クレーマー患者に対する診療拒否・退院要請の注意点
今回は、昨日に引き続きレセコンデータを見る上での視点(3~5)をお伝えします。
視点3.診療単価が低いようであれば過少請求の恐れも。
レセプトと診療行為別の1枚当りの診療単価については、提供している診療サービス内容により同じ診療科目でも異なります。
そのため数値だけをもって経営分析を行うのは難しいのが実情です。ただし、同診療科目の平均的な数値より著しく低いのであれば、指導料や各種の加算など、過少請求の可能性もありますので、レセプトを綿密にチェックすることを提案します。
医学管理料に関しては初診の翌月から算定できるものもあります。例えば、ウイルス疾患指導料は初診時に算定しないと思い込まれている院長、レセプト業務に従事するスタッフが多いですが、初診でも算定可能です。同様の例はこれ以外にも複数ありますので必ず診療報酬点数表などで調べて情報共有して頂きたい。
視点4.一般的な平均診療実日数と比較する。
平均診療実日数は、診療科目によって大きく異なります。大まかには、整形外科は4日程度というのが普通であるし、内科は通常2日前後です。自院の数値が一般的な数字に比べて低いまま推移している場合はその理由を解明して頂きたい。
また、保険別の患者割合や初診患者(新患)の比率を確認する事で自院の来院患者の年齢層を把握でき現在の診療機能の見直し(例:患者に合わせた診療時間帯の見直し)ができます。
視点5.診療行為別の点数構成比率を確認
平均点数を見る際には、点数に占める各診療行為の比率もチェックし、一般的な比率と大きく異なるのであればその理由を考えてみた方がよい。
なお、診療行為別の点数構成比率をチェックする際には、併せて、来院患者の疾患デ-タ、薬剤使用量に関する統計も参考にするとよいだろう。自院の診療スタイル、 経営体質がよりはっきりと浮かび上がってくるはずです。
以上、2日間にわたり紹介したレセコンデータの分析は、診療所ではまだあまり行われていないのが現実ですが、レセコンには経営に役立つ患者データ、診療行為データなど自院の宝物が埋もれています。この宝物を活用することで収益改善の打つ手を発見できるので、ぜひ!自院のレセコンデータを経営に活用してほしいと思います。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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