永代供養墓のメリット/デメリット
民営墓地は「寺院墓地」と「公園墓地」の2つに分かれる、というお話しは前回させていただきました。今回はその違いについて書こうと思います。
お客様に「寺院墓地と公園墓地、どちらが良いの?」と聞かれることがあります。寺院墓地と公園墓地にはそれぞれ特色があり、どちらが良いとは一概には言えません。お客様にとって、どちらがよりメリットが大きいか、という事を、お客様自身にご判断いただくことになります。
寺院墓地とは、寺院(神社や教会なども含みます)が境内地に作った墓地のことです。この墓地を利用していただく際には、墓地を持つ寺院の檀家(お寺に所属する人)になり、その寺院の宗派の信徒(門徒)なっていただくことが条件となります。檀家になるということは、ご葬儀、ご埋葬の法要、回忌法要などの法事の際、檀家となっているお寺に全てお願いする事になります。御戒名や御法名もそのお寺からいただきます。いわゆる「お付き合い」というものが生じますが、普段から慣れ親しんだお寺さん、僧侶の方が相談に乗ってもらえる上、法要をしていただけるので、いざというという時の安心感があります。また、寺院墓地は昔から境内地にあるため、町中や駅の近くなど、立地的にも恵まれている場合があります。
一方、公園墓地は宗教法人(財団法人の場合もあります)が経営しているという部分では共通していますが、利用者の方の宗旨宗派は一切問いません。経営されている寺院などとの日常的なお付き合いもなく、年間管理料をお支払いいただくことで、霊園の維持運営がなされていきます。そういった「手軽さ」「気軽さ」が受けて、様々な公園墓地が作られることになりました。一方では、ご葬儀やご法要の時の相談窓口は無いため、いざといった時の相談相手にならない事が多いわけです。
自身のライフスタイルや宗教観を併せて考え、どちらがより自分たちのお墓として利用しやすいか、ご家族であらかじめ相談しておくと良いでしょう。
次回は共同墓地のお話をします。