【中国語文法&ドリル】二重目的語文について(その2)ドリル
今回は時量補語について勉強します。時量補語は、動作・行為または状態の持続時間や発生後の経過時間を表す時に使います。
1.時量補語は、基本的に動詞や形容詞の後ろに置きます。
(1)他在西藏生活了七年。
→彼はチベットで7年暮らしました。
(2)我们走了三个小时山路,有点儿累了。
→私たちは山道を3時間歩いて、少し疲れました。
(3)枫叶红了两三天了,你们快去看吧。
→楓が赤くなって2,3日経ったから、君たち早く見に行ってきたら。
(4)她打算在兰州学习三年后,就回老家大阪找工作。
→彼女は、蘭州で3年間勉強した後、故郷の大阪に戻って就職するつもりです。
(5)那孩子哭了一会儿,就睡着了。
→その子はしばらく泣いて、すぐ寝ました。
(6)大家在机场等了三个小时。
→みんなは空港で3時間待ちました。
(7)我们先做十分钟热身运动后再爬山吧。
→私たちはまず10分間準備運動をしてから山に登りましょう。
2.目的語がある場合は、動詞を繰り返して2番目の動詞の後ろに置くこともあります。
(8)他们一起喝酒喝了三个小时。
→彼らは一緒にお酒を三時間飲み続けました。
(9)我们爬山爬了两个半小时。
→私たちは2時間半かけて山を登りました。
(10)上午我们游泳游了很长时间。
→午前中、私たちは長時間泳ぎました。
(11)早上他在公园读课文读了一刻钟。
→朝、彼は公園で教科書の本文を15分間読みました。
(12)他们开会开了很长时间。
→彼らは長時間会議をしました。
(13)我查资料查了三个小时
→私は資料を3時間調べました。
3.目的語が代名詞でない場合は動詞の後ろに置き、時量補語と目的語の間に「的」を入れることもあります。
(14)晚饭后他看了半个小时的电视。
→夕飯後、彼は30分テレビを見ました。
(15)我们在体育馆打了四十分钟的网球。
→我々は体育館で40分テニスをしました。
(16)睡觉前他记了十五分钟的生词。
→寝る前に、彼は15分単語を暗記しました。
(17)下午我包了两个小时的饺子,手都累了。
→午後、私は2時間餃子を作って、手が疲れてしまいました。
4.目的語が代名詞の場合は、時量補語は目的語の後ろに置きます。
(18)我在车站等了他一个小时,他也没来。
→ 私は駅で彼を一時間待ちましたが、彼は来ませんでした。
(19)教练刚教他一会儿,他就学会了。
→コーチが彼をしばらく指導すると、彼はすぐに習得しました。
(20)我在公园找了他很长时间,也没找到。
→私は公園で彼を長時間探しましたが、見つかりませんでした。
(21)我劝她半个小时了,她就是不听。
→私は彼女を30分間説得しましたが、彼女はどうしても聞きません。
(22)老师告诉他们半天,他们才明白。
→先生が長時間かけて教えたところ、彼らはようやく理解しました。
5.目的語が複雑な場合、または目的語を強調したい場合は、目的語を文頭に置いてもかまいません。
(23)那本长篇小说,他看了一个星期。
→その長編小説を、彼は一週間で読みました。
(24)那件漂亮的连衣裙她试了半天,也不想脱下来。
→その綺麗なワンピースは、長時間試着しても彼女は脱ぎたくありません。
(25)这么香甜的红酒,她在嘴里含了很长时间才喝下去。
→こんなにおいしい赤ワインですから、彼女は口の中に長い時間含んでから、ようやく飲み込みました。
(26)那本小说他写了十五年。
→あの小説は、彼が15年かけて書きました。
6.否定の場合は、時量補語の前に「不」や「没」を入れます。
(27)他大学毕业不几天就出国留学了。
→彼は、大学卒業後数日も経たないうちに、国を後にして留学しました。
(28)他俩认识没几个星期就结婚了,大家都说这是“闪婚”。( 闪(shǎn)婚(hūn):電撃結婚)
→ 彼ら二人は知り合って数週間も経たないうちに結婚したので、皆は電撃結婚だと言っています。
7.動詞が持続する意味合いを持たない場合、時量補語は、動作・行為発生後からの現在までの経過時間を表します。
(29)飞机起飞一刻钟了。
→飛行機が離陸して15分経ちました。
(30)他们结婚三年了。
→彼らが結婚して三年経ちました。
(31)王老师的太太去世好几年了,现在他一直一个人生活。
→王先生の奥さんが亡くなって数年になりますが、先生は今もずっと一人で暮らしています。
(32)他大学毕业一年多了,还没找到合适的工作呢。
→ 彼は大学を卒業して一年以上になりますが、まだ自分に合う仕事を見つけていません。
(33)太郎离开兰州已经两年多了。
→太郎が蘭州を離れてもう2年以上経ちました。
(34)去哈尔滨的动车开走半天了。
→ハルピン行きの列車が発車してからずいぶん経ちました。
8.動詞が持続する意味合いを持つ場合、文末に「了」が付くと、動作がまだ継続しているニュアンスがあり、時量補語は、動作・行為の現在までの継続時間を表します。
(35)他学汉语学了四十多年了,他说自己是汉语宅。( 汉(hàn)语(yǔ)宅(zhái):中国語オタク)
→ 彼は中国語を勉強して40数年になりますが、中国語オタクと自称しています。
(36)田中先生在中国工作十多年了,是个“中国通”。
→田中さんは中国で十数年働いていて、「中国通」です。
(37)他们喝酒喝了三个多小时了,还没喝完呢。
→彼らは三時間以上お酒を飲んでいるけど、まだ飲み終えていないよ。
(38)高中生们跳了一个晚上了,也不觉得累。
→高校生たちは一晩中踊っていますが、全然疲れを感じていません。
9.動詞の前に「一年」「三个星期」のような期間を表す時間詞がある場合、動詞の後ろにある時量補語は、その期間内の動作・行為の時間量を表します。
(39)据说高考生平均一天学习五个小时。
→受験生は平均して一日5時間勉強するそうです。
*「一天」は時間詞、「五个小时」は時量補語
(40)他这个月工作了二百六十多个小时,平均每天加两个多小时的班,他说这在他们公司很正常。
→彼は今月260時間以上働きました。平均して一日2時間以上残業しています。彼はこのような事は彼らの会社では普通だと言っています。
*「这个月」は時間詞、「二百六十多个小时」は時量補語
10. 離合動詞(動詞+目的語で構成された動詞)の場合、時量補語は動詞と目的語の間に置きます。
(41)他在游泳池游了一个小时泳后,就去网吧了。
→彼はプールで一時間泳いだ後、ネットカフェへ行きました。
(離合動詞「游泳」の、動詞「游」と目的語「泳」の間)
(42)晚饭后,他去公园散了一会儿步。
→夕飯の後、彼は公園へ少し散歩しました。
(離合動詞「散步」の、動詞「散」と目的語「步」の間)
イラスト、日本語校正 根本 陽子