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日本舞踊を習うには何歳がいいですか? 〜尾上流〜

2023年11月4日

テーマ:尾上菊右佐日本舞踊教室

コラムカテゴリ:趣味



何歳から何歳までですか?

稽古所では、3歳から70代までの弟子がいます。
よく日本舞踊は何歳から始められますか?
日本舞踊は何歳まで出来ますか?
と聞かれますが、歳は何歳でも出来ますし何歳までも踊り続けられそうです。

小さな弟子

3歳の弟子は、踊りが大好きです。浴衣も好きな様子です。
毎回浴衣を着て半幅帯を結ぶと、ぴょんと体が浮き上がるように嬉しそうです。
今は菊の笠を持ち踊っていますが、一振りするごとに可愛らしく愛らしく、このような時期は本当にあっという間に過ぎていくと感じます。

小学生は割合としては多くて、特に小学1年生は3名もいます。
着物が好きな弟子や、舞妓さんに興味があったり、日本文化が好きな弟子もいます。
3名ともに浴衣を自分で着て、半幅帯を自分で結ぶことが出来ます。
子ども達は覚えるのも早いですが、すぐに覚えたことを自分のものにすることにも長けています。
当たり前のように浴衣を着るので、保護者がまずびっくりして喜んでくれています。

学生の弟子

中学生は2名です。勉強が忙しくなる中で稽古所に通っていることを大変嬉しく思っています。
2名ともに着物が大好きです。名古屋帯を自分で結び、1名は買い物に着物で出かけたりバイオリンの発表会に着物姿で舞台に立ち反響があったと教えてくれました。もう1名は、小学校の卒業式に自分で着物を着て望み、今は人に着付ける他装も出来るようになりました。
最近では子どもの教室を手伝ってくれたりもしています。立派な助手となりました。

大人の弟子

二十代の弟子は数名いて、役者は所作を身につけるためであったり、日本舞踊が好きな弟子は小学生で始めて来年16年目になります。続けることは難しいことですので、ずっと続けてほしいと願っています。

三十代の弟子は、だんだんと仕事が忙しくなる中でリフレッシュしている様子もあります。
日本舞踊を始めて仕事が充実したという報告もあり、私は嬉しい限りです。時に疲れた〜と稽古所に来て、沢山踊り疲れているはずがスッキリした顔で帰っていくことも多く、日本舞踊が日々を彩る存在でありますようにと願っています。

四十代は超がつくほど忙しい弟子です。月に4回は来られないため、二段稽古といい休憩を挟みながら2回分の稽古をしたり、全20日間の稽古日の中から選べるようにしたりと工夫をしています。

五十代は子育てもひと段落ついて、親の介護もそれほどではなく、今は踊り三昧の日々です。自分への投資の時と稽古にも通い、毎日のように踊っています!(私のことです!)

六十代の弟子は熱心です。1名は名取で年々日本舞踊の幅を広げています。もう1名は、稽古で注意したところは次の稽古ではしっかりと直して踊ります。
七十代の弟子は男性で、入門したばかりです。「日本舞踊はボケ防止になりますね」と楽しそうに踊っています。扇子の扱いや、体幹を鍛えるところなど、見ているようりも難しいそうです。踊りの振りは、各自の年齢や体の調子に合わせて立ち座りを調節して踊りますので、体に負担がないように気を付けています。

どの年代も揃っています!

偶然かもしれませんが、弟子達は3歳から十代、二十代〜七十代と全ての年代が揃っています。小さなお子さんの踊りを年配者が見て癒されたり、小さなお子さんがお姉さんの踊りに憧れたり、年配者の言葉をまるで格言のように若い方が参考にしたり、お稽古所はまさに年齢様々で影響し合う刺激的な場所でもあります。

続けて通える工夫

何かと敷居の高いと思われている日本舞踊ですが、稽古所では続けて通えるように様々な工夫をしています。
稽古日を月に全20日間設けていて、変更も自由に出来るようにしています。
稽古所が2ヶ所ありますので、人によっては曜日や仕事に合わせてどちらにも通っている方もいます。(町田と大和市中央林間)
入門時にお扇子を差し上げています。
その他浴衣や半幅帯など、貸し出ししたり、どのようなものでもよければ差し上げることも多いです。

もしも読んでくださった方が、日本舞踊に興味をお持ちでしたら、是非思い切って連絡を取ってみてください。自分に合う稽古所や師匠と出会えると嬉しいですね。
見学やお試しが出来るならば是非なさってみてください。

私の願い!

日本舞踊が日々の生活を彩るものになりますように。
日本文化に親しみ、お辞儀や作法を身につけられるように。
背中や腰が伸びて、体幹がしっかりと、スッキリとした所作ができるようになりますように。
深い息をすることでリフレッシュできて、心身ともに健康で過ごせますように。
右脳と左脳をフル回転することで、頭が冴えますように。
年齢の違うお仲間ができることで視野が広がりますように。
着物を自分で着て、着こなすことが出来るようになりますように。
まだまだたくさん書ききれませんが、新しい扉を開いてほしいと思います。

写真は連獅子を踊った時のもので、赤の仔獅子が私(尾上菊右佐)です。
白の親獅子はなんと八十代の姉弟子です。

この記事を書いたプロ

尾上菊右佐

美しい技と心を伝える日本舞踊の師範

尾上菊右佐(尾上菊右佐 日本舞踊稽古所)

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