正解のない時代にキャリアを創造する【第4回】人材版伊藤レポートとは?人的資本経営との関係をわかりやすく解説
「転職した方がいいのだろうか」
仕事をしていると、そんなことを考える時期があるかもしれません。
今の仕事に不満がある。職場の人間関係がうまくいかない。もっと自分に合った仕事があるのではないか。将来のことを考えると、このままでよいのか不安になる。
一方で、
「本当に転職していいのだろうか」
「次の仕事が今より良いとは限らない」
「今の会社を辞めるほどのことなのだろうか」
と考えてしまう。
このように、転職したい気持ちと、今の仕事を続けたい気持ちの間で迷うことは、決して珍しいことではありません。
そんなとき、キャリア相談という選択肢があります。
「転職するか、しないか」をすぐに決めなくてもいい
転職を考えたとき、多くの人は求人を探したり、転職サイトに登録したりすることを思い浮かべるかもしれません。
もちろん、それも一つの方法です。
しかし、その前に一度立ち止まって、
「自分はなぜ転職したいと思っているのだろう?」
と考えてみることも大切です。
例えば、
- 仕事内容に不満がある
- 給与や待遇に不満がある
- 職場の人間関係がつらい
- 上司との関係に悩んでいる
- 仕事が忙しすぎる
- 自分の能力をもっと生かしたい
- 将来に不安を感じている
など、転職を考える理由はさまざまです。
そして、「転職したい」という気持ちの奥には、別の願いが隠れていることもあります。
「もっと自分の力を生かしたい」
「安心して働ける環境で働きたい」
「仕事以外の時間も大切にしたい」
「人と関わる仕事がしたい」
などです。
転職そのものが目的なのではなく、**転職によって何を実現したいのか**を考えてみることが大切です。
「今の会社が嫌」と「今の仕事が嫌」は同じではありません
転職を考えるときには、「何が嫌なのか」を整理してみることも役立ちます。
例えば、仕事そのものは好きなのに、上司との関係がうまくいっていないのかもしれません。
あるいは、会社の仕事内容には満足しているけれど、働く時間や場所が自分の生活に合わなくなっているのかもしれません。
反対に、職場の人間関係には問題がないけれど、仕事内容そのものに物足りなさを感じている場合もあります。
この違いを整理しないまま転職すると、転職先でも同じ問題に直面する可能性があります。
だからこそ、
「何を変えたいのか」
を考えることが重要です。
キャリア相談では、一緒に整理していきます
キャリア相談では、相談者の話を聞きながら、
「何がきっかけで転職を考えたのか」
「今の仕事のどこに不満があるのか」
「反対に、今の仕事で良いと思っていることは何か」
「これからどのように働きたいのか」
といったことを整理していきます。
話しているうちに、「実は仕事そのものが嫌なのではなかった」と気づくこともあります。
反対に、「やはり今の環境を変えた方がよい」と、自分の考えがはっきりすることもあります。
どちらが正しいということではありません。
大切なのは、自分自身が納得して次の選択をすることです。
転職しないという選択もあります
キャリア相談を受けたからといって、転職を勧められるわけではありません。
今の会社で仕事内容を変えられないか。
上司や周囲と相談できることはないか。
働き方を調整できないか。
これまでの経験を生かして、今の職場で新しい役割に挑戦できないか。
そうした可能性を考えることもできます。
もちろん、考えた結果として転職を選ぶこともあります。
重要なのは、「転職すること」そのものではなく、**自分がこれからどのように働いていきたいのか**です。
迷っている段階だからこそ、相談できる
「転職すると決めてから相談するもの」と考える必要はありません。
むしろ、
「転職したいのかどうか、自分でもよく分からない」
という段階で相談することにも意味があります。
一人で考えていると、同じことを何度も考えてしまったり、目の前の不満だけに意識が向いてしまったりすることがあります。
誰かに話してみることで、自分の考えを整理できることがあります。
キャリア相談は、転職するかどうかを決めてもらう場所ではありません。
転職することも、今の仕事を続けることも含めて、自分にとってどのような選択があるのかを一緒に考える場所です。
「転職した方がいいのかな」と思ったとき。
まだ何も決めていなくても、一度立ち止まって自分のキャリアを考えてみる。
それもキャリア相談の一つの使い方です。



