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田原稔久

快適で長持ちする住宅建設の専門家

田原稔久(たはらとしひさ) / 建築家

田原建設株式会社

コラム

三階建て二世帯住宅のメリットとデメリット

2015年9月27日

テーマ:二世帯住宅の間取り

コラムカテゴリ:住宅・建物

最近人気の三階建て二世帯住宅の現状

一般住宅でも、昨今、増加傾向にある三階建て住戸。敷地に余裕がなくても縦にスペースを取れるために人気です。
では、二世帯住宅の三階建てのケースでは、どんなメリットやデメリットがあるのでしょう。

今回は、三階建ての二世帯住宅にスポットを当ててみたいと思います。
まずは現状を整理しましょう。

現在、三階建て住戸の約4割が二世帯住宅であるという調査結果が出ています。
ということは、ニーズが高まっているということの表れでしょう。

狭い土地を有効活用できるのが三階建て住戸です。

日本のこれからの土地事情を考えると、ますます需要は増えていきそうです。
ニーズが多いと、そのジャンルはどんどん進化しブラッシュアップされます。
今後、三階建ての二世帯住宅は使い手のニーズがもっと反映され、ますます期待される住まい方のひとつとなるでしょう。

二世帯住宅の三階建てのメリット

では、二世帯住宅の三階建てのメリットについて確認していきましょう。
まずは、床面積が広く取れるということでしょう。

二世帯住宅は大家族で、三世代が暮らすことが多いので、広さや個室の数が求められます。
三階建ての場合、居住者が多いプランに最適なので、要望が叶いやすいというのが利点です。

通常、世帯間の各々の希望を全部実現させるのは困難ですが、三階建てにおいては実現しやすいので、じっくりと話し合って希望通りの住まいづくりを叶えていただきたいですね。

次に、3フロアでの構成ということで、階数が多くなりますので、各世帯のプライバシーを確保しやすくなります。
また、フロア割り当てのバリエーションが「親・子・子」「親・共有・子」などと増えるのも魅力でしょう。
縦に高い分、日当たりや風通しもよくなり、ガレージのスペースも確保しやすくなります。

親世帯と子世帯の独立性が高められ、快適に暮らすための間取りが実現しやすいのが三階建て二世帯住宅だと言えます。

二世帯住宅の三階建てのデメリットとその対策

続いて、デメリットについて確認しましょう。
フロアの割り当てとして、「親・子・子」のパターンが多いようですが、「親・共有・子」というのも増えています。

そうなると、縦の移動が多くなるため、親世帯には体力的な負担となります。
まだ、親が若く元気だとしても、高齢になっていくことは現実問題として受け止めなければなりません。

高齢者が最もよく転倒するのが室内だと言われています。
階段の移動には、年齢的な限界があることを想定しておく必要があるでしょう。
汚れ物を洗濯機へ移動する際や洗濯物を干す際などの動線についても、上下の移動は負担となります。
洗濯物に関しては、以前のコラムでご紹介したランドリーシューターの設置をおすすめします。

通常の上下移動には、エレベーターを設けるのは、いかがでしょう。
子世代もいずれ年をとります。また若くても足や腰を怪我することもあります。
さまざまなアクシデントを想定し、ホームエレベーターを設置しておくとことで「備えあれば憂いなし」の状態にすることができます。

最近ではホームエレベーターの設置費用も低価格になり、100万〜150万円前後となりました。ぜひ、ご検討ください。
弊社には、さまざまなタイプの三階建て二世帯住宅の事例がありますので気軽にご相談ください。

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