ステップファミリーが抱える問題/共同親権について
”ステップファミリー”って、どんな家族?
ステップファミリーとは、結婚や事実婚によって、血縁のない親子関係や兄弟姉妹関係が生じた家庭のことです。
英語の「ステップ」には血縁関係のない親子の間柄、「継(まま)」という意味があります。ブレンド家族(blended family)、とも呼ばれます。
他にも「パッチワークファミリー」と呼ばれることもあり、初婚同士の家庭とは違う家族の構築をします。
と・・・難しいことを言われても・・・ん?と思われる方も多いかと思います。
というのも厚生労働省の調査によると、ステップファミリーという言葉を知っている人はわずか12%しかいないからです。
ですので、子連れ再婚家庭と記すことが多いのですが、実際の家族形態とは、どんなものかというのを説明します。
1.婚姻関係があるカップルのどちらか、または双方に子どもがいる場合
2.シングルマザーやシングルファザーが子どものいない相手と結婚する場合
3.シングルマザーやシングルファザー同士が、子連れ同士で再婚をする場合
4.婚姻関係のないカップル(事実婚)のどちらか、または双方に子どもがいる場合
5.シングルマザーやシングルファザーが、婚姻関係のない相手(内縁関係の相手)と生活を共にしている場合
6.以前の結婚で、子どもがいて、その子どもと親子交流がある方と婚姻関係にあったり、お付き合いをしている場合(パートタイムのステップファミリー)
というように様々な形態があります。
また、ステップファミリーは、恋愛の最中からはじまっている場合もあります。
シングルマザーやシングルファザーが、どちらか一方、もしくは双方に子どもがいて、恋愛中の方もステップファミリーのカテゴリに入ります。
そして、熟年再婚で、どちらか一方に子どもがいたり、双方に子どもがいたりする場合も、ステップファミリーと呼びます。
熟年再婚は、近年、とても増えていて、50代以降の熟年再婚率は、全人口あたりの再婚率と比較して男性5割・女性3割程度となっています。
(2022年の「人口統計資料集」)
2020年の人口動態調査によると、婚姻総数に占める再婚者を含む結婚の割合は26.7%で、全婚姻の約1/4を占めています。
再婚率は戦後から徐々に増加しており、1952年の18.8%から2020年には26.7%に達しています。
というように再婚率の増加と共にステップファミリーになる家庭も増えてきています。
とはいえ、ステップファミリーになる前や、ステップファミリーになった後の悩みの相談は、どこにすれば良いのかと迷子になる方も多く、”相談場所難民”になる方々も多くいらっしゃいます。
子連れでの恋愛や再婚、熟年での恋愛や再婚においては、自分たちの気持ちだけでは、どうにもならないことが多いです。
それは、”ステップファミリーならでは”の問題が生じるからです。
近年、身近になってきつつあるステップファミリー。
どのような問題が生じるのかを次回のコラムで書かせて頂きます。