血糖値コントロールに必要な2つのポイント
最近は街のいたるところで、気軽にコーヒーを飲むことができるようになりました。
便利になった半面、注意していないと、一日に何杯でも飲んでしまいます。
コーヒーを飲むと、気分が上がるような気がしますよね。
これは、コーヒーに含まれるカフェインの作用により、交感神経が刺激され、アドレナリンが分泌されるためなのです。
「朝はコーヒーがないと始まらない」
「夕方は、コーヒーとチョコレートが欠かせない」
という方は、
「コーヒーを飲まないと、やってられない」
と感じているということはないでしょうか。
そうだとすると、この状態は、コーヒーでドーピングしているようなものなのです。
カフェインを含む食品
低血糖症による不調の方は、カフェインの摂取に注意が必要です。
カフェインを含む食品とは、コーヒー、紅茶のほか、緑茶、抹茶、ほうじ茶、烏龍茶、ジャスミンティー、さらに、ココア、コーラも挙げられます。
最も注意してほしいのは、エナジードリンクです。
エナジードリンクは高濃度のカフェインだけでなく、大量の砂糖もしくは人工甘味料を含んでおり、不調の方は決して口にしてはいけない飲み物です。
飲んだ直後は元気になった感じがしたとしても、その後のからだへの悪影響を考えると、からだによい飲み物とはいえません。
コーヒー
低血糖による不調を感じる方は、コーヒーを減らしてみましょう。
コーヒーを1日に何杯も飲んでいる方は、急にやめると頭痛などの禁断症状が出てしまいますので、少しずつ減量するようにしてください。
コーヒーをやめるなんて考えられないという方は、珠玉の1杯を楽しむという方法にしてはいかがでしょう。
決して、ドーピングするような形で飲むのではなく、コーヒーの香り、味わいなどすべてを十分に楽しむのです。
カフェインがヒトのからだに及ぼす影響
カフェインのいったい何がよくないのでしょう。
強い疲労感
人はたくさん活動すると、アデノシン三リン酸の分解産物であるアデノシンが体内に蓄積し、眠気を引きおこします。
このアデノシンがアデノシン受容体に結合すると、興奮性の神経伝達物質の分泌を抑え、覚醒作用のあるヒスタミンの放出を抑えます。
すると、疲れや眠気を感じ、休息をとる、という仕組みになっているのです。
「もうこれ以上頑張らないでこのあたりで休んでね」と、からだが自動的に知らせてくれているのです。
ところが、カフェインは、アデノシンと構造が似ているため、アデノシン受容体に入り込んで蓋をしてしまいます。
すると本来のアデノシンが結合できなくなり、ヒスタミンの放出が抑えられず、疲れや眠気を感じないため、疲れたからだを休めることなく活動を続けることになります。
ですから、カフェインを取り続けていると、最終的には、強い疲労を感じることになります。
ミネラルの排泄
不調の方がカフェインをやめたほうがよい理由はほかにもあります。
カフェインの利尿作用はよく知られていますが、この利尿によりミネラルの排泄が促され、ミネラル不足に拍車がかかります。
不調の方はミネラル不足に特に気をつける必要があり、カフェインをとって無駄に排泄させてしまわないように注意していただきたいのです。
交感神経を刺激
カフェインをとると交感神経優位となるため、頻脈、頭痛、不安、抑うつ、不眠などさまざまな症状を引きおこす点も問題です。
不眠
カフェインを日常的に摂っている人には、入眠困難や、睡眠の質の低下をもたらすなど、なんらかの睡眠障害がみられることがわかっています。
コーヒーは、脂肪分解やクロロゲン酸による抗酸化など、からだにいい話をよく耳にします。
たしかにそれは間違いではありません。
精神的に安定しており、不眠や消化吸収不良などの問題がない、健康で丈夫な方は、コーヒーの利点を享受できるかもしれません。
しかし不調の方は、これまでに挙げたさまざまな点から避けていただいたほうがいいでしょう。
コーヒーを減らしてみよう
カフェインを避ける食事法はカフェインフリー(CF)と呼ばれています。
コーヒーを避け、そのかわりにとるとよい飲み物は、麦茶、番茶、ハーブティー、ルイボスティーです。
白湯、ミネラルウォーターもいいですね。
コーヒーを日常的に1日に何杯も飲んでいた方は、急にやめるのではなく、徐々に減らしていきましょう。
急にやめると頭痛や吐き気などの辛い症状があらわれることがあります。
コーヒーの代わりとして、「たんぽぽコーヒー」「チコリの根のコーヒー」がおすすめです。
デカフェのコーヒーは、やめるまでの代用として使うのはいいと思いますが、カフェインがゼロではないことに注意が必要です。
もしも、「デカフェにしてでもコーヒーが飲みたい!」と思っているとしたら、「なぜそこまでコーヒーにこだわってしまうのか」を考えてみましょう。
「コーヒーがなくてはならない」と感じている、その背景に目を向けるのです。
「コーヒーを飲んで、ドーピングでもしないと、やってられない!」と感じているのは何に対してでしょう。
もしかすると、その背景が、あなたの不調をもたらしている可能性があるかもしれません。