起業家精神と英語プレゼン大会2024
小学生プレゼンター、TED形式への初挑戦

遅ればせながら、本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
早速ですが、生まれた時からスマートフォンやタブレットが身近にあり、AIが大前提の人生を送る、現在16歳前後以下の世代は「α(アルファ)世代(Z世代の次世代)」と呼ばれています。
この人類未踏とも言える時代を生きるα世代に対し、教育はどうあるべきか、人生設計はどう変わるのか——世界的に大きな関心が寄せられています。
そうした中、年長児から小・中・高校生まで約100名が登壇する、当会の英語プレゼン大会は、α世代の子どもたちの「心の風景」を垣間見ることができる、極めて貴重な機会だと感じています。
主催者である私自身、多くの感動と気づき、そして学びを得た「英語プレゼン大会2025」。
その報告を、数回にわたりお届けします。
今回は、初の試みとなった「小学生によるTED形式プレゼン」が大きな成功を収めたことをご報告します。
TEDとは、米国発の世界的なプレゼンテーション形式で、
・演台なし
・原稿を完全に暗記
・アドリブを交えながら
・ヘッドマイクでフリーハンド
・ビジュアルツールを使い、歩きながら
会場全体に向けて意見を発信するスタイルです。
小学生にTED形式は無理、との常識打ち破った少女
一昨年、当会で中高生が初めてTED形式の英語プレゼンに挑戦した様子が、昨年年頭の『AERA』で**「最強の英語教育法」の一つ**として紹介されました。
https://dot.asahi.com/articles/-/248653
ただし、**「小学生にはまだ難しいのではないか」**というのが、正直な現場の見方でした。
その思い込みを鮮やかに打ち破ったのが、
土佐和紙作り体験についてプレゼンした、小学4年生・岡本恋花さんです。
夏休みにご両親の故郷・高知で体験した伝統工芸「土佐和紙」。
その感動に加え、
「1000年の歴史を持つ土佐和紙が、最新技術同様に、モナ・リザの修復やフェンディのブランド製品にも活用されていること、
そして土に還る、自然に優しい素材であることの素晴らしさを伝えたい」
という彼女の強い想いは、9月の準備段階から際立っていました。
英文原稿は渡されてからわずか3日ほどで完全に暗記。
さらに、
「ここをもっと強調したい」
「この表現はこう変えたい」
と、自ら講師に要望し、内容を主体的に膨らませていったのです。
「ラポール」を生む、小学生ならではの発想
当会では、プレゼンの中に必ず“ラポール(会場との架け橋)”を作る工夫を入れることを指導しています。岡本さんは、プレゼンの途中で、
会場の皆さんに土佐和紙を数枚配り、実際に回して触ってもらう
というアイデアを考案しました。
その情熱は、演台に立ちマイクで話す従来型の形式にはとても収まりきらず、
**「TED形式で実施しよう」**という判断に至りました。
小学生 × TED形式という新たな可能性
たまたま岡本さんは、小・中・高校生が発表する最終回のトップバッター。
その結果、その回に登壇した小学生全員がTED形式に挑戦することになりました。
すると——
岡本さんはもちろん、他の小学生たちも、実に生き生きと発信していたのです。
中高生と比べ、小学生は知識量よりも、
**感覚や身体全体で「感じる力」**が大きい世代です。
そのため、体全体を使って表現できるTED形式は、
演台マイクのスピーチ形式よりも、むしろ小学生に適しているのではないか。
この気づきは、今回の大会における非常に大きな収穫でした。
下記、TED形式に挑戦した小学生たちのプログラム
をご紹介しますので、参考までご一読ください。
TEDプレゼン小学生の部、プログラム
1 The greatness of Tosa washi 小4
「1000年の歴史を持つ土佐和紙は、モナリザの修復に使われたり、フェンディーなどブランド品の素材となったり、最新技術としても活用されています。日本の伝統工芸の素晴らしさを、もっと多くの人に知って欲しいです。」
2 My favorite Piano music 小4
「僕はピアノが大好きです。発表会やコンクールでの経験と、お気に入りの曲や弾いてみたい名曲を通して、演奏の楽しさや僕の大きな夢をお話します。」
3 The experience of hair donation 小4
「腰の長さまであった髪をヘアードネーションしました。切られた自分の髪を見て誇りに思うと同時に、病気や障がいのある人たちに偏見を持たず、すすんで助けられる人間になりたいと思いました。」
