喉の詰まりの原因|ヒステリー球は「首の前の緊張」と「浅い呼吸」
みなさん、こんにちは。
こころ鍼灸整骨院の東角です。
「明け方、手のひらから指先にかけて燃えるようなしびれで目が覚める。」
「ボタンをかけたり、小銭をつまんだりする細かい動作ができなくなった。」
「手を振ると一時的に楽になるが、すぐにまたジンジンとしびれ出す。」
そんな、親指から薬指にかけての激しいしびれや痛み、「手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)」に悩まされていませんか?
「首が悪いのかな?」「脳の病気ではないか?」と不安になりがちですが、もし小指にはしびれがなく、親指から薬指の半分だけがしびれているなら、原因は首でも脳でもありません。
あなたの手首にある「神経の通り道(トンネル)」で、交通事故のような圧迫トラブルが起きている可能性が極めて高いのです。
多くの方が、しびれている指先を揉んだり温めたりしますが、それでは解決しません。
なぜなら、問題が起きているのは指先ではなく、その手前にある手首の内部だからです。
その背景には、使いすぎによる腱の炎症と、ホルモンバランスやむくみによる「トンネル内の圧力上昇」という、物理的な要因が隠れています。
今回は、手術を検討する前に知っておくべき、手がしびれる生理学的なメカニズムについて解説します。
特に見過ごされがちな【正中神経(せいちゅうしんけい)の圧迫】と【滑膜(かつまく)のむくみ】に焦点を当て、大切な手の感覚を取り戻すための知識を、みなさんと一緒に詳しく見ていきましょう。
なぜ、特定の指だけがしびれるのか?
まず、手首の中で何が起きているのか、その構造を理解しましょう。
手首の付け根には、骨と「横手根靭帯(おうしゅこんじんたい)」というバンドに囲まれた、狭いトンネルがあります。
これを「手根管(しゅこんかん)」と呼びます。
このトンネルの中には、指を曲げるための9本の腱と、一本の重要な神経「正中神経(せいちゅうしんけい)」が通っています。
正中神経は、親指から薬指の親指側半分の感覚を支配しています。
手根管症候群とは、何らかの原因でこのトンネルの中がパンパンに膨れ上がり、逃げ場を失った正中神経が押し潰されてしまっている状態です。
正座をして足がしびれるのと同じ原理ですが、手首の場合は骨と靭帯に囲まれているため、圧力が逃げずに持続的なダメージとなってしまいます。
手を振ると楽になるのは、遠心力でトンネル内の圧力が一時的に下がり、血流が少しだけ回復するからです。
トンネルを塞いでしまう、2つの物理的要因
では、なぜトンネルの中が狭くなってしまうのでしょうか?
そこには、腱の膜の腫れと、体全体のむくみが深く関わっています。
腱を太くする「滑膜(かつまく)の炎症」
これが、手をよく使う人に多い、物理的な圧迫の要因です。
トンネルを通る腱は、滑りを良くするために「滑膜」という膜で包まれています。
パソコン作業や手芸、スポーツなどで指を酷使すると、腱と膜が激しくこすれ合います。
摩擦が続くと、滑膜が炎症を起こして分厚く腫れ上がります。
限られたスペースしかないトンネルの中で、9本の腱の膜がいっせいに腫れたらどうなるでしょうか。
トンネル内は満員電車のような状態になり、一番柔らかい組織である「神経」が真っ先に押し潰されてしまいます。
これが、使いすぎによるしびれの正体です。
内部の圧力を高める「ホルモン性のむくみ」
もう一つの要因は、女性ホルモンの乱れや代謝異常によるものです。
妊娠・出産期や更年期の女性に手根管症候群が多いのは、ホルモンバランスの変化によって、体内の水分調整がうまくいかなくなるためです。
滑膜自体が水分を含んでむくんでしまうと、手を使っていなくてもトンネル内の圧力が高まります。
「朝方に痛みが強い」のが特徴的なのは、夜間に手首を動かさないため、むくみが手首に滞留し、内圧がピークに達するからです。
この場合、湿布を貼るだけでは、内部のパンパンになった圧力を下げることはできません。
圧力を逃がして神経を守る!生活の「知識」
手根管症候群を改善するには、トンネル内のスペースを確保し、神経への圧迫を物理的に減らすことが必要不可欠です。
手首を「ニュートラル」に保つ固定
神経を圧迫しない角度を保つための知識です。
手首は、強く曲げても(掌屈)、強く反らしても(背屈)、トンネル内の圧力が上昇します。
最も圧力が低いのは、手首が真っ直ぐか、ほんの少しだけ反った「ニュートラルポジション」の状態です。
特に就寝中は、無意識に手首を曲げて寝てしまい、症状を悪化させることがよくあります。
寝る時だけでも、サポーターやタオルを巻いて手首を固定し、真っ直ぐな状態をキープしてみてください。
これだけで、朝起きた時のしびれが劇的に軽減することがあります。
「OKサイン」での機能チェックとリハビリ
神経の状態を知り、筋肉の萎縮を防ぐための知識です。
親指と人差指で綺麗な丸を作る「OKサイン」をしてみてください。
もし、綺麗な丸にならず、涙のような形になってしまう場合、親指の付け根の筋肉(母指球筋)が痩せてきているサインです。
この場合、単なる安静だけでなく、神経を滑らせる運動が必要です。
手首を固定したまま、指だけをゆっくりと曲げ伸ばしする「グライディング運動」を行うことで、癒着しかけた神経と腱を剥がし、滑りを良くする効果が期待できます。
ビタミンB12と大豆製品の摂取
傷ついた神経の修復を助ける栄養の知識です。
圧迫されてダメージを受けた神経を修復するには、「ビタミンB12」が有効です。
アサリやシジミなどの貝類、レバー、海苔などに多く含まれています。
また、更年期の影響が疑われる場合は、女性ホルモンに似た働きをする大豆製品(イソフラボン・エクオール)を積極的に摂ることで、滑膜のむくみが落ち着くケースも報告されています。
まとめ:手のしびれは「トンネル事故」。圧力を抜いてあげよう
さて、今回は「手根管症候群の原因|手のしびれと痛みは手首のトンネルにあった」というテーマでお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか?
指先のつらいしびれが、首の問題ではなく、手首の狭いトンネル内で腱の膜が腫れ、神経が物理的に押し潰されている状態であることを、ご理解いただけたかと思います。
そのジンジンする痛みは、あなたの神経が「狭くて息ができないよ!」「圧力を下げて!」と悲鳴を上げているサインなのです。
では、今日のポイントをまとめます。
- 手根管症候群は、手首にあるトンネル(手根管)内の圧力が高まり、正中神経が圧迫されることで、親指から薬指にしびれが出る症状のこと。
- 手の使いすぎによる「滑膜の炎症」や、更年期などによる「むくみ」が、トンネル内をパンパンにし、神経を締め付ける主な要因となる。
- 明け方に痛みが強くなるのは、夜間のむくみによってトンネル内の内圧が上昇するためである。
- 対策として、サポーター等で手首を真っ直ぐに保ち圧力を下げること、ビタミンB12などで神経修復を促すことが、機能回復への鍵となる。
手は、生活する上で使わないわけにはいかない大切なパーツです。
「おかしいな」と思ったら、まずは手首を安静な角度で保ち、神経への負担を減らしてあげてください。
圧力が抜ければ、神経はまた呼吸を始め、繊細な感覚を取り戻してくれるはずです。
こころ鍼灸整骨院



