中国産の墓石が増えた理由
先日、平成26年4月からの消費税率8%への引き上げが正式に決まり、お客様から「消費税5%のままお墓を建てるには、いつまでに注文すれば良いの?」というご質問をいただくことが増えました。ここで、お墓と消費税についてご説明いたします。
まず、墓地の部分。前にも書きましたが、墓地の購入は土地そのものを買うのでは無く、霊園などの墓地を「使用する権利」を買い、墓地の使用料を払ってることになります。墓地の経営は、地方自治体や宗教法人、公益財団法人などが「公益事業として」行っていることになりますので、墓地使用料には消費税は課税されません。
一方、墓石は我々のような石材店が建てますので、消費税が課税されます。墓石工事は店頭で物を売買するのではなく、ご注文いただいてから墓地に墓石を立てる「請負工事」となりますので、消費税がかかるタイミングが一般的な物品の購入とは異なります。
請負工事の場合、請け負った商品(この場合は外柵や墓石)の引き渡し日が消費税率の計算基準となります。つまり、平成26年3月31日までに工事が完成し、お客様に引き渡しが完了すれば、消費税は5%のままです。逆に、どんなに早くご注文いただいていても、墓石の完成が平成26年4月以降になってしまうと、消費税は8%となります。
ここで問題になるのは、平成26年3月いっぱいまでに墓石を完成させるには、工事を注文する期限は何時までか、ということです。工期は使用する石材によって変動しますので、一概には言えませんが、墓石工事は通常、ご注文いただいてから2~3ヶ月の工期をいただいております。来年3月までに完成させるためには、多めに見積もって年内(平成25年)一杯にご注文いただかないと、工期的に厳しくなってまいります。また、今まで墓石工事でよく使われていた中国産の石材につきましては、製品精度を確保する関係から、国産石材よりも多めに工期をいただかなければいけないこと、また、2月が春節(旧正月)にあたり、工場が完全にストップ指定しまうこともあり、さらに余裕を持ってご注文をいただく必要があります。
お墓は買おうと思い立った時が買い時ではありますが、消費税増税前のタイミングを見計らうのであれば、年内一杯でのご注文、ということを頭に入れておいていただければと思います。