4 The real aim for studying 小4
「塾の合宿で、1日9時間勉強させられ、脳も体も疲れ果て、一体なぜこんなに勉強しなければならないのか考えました。総合模試で、200人中2番を取れてうれしかったけれど、勉強の真の意味とは何か、問いつづけていきたいです。」
5 About Spanish social customs 小4
「ぼくはサッカーが大好きなので、サッカー強豪国のスペインに興味をもち、スペインの生活について調べてみました。ゆったりした生活にあこがれ、いつかスペインで暮らしてみたいという僕の思いを語ります。」
6 About horseback riding 小4
「僕と兄は乗馬を習っています。父といっしょに千葉の練習場に通い、乗馬をとても楽しんでいます。落馬したり馬にかまれたりと、ヒヤッとした経験もありますが、今はすっかり夢中になっています。」
7 I love Singing ! 小4
「私は歌うことが大好きです。特に誕生日に歌う『ハッピーバースデー』は、みんなを幸せにする素晴らしい歌だと思います。今日は、歌でみんなを幸せにしたいという私の強い気持ちをお伝えます。」
8 About my cute little brother 小4
「ぼくには二人の弟がいます。末っ子で2歳の輝一は、『キイチ語』で話す元気な食いしん坊です。赤ちゃんっぽさがとても可愛く、家族みんなをいつも笑顔にしてくれます。今日は、そんな家族の様子をお伝えします。」
9 Things I learned from Hakodate 小5
「私は家族で函館旅行をしました。函館で感じたのは、食べ物のおいしさ、景色の美しさだけではありません。そこに住む人々がいかに函館を愛しているのかが伝わってきました。東京に住む私たちは、果たしてそのような郷土愛があるでしょうか?」
10 The danger of microplastics 小5
「私は湘南の海岸でゴミ拾いボランティアをしていたとき、プラゴミがいかに多いか実感しました。そして、プラゴミがマイクロプラスティックとなり、海の生物や私たち人間の健康さえも脅かしていることを知り、とてもショックを受けました。今日は、環境汚染に対して自分にできることをお話します。」
11 The history of Nintendo 坂本海瑠 Kairu Sakamoto 小5
「任天堂といえば、ゲームの会社ですが、最初は花札の会社だったことをご存知ですか? その歴史を振り返り、時代に合わせて変化して、子どもの心に残るたくさんのゲーム作品を生み出してきた、任天堂の偉大さをお伝えします。」
12 I’m proud of Japanese anime 小6
「親友にすすめられた『ジョジョの奇妙な冒険』にはまったら、実は両親から祖父母までジョジョのファンだったということを知って驚きました。日本のアニメは子どもから大人まで感動できる作品で、自国の文化として誇りに思います。」
13 The love for our planet 小6
「宇宙博物館で宇宙体験をし、僕たちは宇宙に住んでいることを実感しました。一方、惑星にも寿命があると学び、核戦争や気候変動で、地球は果たして自然な寿命を全うできるのか、危機感を覚えました。」
14 About endangered species 小6
「夏休みにオーストラリアを旅行して、『カンガルー出没に注意!』という看板のある観光地を訪ねました。でも悲しいことに、野生のカンガルーには一匹も会えませんでした。この体験をきっかけに、今、多くの動物が絶滅の危機に瀕していることを学びました。」
15 Decent work and economic growth 小6
「先日お父さんが、残業で終電に乗り遅れ、2時間半も歩いて帰宅しました。ぼくは、このお父さんの疲れ切った姿を見て、『一体なぜ、お父さんは、こんなに長く働かなくてはならないのだろう?』と疑問に思い、日本の労働環境について考えてみました。」
Global kids英語会代表
(株)ダイバース・キッズ代表取締役
豊田朋子
Global kids英語会
http://globalkids-eigokai.com/
Global youth英語会
http://youth.globalkids-eigokai.com/
朝日新聞系広告web豊田コラム
https://mbp-japan.com/tokyo/globalkids/column/



