師範

尾上菊右佐(尾上菊右佐 日本舞踊稽古所)

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