墓地需要の移り変わり(1980年代~2010年代)
墓地選びのポイントとして、「お参りのしやすさ」を優先していただきたい、と、前回のコラムでは書きました。そこで、ご注意いただきたい点を書きます。
墓地、霊園を新規で開設する際、各市区町村の条例に従って、様々な規制が敷かれています。その影響もあって、住宅地にほど近い場所に新規開設が行われるケースが少なくなってきています。そうなると、霊園までの交通の便が、お参りのしやすさにかなり影響してくることになります。
自家用車をお持ちの方は、お墓参りの際も自動車での移動になると思います。時間に縛られることなく、自由に移動出来ますが、お盆・お彼岸など、お墓参りが集中する次期は、霊園周辺で交通渋滞が起きる場合もありますので、その点はご注意下さい。
自家用車をお持ちでない方は、電車、バスなど公共交通機関での移動が主となります。駅前に霊園があるという例はかなり少ないと思われますので、電車を利用される方は、駅からの交通の便を把握する必要があります。霊園によっては、駅と霊園間で送迎バスを出している霊園もありますが、ここで注意しなければいけないのは、この私設の送迎バスは、先々まで運行が保証された物ではない、ということです。路線バスであれば、(よっぽどの赤字路線でもない限り)おいそれと廃線になることはありません。しかし、私設の送迎バスは、基本的にお墓参り用と言うより霊園見学者の便宜を図るために運行されている物が多く、霊園の販売状況で廃止になってしまうこともあるのです。路線バスは運賃がかかりますが、その分、安定的な運行がなされます。先々までのお墓参りを考えれば、路線バスがあるかどうかということもお墓選びのポイントになります。