いざというときのための犬猫のしつけ
東洋医学は「気」の医学
東洋医学は「氣の医学」と呼ばれます。
「この世の中のものは全て氣でできていて氣の運行や変化で成り立っている」
とする考え方ですね。
その「氣」には、
「元氣」「宗氣」「営氣」「衛氣」の四つがあります。
今回はそのうち、「衛氣(えき)」についてのお話です。
「衛氣」は、
腎から発生する元氣がもととなり、口から取り入れた食物や空気から作られ、肺の働きにより全身に運ばれます。
衛氣の機能は、
・肌の表面を護って外邪の侵入を防御する
・肌肉・皮毛を温める
・汗を排泄し体温の恒常性を維持する
の三つです。
中でも、
「肌を守って外邪の侵入を防御する」
という働きが重要です。
この場合の「肌」は皮膚の表面だけでなくそこから繋がる鼻・口を通って体内の粘膜までをさすと考えられています。
外邪というのは体の外にある病気の原因ですね。
「寒、暑、熱、乾、湿、風」などがこれに当たります。
主には自然環境を指しますが、広義の意味では病原体の侵入もこれに当たると考えます。
(これの説明は長くなるのでまた別のときに…)
私は、最初にこれを読んだとき、
「衛氣の働きというのは免疫システムの比喩表現なのかな」と思っていました。
「外からの病気の侵入に対して備える」
といえば、細菌やウイルスに対する防御機構としてリンパ球などの白血球を中心とした免疫システムがすぐに浮かびます。
実はすごくがんばっている皮膚
実は、免疫機構というのは体内にあるリンパ節を始めとするシステムだけの仕事ではありません。
皮膚そのものに、外敵から身を守る様々なシステムがあるのです。
一つは、皮膚に存在する細菌(常在菌)などの微生物。
当然のことながら体内の粘膜にも様々な常在菌がいて、この方々のおかげで有害な病原菌を排除することができます。
次に、皮膚の表面、角質層の働き。
角質層を作るケラチノサイトという細胞は外部からの刺激に対して様々な警報を発し、その下の真皮層にあるリンパ球の皆さんに呼びかけて侵入者を攻撃させます。
このように、皮膚そのものが外敵(主に病原微生物)に対して城壁と衛兵の役目を果たしているんですね。
東洋医学は、顕微鏡もなかった時代に体の仕組みを経験則から想像していたのだと思うと、古代の人の想像力や観察力は素晴らしかったんだなと改めて思います。
ストレスは免疫を弱らせる
このような皮膚の働きは、ストレスに大きく影響を受けます。
外傷や精神的なストレス、疲労などにより、皮膚表面の常在菌のバランスが崩れ、病原菌の侵入を許します。
さらに角質層が破られ、皮膚の構造に乱れが起きて、免疫システムの機能も弱まります。
これも東洋医学の「養生」の考え方に通じるものがあります。
東洋医学では、「衛氣」は日常生活の中で食物や空気などから自然につくられるものだから、生活を規則正しくすることが大切であると説明しています。
つまり、
(1)十分な睡眠
(2)バランスの良い食事
(3)疲労やストレスの解消
(4)運動により巡りをよくする
当たり前のことを当たり前にすることが体の防御機構である「衛氣」の働きを高め、新型コロナウイルスなどの病原菌にも打ち克つ体を作るってことですよね!
(この記事は2020年4月30日のメルマガ記事です。メルマガスタンドの移行に伴いこちらに投稿したものです。)
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