尾上菊右佐プロのご紹介
それぞれが夢の舞台に立てる日本舞踊のお稽古所に(1/3)
「日本文化の種まきをしたい」という願いを込めて
たおやかで優雅な動きによって、見る人を魅了する日本舞踊は、日本の伝統芸能に親しみながら、美しい所作やマナーを身に付けられる習い事として、子どもから大人まで今なお根強い人気があります。
小学校の時に出合って以来、日本舞踊が本当に好きでずっと続けてこられたという尾上菊右佐さん。東京都・町田市で「近隣の方々にも日本舞踊の良さを知ってもらいたい」という願いから始まった稽古所は、教室を開いてから今年で11年目。一人一人の年齢や個性、技術習得度に合わせた丁寧な手ほどきが評判を呼び、習いに来る方が増えています。
稽古所での個別指導の成果を披露するために、年に一度の発表会として「尾上菊右佐 おさらい会」を開くほか、市内の小学校での指導や、障害者クラス向けの体験授業、地元の多目的施設「ひなた村」で町田市文化事業の日本舞踊教室を毎年開催したりするなど、地域に密着した幅広い活動を精力的に続けています。それはひとえに、「次世代を担う子どもたちのために、日本文化の種まきをしたい」という願いにほかなりません。
日本舞踊は、限られた動きの型と間でどれだけの身体表現ができるかが要となりますが、踊る人そのものが如実に表れる芸術。そのためには、人格形成が非常に大切だといいます。「型を伝えることはもちろん肝要ですが、人としての思いやりなどの心も伝えていきたい。私自身も日本舞踊によって生かされていますので、お弟子さんたちと育ち合い、響き合っているという気がしています」
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