正解のない時代にキャリアを創造する【第4回】人材版伊藤レポートとは?人的資本経営との関係をわかりやすく解説
会社には、それぞれの文化があります。
仕事の進め方。
大切にしている価値観。
社員同士の関係。
「うちらしい」と感じる雰囲気。
長年かけてつくられてきたものだからこそ、それは会社の大切な財産でもあります。
だから、新しく入った社員には「まず会社に慣れてほしい」と考えるのは自然なことです。
しかし、社員が会社に合わせることだけで、人は本当に活きるのでしょうか。
人には、それぞれ違いがあります。
得意なことも違えば、苦手なことも違います。
仕事に求めるものも違います。
将来やってみたいことも違います。
同じ会社で働いていても、一人ひとりが同じ価値観を持っているわけではありません。
だからといって、社員一人ひとりの希望をすべて会社が受け入れればよい、ということでもありません。
会社には会社として大切にしなければならないことがあります。
そこで必要になるのが、個人と組織の間にある接点を探すことです。
社員の「こうしたい」と、会社の「こうしてほしい」。
その二つが重なるところはどこなのか。
逆に、どうしても重ならないところはどこなのか。
一緒に考えてみる。
私は、そこにキャリアコンサルタントが企業を支援する意味の一つがあると考えています。
「社員に会社を合わせる」のでも、
「社員を会社に合わせる」のでもありません。
それぞれの違いを認めたうえで、仕事の中でどのように折り合いをつけ、どのように力を発揮していくのかを考える。
言い換えれば、個人と組織を調和させること
です。
人材不足の時代には、「優秀な人を採用する」ことだけが人材への取り組みではありません。
今いる一人ひとりが、自分の持っているものを生かして働ける環境を考えることも、大切な取り組みです。
会社の文化を守りながら、一人ひとりの違いも活かす。
その両方を大切にすることが、人が活きる組織につながっていくのではないでしょうか。



