親は本当に子どもを知っているのか?―家では見えない“もう一人の我が子”

仁田楓翔

仁田楓翔

「うちの子は人見知りなんです」
保護者面談でよく聞く言葉です。

しかし、その直後に学校の先生から「えっ?クラスではいつも中心ですよ」と言われて驚く保護者は少なくありません。
親は誰よりも長く子どもと一緒にいます。

だからこそ、「うちの子はこういう子」というイメージを持っています。
もちろんそれは間違いではありません。

ただ、それはあくまで“家庭で見せている子どもの姿”なのです。
実は子どもにはたくさんの顔があります。

学校ではリーダー。
友達の前ではお笑い担当。
部活では努力家。
塾では質問をたくさんする積極派。

ところが家に帰ると無口になる。
そんなことは珍しくありません。

昨今では「〇〇キャラ」という言葉がよく使われます。
いじられキャラ。
愛されキャラ。
おばかキャラ。
しっかり者キャラ。
ムードメーカー。
天然キャラ。
挙げればきりがありません。

人は相手や環境によって、自分の見せ方を変えています。それは大人も同じです。
職場での自分と、友人の前での自分と、家庭での自分は少しずつ違うはずです。
子どももまた、その場その場で役割を持ちながら生きています。
だから私は保護者面談で、「家ではどうですか?」だけでなく、
「学校ではどうですか?」「友達とはどんな関係ですか?」という話をよく聞きます。
なぜなら、子どもを理解するためには、一つの場所だけでは足りないからです。

時には、家では反抗的なのに学校では優等生。
家では甘えん坊なのに塾では面倒見が良い。
そんな意外な一面が見えてくることもあります。
子どもを理解するとは、一つの顔を見ることではありません。
たくさんの顔を知ろうとすることです。

もし最近、「うちの子はこういう子だから」と思うことが増えたなら、少しだけ視点を広げてみてください。
もしかするとそこには、まだ親も知らない素敵な我が子がいるかもしれません。

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仁田楓翔
専門家

仁田楓翔(塾講師)

BesQ

自己肯定感を育て、子どもが自ら学び始める仕組みをつくる教育。小さな成功体験を丁寧に積み重ねることで、「できない」から「できた」に変わる瞬間を設計し、やる気に頼らず成績と意欲を同時に伸ばします。

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