和型墓石の特徴と形
ここ数回、お墓(墓石)を作る際に使われる石材についてコラムを書いてきました。
ここで、一般的なお墓はどういった構造で作られているか、ということを書いていきます。ちなみに、写真は私の祖父・祖母と叔父が眠るお墓です。
皆さんが一般的なお墓を思い浮かべる時、真っ先に思い浮かぶのは墓地の真ん中に建てられている墓石だと思います。墓石は、そのお墓が誰の家の者なのか、誰が建てたのかを表記するとともに、そのお墓自体のシンボル(象徴)としての意義があります。シンボルとしてのお墓、ということについては、また改めて書きます。
墓地はとなりの境界をハッキリしておかなければなりません。その為に「外柵」というものを設けます。外柵の中心に納骨棺(カロートといいます)を設置し、カロートの上に墓石を乗せるのが一般的なお墓の構造です。都市部のあまり面積を取れない墓地に於いては、外柵とカロートが一体化している所も多いです。
これらお墓の基本構成以外に、付属品として墓誌、塔婆立、灯籠、物置台、地蔵尊などがあります。
墓誌はそのお墓に誰が埋葬されているのか、御戒名などを記すために建てられる石碑です。
塔婆立は、回忌法要など法事の際、参加された方がご供養のために立てる木の卒塔婆を立てかけるためのものです。宗派によっては塔婆供養をされないところもあります。
灯籠は文字通りお墓に明かりをともすために墓地に立てるものですが、最近ではあまり見かけられなくなりました。
物置台は、お墓参りの際、持参されたお供物や手荷物などを置いておくための台です。
地蔵尊(お地蔵様)は、水子供養などのためにお墓に建てられることがあります。
付属品は必ず無くてはならないというものではありません。ご希望や必要に応じて組み合わせる事が出来ます。墓石を建てる際の参考にして下さい。