パリのテストマーケティングを検証する
こんにちは!フレンドハウスの大石知広です。
前回(2019.6.30)日本製家具輸出の可能性はあるか?・・・その2の
続きになりますが、
今回も日本製家具輸出の可能性について綴ります。
2018年の日本の木製家具(HSコード9403)の輸出額は、
277億7600万円でした。
主な輸出先は、中国、台湾、香港、韓国など。
国の貿易としたら少額であり、
一点当たり数万円から数十万円はする家具なので、
輸出点数にしたら高が知れています。
そもそも日本は家具の輸入国であり、
国産家具の生産量も減少の一途を辿っています。
世界的に見ても中国製や東南アジア製が席巻していますが、
家具量販店で販売している家具も全く同じです。
また、家具の素材の多くは、
オークやウォールナットといった広葉樹で、
ごく一部を除き外材です。
スギやヒノキといった国産針葉樹を使用することが
付加価値になればいいのですが、
強度面やコスト面でまだまだ問題を抱えています。
販売量を大きくしようとすれば価格競争に行き着き、
生産ロットを数千台や数万台にしたところで
国内にそれだけの生産ができる工場もなく、
結局海外でつくることになります。
かといって、徹底的にこだわって商品ではなく作品をつくり、
高品質を売りに高価格になると、
ターゲット顧客がごく一部の富裕層になり、
益々売れなくなるという悪循環が待っています。
シンガポール家具工業会の会長も述べていましたが、
「日本製の家具は、高品質ではあるが
高価格の割にブランド力がないため、
海外では台湾および香港にしか市場がない。
富裕層はブランド力があるイタリアを筆頭に欧州製を購入する。」
グローバルな価値を持った家具を生み出すために
やるべきことはまだまだたくさんあります。
続きは次回のコラムに綴りますね。
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