SNS集客の常識を覆す! 起業18フォーラム代表・新井一氏が明かす本当に効果的な集客戦略
まず枝葉より全体像を持つ
――新井さん、今日は40代後半の会社員の方から多い相談について伺います。教育費や定年後の不安があり、朝の時間で起業準備を試しているものの、何から手をつければよいか分からなくなる方は多いのでしょうか?
新井:多いですね。動けていないわけではなく、むしろ真面目にいろいろ試している方ほど散らかりやすいです。情報を集める、SNSを見る、資格を調べる、商品案を考える。どれも悪くありません。ただ、全体像を持たないまま枝葉から始めると、毎朝違う方向へ進んでしまいます。
――やる気がないのではなく、順番が見えなくなっているのですね。
新井:その通りです。40代後半は、仕事の経験も家庭の責任もありますから、勢いだけでは動けません。だからこそ、最初に一枚の地図を作る必要があります。完璧な事業計画書ではなく、「誰の、どんな困りごとを、どんな形で助けるか」を一枚に書く。それだけで、次にやることがかなり見えます。
起業ネタは三つの条件でふるいにかける
――一枚にまとめる前に、複数あるアイデアはどう絞ればよいですか?
新井:最初は、一人で始められるか、一人で続けられるか、大きなお金がかからないかの三つで見ます。40代後半の会社員が、いきなり人を雇う前提や大きな設備投資前提で始めると、準備段階で重くなります。
――魅力的に見える案ほど、お金や人手が必要になることもありますね。
新井:あります。たとえば、仲間を集めないと回らない案、毎日長時間の作業が必要な案、在庫や設備に最初からお金がかかる案は、いったん横に置いてください。今の生活を守りながら始めるなら、まずは小さく試せる案が強いです。最初から大きな夢を捨てるという意味ではありません。最初の一歩を軽くするための整理です。
設計図は立派さより空欄を見つけるために使う
――ネタを一つに絞ったら、次は何を書き出せばよいでしょうか?
新井:設計図にします。項目は難しくありません。困っている人は誰か。何を提供するのか。どうやって届けるのか。いくらで売るのか。そして、なぜ自分から買ってもらえるのか。この五つを一枚に書きます。
――「なぜ自分から買うのか」は、答えにくそうです。
新井:最初から立派な差別化はいりません。20年同じ業界にいた、現場の苦労を知っている、部下や後輩に説明してきた。本人には当たり前でも、お客様には安心材料になることがあります。ここを空欄のまま進むと、ブログを書いても、名刺を作っても、結局誰に何を言えばよいか分からなくなります。
朝の30分は順番を決めて使う
――朝の時間を使う場合、どう進めるとよいですか?
新井:一週間ごとに役割を分けると続きます。最初の一週間は三つの条件でネタを一つに絞る。次の一週間は設計図を書き出す。その次の一週間は、身近な人に見せて感想をもらう。朝30分でも、目的が決まっていれば十分進みます。
――毎朝、違うことを調べないようにするのですね。
新井:そうです。起業準備は、考えた量より人に見せた回数で進みます。誰にも見せないまま半年考えるより、荒い一枚を一人に見せるほうが前に進みます。反応が薄ければ、言葉を直せばいい。興味を持たれたら、小さな相談メニューにしてみればいい。朝の30分は、そのための準備時間です。
絞ることは可能性を捨てることではない
――40代後半だと、失敗できないという気持ちも強くなりそうです。
新井:分かります。教育費、住宅ローン、親のこと、自分の体力。考えることは多いですよね。だからこそ、いきなり退職や大きな投資に向かわず、今の仕事を続けながら小さく検証することが大切です。
――最後に、今日から動くなら何をすればよいでしょうか?
新井:今あるアイデアを全部書き出して、三つの条件で一つだけ残してください。そして、その一つについて設計図を一枚書く。絞ることは、ほかの可能性を捨てることではありません。最初に進む道を決めることです。道が一本決まれば、朝の30分は迷う時間ではなく、積み上がる時間に変わりますよ。
起業家インタビュー(聞き手:伊藤純子)
新井一氏プロフィール
起業18フォーラム代表。「会社員のまま6カ月で起業する」方法を伝える起業支援キャリアカウンセラー。キャリア26年以上の実績を持ち、延べ60,000人の会社員の起業をサポート。会社員時代に始めた事業で培ったノウハウ、多数の起業家を生み出してきた実践的技術を武器に、起業支援&集客マーケティングの専門家として活動中。
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