副業と起業準備、その「本質的な違い」が動き方をすべて変える

新井一

新井一

テーマ:起業

「副業をやっています」と「起業準備をしています」は、まったく別のこと

――新井さん、今日は「副業を始める」と「起業準備を始める」の違いについてお聞きしたいのです。最近は会社員の方が副業や起業に興味を持つケースが増えましたよね。

新井:増えましたね。相談に来る方の中には、「自分が今やろうとしているのは副業なのか、起業準備なのか、よくわからない」とおっしゃる方がとても多いですよ。言葉として似ているようで、目的・時間軸・ゴールのイメージがまったく違うのです。

――具体的にはどう整理すればいいのでしょう?

新井:一番シンプルな整理の仕方は、「最終的に何をしたいのか」を先に決めることです。副業は、今の会社員生活を続けながら収入を補う・増やすことが目的。起業準備は、将来的に独立して自分のビジネスを主軸にすることを見据えた活動。似ているようでゴールが全然違いますよ。

副業でも「独立する気持ち」があれば、実質は起業準備

――なるほど。ただ、副業として収益活動をしながら「将来は独立したい」と思っている方もいますよね。

新井:それはもう、実質的に起業準備です(笑) 言葉としては「副業」と呼んでいても、独立というゴールを意識しているなら、やることの設計がまるで変わってきます。商品設計・集客・価格設定、税務のことも含めて、すべてが「本番に向けた実験」として機能し始める。そこが、ただのお小遣い稼ぎとしての副業とは大きく違います。

――逆に、「起業準備」と言いつつ本業を続けながらという形なら、副業と似た形になることもある?

新井:形としては似ていても、判断軸が違います。起業準備として動いている人は「これは本番に向けて何を学べる経験か」という目線で活動を選ぶ。副業として動いている人は「これで今月いくら稼げるか」という目線になりがちです。どちらが良い・悪いではないですが、独立を目指しているなら、最初から起業準備として設計した方が絶対に有利ですよ。

同じ時間を使っても、積み上がる「実力」が違う

――具体的に、どんな違いが生まれてくるのでしょう?

新井:副業として「とにかく稼げるもの」を探すと、単発の仕事や時間を切り売りする働き方に流れやすいのですよ。でも起業準備として設計すると、「顧客との関係をどう作るか」「リピートしてもらえる仕組みをどう作るか」という視点が自然と身につきます。時間管理や収支の記録習慣も、起業準備として動き始めると早い段階から身につく。

――つまり、同じ活動をしていても「どういう意識でやるか」で学べることが変わると。

新井:まさにそれ。「独立する日を意識した判断軸で活動を選ぶ」かどうかで、1年後・2年後の実力がまるで違ってくる。だから相談に来た方には「何から始めるか」より先に「自分はどこに向かいたいのか」を決めてもらうようにしています。

40代が起業準備を始めるなら、今が最も有利な時期

――相談者の方は40代の会社員ということで、その年代ならではのことはありますか?

新井:40代というのは、実は起業準備に非常に向いている時期ですよ。会社員のうちは、健康保険・年金・住宅ローン審査など、生活の基盤がしっかり守られています。この安全網の中でリスクなく試せるというのは、本当に大きなメリットです。

――確かに、辞めた後では審査が通りにくくなることもありますよね。

新井:それだけじゃなくて、本業で積み上げてきた経験・人脈・信用が最も充実しているのも40代です。20代・30代の方はまだ実績が少ない分、ゼロから作っていく必要がある。でも40代なら、棚卸しするだけで「これが自分のビジネスの核になる」というものが、いくつも出てきますよ。

――「もう少し準備が整ってから」と先送りしがちですが……。

新井:これが一番もったいない(笑) 「会社員のままリスクなく試せる期間」は、思っているより長くない。先送りするほど、独立したときに経験不足で苦労するケースが多いのです。動けるなら、動ける今が一番早い。

「言葉の定義」より「自分がどこに向かうか」を先に決める

――では、今まさに悩んでいる方へのアドバイスをお願いします。

新井:「副業か起業準備か」という言葉の定義にこだわりすぎると、かえって動けなくなります。大切なのは「自分は最終的に何をしたいのか」をはっきりさせること。それが決まれば、今何をすべきかは自然と見えてきます。まずはスキルの棚卸しを週1回・30分からやってみてください。収益活動を1つ選んで小さく動き始める。それだけで、今まで見えていなかったものが見えてきますよ。

――ゴールを決めることが、すべての出発点なのですね。今日はありがとうございました!

新井:こちらこそ、ありがとうございました。

起業家インタビュー(聞き手:伊藤純子)

新井一氏プロフィール

起業18フォーラム代表。「会社員のまま6カ月で起業する」方法を伝える起業支援キャリアカウンセラー。キャリア26年以上の実績を持ち、延べ60,000人の会社員の起業をサポート。会社員時代に始めた事業で培ったノウハウ、多数の起業家を生み出してきた実践的技術を武器に、起業支援&集客マーケティングの専門家として活動中。

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新井一(起業コンサルタント)

起業18フォーラム

起業18フォーラムを運営。会社員向けに特化した〝再現可能〟な起業ノウハウで、26年間で延べ6万人の起業を支援してきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛けている。会社員のまま起業する方法を伝授するプロ。

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