シニア犬の足腰を鍛えるちょっとした運動
【養生の基本】
また毎日不安定な気候が続きますが、皆さんのお宅のペットの体調はいかがですか?
さて、今日は「体を動かす」ことについて考えてみたいと思います。
東洋医学の古典「黄帝内経」では、養生の基本は「食べて、寝て、動くこと」だと書いています。
つまりバランスの良いものをきちんと食べ、十分休息を取り、体を積極的に動かすことで病気の元となる邪気を追い払うことができるということです。
【廃用萎縮】
現代人はこのうち「体を動かす」ことが圧倒的に足りていません。
昔は日々の生活そのものが重労働でした。
車なんてないのでどこに行くにも荷物を持って歩いていましたし、水は汲んでこなければ飲めません。
ガスも電気もないので掃除も洗濯も全部手作業でした。
今とは比べものにならないぐらい体を動かしていたわけです。
そして、体は動かさないとすぐに動かなくなります。
実際、骨折などで安静にしていると、その部分の筋肉は1週間で半分ぐらい落ちてしまいます。
これを「廃用萎縮」と言いますが、年齢や日頃の生活習慣は関係なく筋肉はあっという間に落ちていきます。
骨折で入院したことがある方は経験がありますよね。
【動くということ】
動かなくなると体は、骨が脆くなり、筋肉が痩せ細り、神経の伝達も悪くなります。
反対に動くことで上と逆のことが起こります。
特に神経の伝達は大事です。
例えば、手足を動かさずにいると手足の神経が鈍くなるだけではなく、脳の方も動かし方を忘れてしまうのです。
認知症の方が歩けなくなるのは、歩き方を忘れるからです。
犬猫も同じで、認知症になると足の動かし方そのものを忘れてしまい、歩けなくなるということが起こります。
【歪みを正す】
「体を動かす」というと、何か特別な運動をするように思われがちですが、そんなことはありません。
まずは、「まっすぐ立つ」をやってみましょう。
人間でもそうなのですが、まっすぐに立つのは意外と難しいのです。
試しに、自分でまっすぐに立って鏡を見てください。
恐らく、どちらかの肩が下がっていたり、腰の高さが違ったりしているはずです。
人間の場合は直立していますので、重心を支えるのは骨盤のあたりになります。
ここに歪みがあると、その上に積み上げる背骨、首、肩、頭に歪みが出てきます。
【犬猫の場合】
犬猫の場合はどうでしょうか。
彼らは四本足で立ちますので、肩の下に前足の先、股関節の下に後ろ足の先が来て背中がまっすぐになる。
横から見て長方形のようになるのが理想です。
後ろから見た場合は足が開きすぎず、つま先が前を向いているように。
でも、なかなかこの通りの姿勢になっていない子も多いですね。
そして、
「正しい姿勢でただまっすぐに立つ」
だけでも結構筋力を使いますので、手術後のリハビリやシニアの寝たきり防止にはまずここから始めます。
【新しい回路を作る】
体は動かすと神経の回路が作られます。
いつも同じ動きをしていたら、同じ神経の回路しか使われません。
人間の場合、てっとりばやく新しい回路を作る方法に、
「利き手じゃない方の手を使う」というものがあります。
やってみると、最初は「なんでこんな簡単なことができないのか!」
とイライラするんですが、慣れてくるとだんだん脳の中に新しい回路が作られていくのがわかります。
脳トレにもなるし、認知症予防にもいいと言われていますね。
利き手じゃない方の手を使う、一度やってみてくださいね。
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