墓地需要の移り変わり(1980年代~2010年代)
最近では、ペットも家族の一員、という意識が高まる中、ペット(の遺骨)を自分のお墓に入れたい、というお客様の要望が多く聞かれるようになりました。このような流れの中で、「ペットも一緒には入れるお墓」という区画を設ける霊園も出てきました。このようにあらかじめ「ペットOK」と表明している墓地は良いのですが、その他の墓地ではどうか、ということをお話しいたします。
まずご理解いただきたいのは、「動物の遺骨は入れて欲しくない」と思っている方もいる、ということです。あくまでも墓地は、人間の遺骨を納めるために作られたものであって、人間以外の動物を納骨することは(法律上も)想定されていません。ですから、霊園の使用規則によっては、人間以外の動物の遺骨を納めることを禁止しているところもあります。
上記のようにペットの遺骨を納骨することを明確に許可/禁止していればある意味分かりやすいのですが、使用規則などに明記されていない場合もあります。そういった場合は、墓地管理者に問い合わせていただく事になります。墓地によって「納骨は可だがペットのための埋葬法要はしないで欲しい」とか、「ペットの遺骨は副葬品(形見などと同じ扱い)としてなら納骨室に入れても良い」など、考え方も様々です。
私自身、犬を飼っていますので、ペットの遺骨については寛容な意識を持っていますが、ペットを飼っていない方も沢山いるということ、墓地は公共の場所であるということも、併せてご理解いただければと思います。