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再建築不可物件のメリットとデメリット

青沼理

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テーマ:再建築不可物件のススメ

再建築不可物件には、価格面だけではないさまざまなメリット・デメリットが存在します。路地が狭いことは建て替えが不可能な反面、車の出入りが少なく、子供たちが安心して遊べる環境ともいえます。
それぞれのケースによって、環境や物件の状況が大きく異なります。そのため、素人目で「メリット」「デメリット」の判断を下すのではなく、専門家によって「価値」を見出してもらうことも有効な手段となってきます。

再建築不可物件がもたらすメリットは「安さ」だけではない

再建築不可物件の最大のメリットは、やはり周辺相場と比較した際の安さにあります。土地の固定資産税評価が低いため、税金面でも優遇を受けることができます。しかし、そういった資金面だけのメリットだけではありません。

狭い路地に立っていることが多いため、車両が頻繁に通行する立地ではありません。そのため子供たちがいる世帯であれば、静かな環境で安心して遊ばせることができます。また近隣一体も再建築不可の地域であれば、自宅付近にマンションなどの大きな建物が建てられる心配もなくなります。

そのため安価な価格設定を活かして定年後のセカンドハウスとして検討したり、投資用の収益物件として利回りを得ることもできます。そして相続時には、一般的には路線価基準に算定されるものが、非道路や路地の土地評価は低くなるため、相続対策としても有効になります。

火災や地震で倒壊をしてしまえば建築不可能というデメリット

再建築不可物件は、新築や増築、建て替えなどを行うことができません。そのため火災や地震が発生し、住宅が全壊してしまった場合であっても、建築許可がおりないため、再建築ができないというデメリットがあります。

また、住宅ローンを借り入れする際にも、融資がつきにくい傾向にあります。金融機関側からすれば、担保評価の低い土地は、いざという時に回収不能に陥るリスクでしかありません。
そして売却を検討した際にも、不動産業者に断られてしまったり、買い手がつくのに時間がかかるなど、換金性の低さが問題として挙げられます。

素人ではなくプロの目でメリット・デメリットを判断する

再建築不可物件には、さまざまなメリット・デメリットが存在します。しかし一見デメリットに映る「再建築不可」の部分も、物件によっては接道義務がクリアでき、建築可能になるケースもあります。

それぞれの物件によって、環境や建物の事情は異なります。インターネットで必死になって情報を探しても、同じ状況の土地や建物を見つけ出すのは困難です。
再建築不可物件の購入や売却は、リスクを十分に理解し、考慮しておくことは大切です。しかし再建築が不可能だから「価値がない」「検討する時間が無駄」だという思い込みはよくありません。

正しい知識のもとメンテナンスを行えば、利用価値のある物件となります。そのため最初の判断を見誤らないよう、プロの知識を借りることは有効な策の一つです。素人目ではわからなくても、専門家であれば再建築不可物件の「価値」を見出すことができる場合もあります。

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