浅海理惠プロのご紹介
相手への心配りなど心の表現を伴う日本の伝統文化「お箸と風呂敷」について伝えたい(3/3)
海外に発信することよりも重要なのは、日本人がお箸と風呂敷に対する理解を深めること
手軽に扱えて、結び方や用途もアイデアの数だけ生まれる。こうした風呂敷の特性を生かし、介護予防における脳トレとして取り入れた講習会も開いている浅海さん。幼児の情操教育にもおすすめだと提言します。
またSDGs(持続可能な開発目標)の一環として、福井県の漆塗り箸製造メーカーの協力の下、使えなくなった野球用バットの端材からマイ箸を作る教室も開催しています。
「教材費の一部を、バットの素材となるアオダモの植樹費用に当てています。70~80年後にまたバットになって、90年後にはまた誰かのお箸になっているかもしれないですね」
講師業をしていると「海外にどんどん発信してください」と言われることもあるそうですが、大切なのは、日本人自身がお箸や風呂敷に対する理解を深めることだと考えます。
「お箸は、師範のもと手引書などから習うお茶やお華のような文化ではなく、各家庭で親が子に手ほどきする口承文化の象徴です。しかも『古事記』の神代の時代から受け継がれてきた、絶対に残すべき誇らしい文化だと思います。でも、欧米化や核家族化、共働きの影響などで、それができる親御さん世代が確実に減っているのが現実です」
未来に継承できないことへの危機感から、浅海さんは、男女問わず、子育て中や妊娠期を迎えている人に向けた講演活動にも力を入れていきたいと言います。
「相手の心情を推し量り、細やかに配慮するといった心の在り方も含めて伝え、日本に脈々と息づいてきた素晴らしい文化を次の世代へ紡いでいきたいと思います」
(取材年月:2023年7月)
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