お墓にまつわる単位の話
皆様、こんにちは。
今回は墓石に彫る彫刻について、書いていきたいと思います。
何を彫刻するか
墓石というものは、亡くなった方への祈りを捧げる礼拝の対象物であると同時に、記憶や記録を止めておくためのものでもあります。墓石を建てる際には、文字や絵を彫刻していくことになります。
まずは墓石の正面に彫る文字。基本的には、そのお墓を使っている家名を彫ります。最近では、娘さんの嫁ぎ先の家と一緒に使う「両家墓」が増えてきた事もあり、あえて正面には家名を彫らず、好きな言葉や絵を彫る方も増えてきました。
側面にはこの墓石を建てたお施主様のお名前、そして建てた年月日を彫刻します。右側面に彫るか、左側面に彫るかはおっ施主様が任意で決めていただいても問題ありませんが、基本的には、お墓参りの際にお墓まで歩いてくる通路の方向に彫刻することが多いです。
墓石の裏面には、このお墓に埋葬されている方の御戒名(宗教、宗派によって異なります)、御俗名、亡くなられた年月日、亡くなられた年齢を彫ります。これらの情報は、墓誌を設置する際にはそちらに彫刻します。また、墓地の小型化により、裏面に彫ると見えなくなってしまう場合は、外柵の蓋石などに彫刻することもあります。
花立にはそのお墓を使っている家の象徴である、家紋を彫るのが一般的です。近年では、家紋の代わりにお花の絵を彫刻されるお施主様もいらっしゃいます。家紋については、お墓参りをされる親戚の方も気にされますので、家紋を彫るかどうかは、よくご家族でご相談下さい。
次回は彫刻の書体について書いていきます。