鼻にピアスで政治談議、そして中高生による模擬選挙結果
民主主義の原点問う。ハリス副大統領就任演説
先日のトランプ暗殺未遂直後、青空の元、星条旗の旗を背景に拳を挙げたトランプの勇姿で、「もしトラ」から「ほぼトラ」、そして「確トラ」とまで言われている中、民主党は、ようやくバイデン大統領を撤退させ、副大統領のカマラ・ハリス氏を前面に出すかまえとなっている。
当会、中高クラスは、8年前、泡沫候補だったトランプが、ポピュリズム旋風を巻き起こし、クリントン候補を破って初当選した回から、毎回大統領選を英語でフォローしてきた。
よって約4年前、バイデン大統領就任時の、カマラ・ハリスの副大統領就任演説も授業でフォローした。↓
https://www.youtube.com/watch?v=2VdwMNexBHc
カマラ氏は初の黒人女性副大統領であるだけでなく、(この点あまり注目されていないのだが)、母親がインドからの留学生から移民になった方で、初のアジア系副大統領でもあり、個人的にはアジア人女性という点で近親感を抱いている。
彼女自身がまさに米国の「多様性」を体現しており、ほぼ白人で埋め尽くされているトランプ元大統領の集会とは対照的に、彼女の演説会場では、有色人種も目立ち、涙して喜んでいる黒人少女の姿が印象的だ。
そのスピーチも、わかりやすい明確な発音で、内容もシンプルで鋭い。
下記、元公民権運動指導者であるジョン・ルイス議員の言葉も引用した、彼女の領就任演説冒頭部分は、民主主義の原点にに立ち返らせてくれる力強さがあった。
(日本語訳:豊田朋子)
Congressman John Lewis, before his passing, wrote:
"Democracy is not a state. It is an act."
(ジョン・ルイス議員は、亡くなる前にこう言った。「民主主義は、状態でなく、行為である」と。)
And what he meant was that America's democracy
is not guaranteed.
(つまり、アメリカの民主主義は保証されているわけではないと彼は言っているのだ。)
It is only as strong as our willingness to fight for it,
to guard it and never take it for granted.
(それは我々が闘い、守り抜く強い意志にかかっている。民主主義を決して当たり前と思ってはならない。)
And protecting our democracy takes struggle.
(民主主義を守るためには困難が伴う。)
It takes sacrifice.
(犠牲も負う。)
There is joy in it and there is progress.
(しかしその過程には、喜びがある、そして前進がある。)
Because We, The People have the power to build a better future.
(なぜなら、私たち人民は、より良き未来を創る力があるからだ。)
副大統領としては、移民政策が芳しくなかったなどマイナス要素のあるハリス氏。
一方、今後予想されるハリス対トランプとのディベイトは、「元検事」対「重罪犯容疑者」との対決という視点でも注目されるとされている。
やはり、二大政党制の選挙には、何が起こるかわからない、ダイナミズムがある。
(日本の国政に政権交代を期待でき、ハリスのような首相候補が出る日がいつか来るのだろうか?)
さあ、きょうのレッスンでは、2020年11月のカマラ・ハリスの初演説をおさらいしよう!