パンは食べないほうがよい4つの理由
肌荒れ、爪が欠ける、日常的にあざができやすいということはないでしょうか。
これらは鉄欠乏の場合に現れる症状です。
さらには、不安や抑うつなどのこころの不調にも鉄が関係しています。
鉄欠乏でみられるさまざまな症状についてお話し、さらに鉄分をじょうずにとるポイントについてもお伝えします。
鉄欠乏は酸素不足
赤血球の大部分を占めるヘモグロビンは、鉄を含む「ヘム」と、たんぱく質の「グロビン」からできています。
「ヘム」の鉄に酸素が結びつくことで、赤血球は酸素をからだのすみずみまで運ぶことができるのです。
ところが、鉄不足では酸素を運ぶ能力が低下してしまうため、全身の細胞に運ぶ酸素量も減り、動悸、息切れや立ちくらみなどの貧血症状が現れます。
鉄欠乏だと疲れやすい
ヒトが生きるために必要なエネルギーは、ひとつひとつの細胞のなかで作られています。
その際、ビタミンやミネラルが重要な働きを行っているのです。
特に、鉄はなくてはならないミネラルですし、そのほか、ビタミンB群やマグネシウムが必要になります。
鉄が不足すると、エネルギーを十分に作ることができないため、疲れやすくなります。
体温を維持するために多くのエネルギーを使うため、エネルギー不足では体温が低くなり、冷えを感じやすくなります。
抜け毛や肌荒れをもたらす鉄欠乏
皮膚、爪、血管などに存在するコラーゲンを作るには、鉄のほかにアミノ酸、ビタミンC、亜鉛が必要です。
鉄欠乏ではそのコラーゲン生成に不具合が生じます。
すると、皮膚や血管が丈夫でないため、採血の後、内出血をおこしやすくなります。
さらに、ちょっとした接触や圧迫などであざができやすくなるのです。
気づかないうちに、からだのあちこちにあざや内出血ができやすい方は鉄欠乏かもしれません。
そのほか、抜け毛が多い、肌荒れ、爪が割れる、欠けるといったこともおこります。
鉄欠乏が招くこころの不調
さらに重要なのは、気持ちの安定に鉄が必須だということです。
セロトニン、ドーパミンなど、脳内の神経伝達物質をつくる際、鉄が必要なのです。
不足すると、不安や抑うつ、睡眠障害などのこころの不調をもたらします。
神経伝達物質を作るとき、鉄のほかに、アミノ酸、ビタミンB群、亜鉛、マグネシウムやナイアシンが働いています。
鉄をじょうずに摂ろう
鉄は、レバーや赤身のお肉、赤身の魚や、あさりに多く含まれています。
鉄の鍋やフライパンを使う、鉄瓶でお湯を沸かすのも、鉄分を摂るよい方法です。
食事の際には、お酢やレモンなどを適宜とることで、非ヘム鉄の吸収を高め、さらに鉄の吸収に必要な胃酸の働きを助けます。
食前にリンゴ酢を薄めて飲む、レモン水を飲む、梅干しを食べるなどがおすすめです。
また、サラダや酢の物など、酢を用いた料理から食事を始めるのもいいですね。
そして、お食事中はよく噛んで食べることもたいせつです。
唾液の分泌を促し、食べ物を細かくして、唾液とよく絡めることで、消化吸収を高めます。
とても大切なことなのですが、いつも忘れてしまいがちです。
お食事の時には、思い出していただけるといいと思います。