墓地需要の移り変わり(1980年代~2010年代)
皆様、こんにちは。
前回は、お墓の経営者について少し書きました。今回はその続きです。
「お墓じまい」の余波
近年では「(お)墓じまい」という言葉が当たり前のように使われるようになっており、弊社でも毎月のようにお墓の撤去工事の依頼、相談があります。それだけ、お墓のお引っ越し(改葬)が増えているという事です。
この「お墓じまい」が増えるとどうなるかと言うと、霊園や寺院墓地から利用者が減少してしまい、管理料収入もまた減少するという現象が起きます。特に寺院墓地の利用者は、同時に檀家からも抜ける(離断する)事になるので、墓地だけでなく寺院の運営そのものにも影響が出てきます。前回書いた法人の「永続性」が、危うくなってしまうこともあり得るのです。
お墓選びで気をつけること
お墓選びに際して、当然ながら予算面での検討は大事だと思います。かかる費用が少ないに越したことはありませんが、一方では、管理料が安すぎたりすると、今後の状況を踏まえれば、霊園や法人の運営が立ち行かなくなる可能性も出てきます。また、利用者の数(区画数)が一定以上の規模の霊園でなければ、霊園や寺院の経営を支えきれません。
適正な管理料かどうか。霊園を支える利用者の数(区画数)が確保されているか。お墓選びの際にはこのあたりのことも注意していただければと思います。