後頭部神経痛の原因|首の根元の激痛は「姿勢」と「目の酷使」

東角剛司

東角剛司

テーマ:身体の痛み・不調

みなさん、こんにちは。

こころ鍼灸整骨院の東角です。

「後頭部からてっぺんにかけて、一瞬電気が走るような鋭い痛みがする。」

「髪の毛を触ったり、ブラシをかけたりするだけで頭皮がピリピリ痛む。」

「首の付け根を指で押すと、目の奥まで響くような鈍い痛みがある。」

そんな、頭痛薬が効きにくい特殊な痛み、「後頭部神経痛(こうとうぶしんけいつゅう)」に悩まされていませんか?

「脳に腫瘍があるのではないか?」と不安になって病院へ行く方も多いですが、MRIなどの検査では異常が見つからないことがほとんどです。

なぜなら、その痛みの震源地は脳の中ではなく、首から頭皮へと伸びる「神経の通り道」にあるからです。

後頭部神経痛の多くは、首の根元にある小さな筋肉が神経を物理的に締め付けていることが原因で発生します。

その背景には、画面を凝視し続ける「目の酷使」と、頭を前に突き出す「スマホ首」という、現代人特有の物理的要因が隠れています。

今回は、脳外科を受診する前に知っておくべき、後頭部が痛くなる生理学的なメカニズムについて解説します。

特に見過ごされがちな【後頭下筋群(こうとうかきんぐん)の硬直】【視覚情報の過負荷】に焦点を当て、ピリピリした痛みから解放されるための知識を、みなさんと一緒に詳しく見ていきましょう。

なぜ、後頭部が電撃のように痛むのか?


まず、痛みの正体である神経の走行を理解しましょう。

私たちの首の骨(頸椎)の間からは、頭の皮膚の感覚を司る「大後頭神経」や「小後頭神経」という神経が出ています。

これらの神経は、首の付け根にある筋肉を貫通するようにして、後頭部の表面へと伸びています。

健康な状態であれば、筋肉はやわらかいため神経を圧迫することはありません。

しかし、何らかの理由でこの筋肉がガチガチに固まってしまうとどうなるでしょうか。

硬くなった筋肉が針金のように神経を締め付け、電気信号が乱れることで、ズキッとした鋭い痛みやピリピリ感を引き起こすのです。

これが後頭部神経痛の正体です。

つまり、頭そのものが悪いのではなく、「首の関所」で神経が渋滞を起こしている状態と言えます。

神経を締め上げる、2つの物理的要因


では、なぜ首の根元の筋肉はそこまで硬くなってしまったのでしょうか?

そこには、姿勢による持続的な負担と、目と筋肉の意外な連動関係が深く関わっています。

頭を支え続ける「あご出し姿勢」


これが、後頭部神経痛を引き起こす主要な物理的要因です。

パソコンの画面を覗き込んだり、スマホを見たりする時、無意識にあごを前に突き出していませんか?

人間の頭は約5kgから6kgの重さがありますが、あごを前に出すと、その負荷は数倍に膨れ上がります。

頭が前に落ちないように、首の付け根にある「後頭下筋群」が24時間体制でフル稼働して支え続けなければなりません。

過労死寸前まで働かされた筋肉は、血流が途絶えて硬く変形し、その中を通る神経をギューッと圧迫し始めます。

「夕方になると痛みが出る」という方は、一日の姿勢の疲れが首の根元に限界まで溜まっている証拠です。

目の動きと連動する「後頭部の筋肉」


もう一つの要因は、目と首の不思議な関係性です。

実は、後頭部にある小さな筋肉たちは、眼球の動きと神経系でダイレクトに繋がっています。

試しに後頭部の出っ張りの下に指を当てて、目だけを左右に動かしてみてください。

筋肉がピクピクと動くのが分かるはずです。

スマホなどの小さな画面を長時間見続け、目を激しく動かしたり凝視したりすることは、同時に後頭部の筋肉を緊張させ続けていることと同じなのです。

「目の疲れ」が「後頭部の激痛」に変わるのは、視覚のストレスが物理的な筋肉のコリとして首の根元に転送されているからなんですね。

神経を解放し、痛みを鎮める!首ケアの「知識」


後頭部神経痛を改善するには、締め付けの犯人である筋肉を緩め、目から来る緊張のスイッチを切ることが必要不可欠です。

首の根元を狙う「ホットタオル法」


神経の圧迫を物理的に解くための知識です。

後頭部神経痛には、マッサージよりも「温熱」が安全で効果的です。

濡らしたタオルを電子レンジで温め、ホットタオルを作ります。

首と頭の境目(髪の生え際あたり)にタオルを当てて、5分ほど温めます。

熱を与えることで血管が広がり、酸欠状態だった筋肉に酸素が届くことで、神経への締め付けが緩んでいきます。

お風呂のシャワーを少し熱めにして、首の根元に当てるだけでも、神経の興奮を鎮める効果が期待できます。

視覚を遮断する「パルミング」


脳と首の緊張をリセットするための知識です。

目の酷使による筋肉の強張りを取るには、光を完全に遮ることが有効です。

両手のひらをこすり合わせて温めます。

手のひらをくぼませて、目を圧迫しないように両目を覆います。

真っ暗闇の中で、目の奥の力が抜けていくのをイメージしながら1分間深呼吸します。

これにより、目からの刺激が止まり、連動していた後頭部の筋肉に「休んでいいよ」というサインが送られます。

モニターを「目線の高さ」に上げる


再発を防ぐための、環境設定の知識です。

あごが前に出るのを防ぐ唯一の方法は、視線の角度を変えることです。

パソコンの画面やスマホの位置を、今よりも10cm高くして、目線が水平になるように調整してください。

視線が上がれば、頭の重心は自然と背骨の真上に乗り、後頭部の筋肉は重労働から解放されます。

まとめ:後頭部の痛みは「目の休息」の合図。首を温めよう


さて、今回は「後頭部神経痛の原因|首の根元の激痛は『姿勢』と『目の酷使』」というテーマでお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか?

あのピリッとする嫌な痛みが、脳の病気ではなく、姿勢と目の疲れによる「首の筋肉のロック」であることを、ご理解いただけたかと思います。

その痛みは、あなたの体が「もう目も首も限界だよ!」「一回画面を閉じて温めて!」と叫んでいるサインなのです。

では、今日のポイントをまとめます。

  • 後頭部神経痛は、首の付け根を通る神経が、硬くなった筋肉によって締め付けられることで起こる。
  • あごを突き出した姿勢(スマホ首)は、後頭部の筋肉に過剰な重みを与え、神経圧迫を招く最大の要因となる。
  • 目の動きと後頭部の筋肉は連動しているため、目の酷使が首の根元のコリを助長させる。
  • 対策として、首の付け根を温めて筋肉を緩めること、パルミングで目を休めることが、激痛を回避するための鍵となる。


頭痛は、頑張りすぎている自分に気づくためのメッセージでもあります。

「痛いな」と思ったら、まずは一度スマホを置き、温かいタオルを首に当ててみてください。

首の関所が開通すれば、不快なピリピリ感は消え、視界もパッと明るく開けてくるはずです。

こころ鍼灸整骨院

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東角剛司
専門家

東角剛司(柔道整復師・はり師・きゅう師)

こころ鍼灸整骨院

構造医学の視点から、個々の体の動かし方に合わせて骨格を整えます。肩や腰などの慢性的な痛みに向き合い、整骨院に通わずに済む健康な体づくりをサポート。実務者向けのセミナーも開催しています。

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