子どもの習い事 〜日本舞踊で自己肯定感を〜
目に見えない費用
昨日稽古所にお試しの方が来ました。
何か質問はありますか?と聞くと、その他の目に見えない料金を教えてくださいとのことです。
。。。なるほどと思いました。
日本舞踊を始めて、私自身も聞いていない、目に見えない料金があることを感じたことを思い出しました。
サラリーマン家庭
稽古所では事業をしている家庭の方が多かった中で、私はごくごく普通のサラリーマン家庭で育ちました。たまたま兄がワンピースという漫画をスーパー歌舞伎にした際の脚本家の横内謙介ですが、それはたまたまです。
両親は兄の公演や私の踊りをかなりの熱量で声援を送ってくれますが、本当に声援のみです!日本舞踊の世界は、親がさせることが多く、月謝やお礼を親が持参することが多くあるようです。
姉弟子にお礼をいくらするの?と聞いても、親がするからわからないという返事が多かったです。その中で私は異種の弟子でした。兎に角、着物が大好きで、踊りも好きで好きでたまらない。ただそれだけしか持ち物がなく、それゆえに今まで手放すことは絶対に出来ないものだったのです。
師匠となって
大人になって会社で働きながら稽古に通っている際に、名取になりなさい。と師匠が薦めてくれました。働いてもいたので名取になる決心をしました。
数年後に、あなたは教えるのに向いているから師範をとった方がいいですよ。と推薦してくれたのです。
全く想像もしないことにとまどいながらも、期待に添いたい一心で師範への道を決心しました。今はその時の菊右先生にとても感謝しています。自分が気がつかない長所を伸ばしてくださった。可能性を広げてもらえたと思っています。
今は子どもたちも教えていますが、絶対に月謝などを親から受け取らないようにしています。月謝袋にいくら入っているか?ちゃんと見てから、くださいねと伝えます。
日本の稽古ごと
日本舞踊では、お中元お歳暮をお金でいただきます。よく1ヶ月分の月謝と言われますが、私は大人1万円、子ども5千円をいただいています。これは目に見えない費用ですね。大人は自分で働いて、専業主婦であっても家庭での働きで払うので問題はないのですが、子どもがやりたい!と言った時に親の事情で出来なくなることを少なくしたいと思っています。
大人は正規料金ですが、子どもは半額にしています。月謝も大人は1万3千円ですが、幼児は5千円です。多くの方に着物を自分で着られるようになってほしいし、着こなせるようになってほしい。そして、着物を着て踊りを踊ってほしいのです!
やりたい方を応援したい
稽古所では異種の弟子だった私が、今まで踊りを続けられたお礼に、やってみたい方を応援したいと願っています。浴衣がなければ貸しますし、何でもよければ差し上げます。
こんな私が続けていることに意味があるように思えてなりません。日本舞踊の裾野を広げる活動をしたいと思っています。着物を着る機会の少ない昨今では、日本舞踊はなくなりはしないかもしれませんが先細りです。
見える費用
尾上菊右佐稽古所では、見えない料金はないように心がけています。
何でも質問してください。すべて見える化しています。