夕方には足がパンパン「むくみ」、本当の原因は【静脈弁のヘタリ】と【塩分濃度の調整ミス】にあった!
みなさん、こんにちは!
こころ鍼灸整骨院の東角です。
「喉の奥に、梅干しの種のような何かが詰まっている感じが取れない」
「唾を飲み込もうとすると、引っかかるような違和感があり苦しい」
「耳鼻科で検査をしても『ポリープも炎症もない、綺麗な喉です』と言われた」
そんな、飲み込んでも飲み込んでも消えない、正体不明の「喉の詰まり感」に悩まされていませんか?
この症状は、東洋医学では「梅核気(ばいかくき)」、西洋医学では「ヒステリー球(咽喉頭異常感症)」と呼ばれています。
病院で「気にしすぎ」「ストレスでしょう」と言われると、自分の精神状態がおかしいのかと不安になりますが、決してそうではありません。
あなたの喉には、実際に「物理的な締め付け」が起きています。
中に異物があるのではなく、外側の筋肉がギュッと収縮して、喉の管を締め上げているために、まるで中に何かがあるかのような感覚(錯覚)が生まれているのです。
その背景には、喉仏(のどぼとけ)を動かす「首の前側の筋肉の拘縮」と、交感神経による「防衛反応」という、明確な生理学的要因が隠れています。
今回は、心療内科に行く前に知っておくべき、喉が詰まる物理的なメカニズム、特に見過ごされがちな【舌骨筋群(ぜっこつきんぐん)の緊張】と【自律神経のスイッチ】に焦点を当て、喉の開放感を取り戻すための「知識」について、みなさんと一緒に詳しく見ていきたいと思います。
なぜ、何もないのに「ある」と感じるのか?
まず、この不快な感覚の正体を解明しましょう。
喉は、食道(食べ物の通り道)と気管(空気の通り道)が通っている、非常に繊細な場所です。
これらの管は、骨ではなく、筋肉や軟骨によって吊り下げられています。
もし、この管の周りにある筋肉が、過剰に緊張して硬くなるとどうなるでしょうか?
筋肉が外側から食道や気管を圧迫し、締め付ける力が働きます。
例えば、タートルネックのセーターがきつすぎると、喉に圧迫感を感じますよね?
ヒステリー球とは、自分の筋肉が「きついタートルネック」のようになり、自分の喉を内側から締め続けている状態なのです。
粘膜の内側(カメラで見える部分)には異常がなくても、壁の外側(筋肉)で異変が起きているため、検査では「異常なし」となってしまうのです。
喉を締め上げる、2つの物理的要因
では、なぜ喉周りの筋肉が、そこまで硬くなってしまったのでしょうか。
そこには、現代人の姿勢と、感情を抑え込む体の反応が関係しています。
1.喉仏をロックする「首の前側の緊張(スマホ首)」
これが、喉の違和感を作り出している、最大の物理的要因です。
喉の詰まりを感じる方の首を触ると、例外なく「首の前側」がガチガチに凝っています。
特に重要なのが、顎の下から喉仏にかけて繋がっている「舌骨筋群(ぜっこつきんぐん)」や、「胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)」です。
スマホやパソコンを見るために、顔を前に突き出す姿勢(ストレートネック)を続けると、これらの筋肉はずっと縮んだ状態で固まります。
筋肉が固まると、喉仏の動きが悪くなり(ロックされ)、唾を飲み込むときの滑らかな上下運動ができなくなります。
この「動きの悪さ」と「常に引っ張られている感覚」を、脳が「何かが引っかかっている=異物がある」と誤認してしまうのです。
2.言いたいことを飲み込む「交感神経の防御反応」
「固唾(かたず)を呑む」「息を殺す」という言葉があるように、喉はストレスに対して最も敏感に反応する場所です。
人間は、緊張したり、言いたいことを我慢したりする時、無意識に「交感神経(戦う神経)」が優位になります。
交感神経が働くと、体は敵から急所(喉)を守ろうとして、首周りの筋肉をギュッと収縮させて防御態勢に入ります。
また、呼吸が浅くなることで、喉周りの血流も悪化します。
あなたが日常的にストレスを「飲み込んで」我慢していると、体はその感情に反応して、物理的に喉の筋肉を収縮させ続けます。
この防御反応が解除されない限り、締め付け感は消えません。
喉の詰まりは、我慢の限界を知らせるサインでもあるのです。
締め付けを解く!喉を解放するための「生活の知恵」
この症状を改善するには、物理的に首の前側を緩めることと、自律神経に「もう守らなくていいよ」と教えてあげることが必要です。
1.首の後ろではなく「前」を温める
首コリというと、首の後ろを温める方が多いですが、喉の詰まりに関しては「前」が重要です。
蒸しタオルを用意し、顎の下から鎖骨にかけて、首の「前側」をすっぽりと覆うように当ててください。
喉仏周りの筋肉を直接温めることで、血流が改善し、筋肉のロックが外れやすくなります。
また、喉の皮膚感覚を温かさで満たすことで、脳への「異物感」という誤った信号を遮断する効果も期待できます。
2.喉のスペースを広げる「舌(した)のエレベーター」
舌の位置は、喉の筋肉と直結しています。
喉が詰まる人の多くは、舌が下がっています(低位舌)。
舌が下がると、喉の空間が物理的に狭くなり、圧迫感が増します。
「舌全体を、上顎(口の天井)に吸い付ける」
これを意識してください。
舌が上に持ち上がると、連動して喉仏の位置も引き上げられ、気道や食道のスペースが広がります。
口を閉じ、鼻で呼吸しながら、舌を天井に貼り付けておくだけで、喉の筋肉はリラックスできる構造になっているのです。
3.自律神経をリセットする「ため息」の推奨
「ため息をつくと幸せが逃げる」と言いますが、体の機能としては逆です。
ため息は、浅くなった呼吸を一度リセットし、緊張した交感神経を緩めるための、体に備わった最高の回復機能です。
喉が詰まってきたな、と感じたら、遠慮なく「はぁ〜っ」と大きく、長く息を吐き出してください。
息を吐き切ることで、横隔膜が緩み、連動して首や喉の緊張もフッと抜ける瞬間が訪れます。
「声を出す(ハミングする)」ことも、喉を内側から振動させてマッサージする効果があるため、お風呂などで軽く歌うのも非常に有効です。
まとめ:喉の詰まりは「我慢」のサイン。首を緩めて本音を吐き出そう
さて、今回は「喉の詰まりの原因|ヒステリー球は『首の前の緊張』と『浅い呼吸』」というテーマでお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか?
得体の知れない喉の違和感が、実際に何かが詰まっているのではなく、スマホ姿勢による「首前筋肉のロック」と、ストレスによる「自律神経の防御反応」が作り出した、物理的な締め付けであることをご理解いただけたかと思います。
その詰まりは、あなたの体が「もうこれ以上、言いたいことを飲み込まないで!」「首の力を抜いて休んで!」と訴えているサインなのです。
では、今日のポイントをまとめます。
- 喉の詰まり(ヒステリー球)は、異物があるのではなく、喉周りの筋肉が過剰に緊張して、食道や気管を外側から締め付けている状態である。
- 最大の要因は、スマホ首などによる「首の前側の筋肉(舌骨筋群)」の硬化で、これが喉仏の動きを悪くし、違和感を生む。
- ストレスや我慢による「交感神経の興奮」は、防御反応として喉を収縮させ、症状を悪化させる。
- 対策として、首の「前側」を温めること、舌を上顎につけて喉の空間を広げること、そしてため息で呼吸をリセットすることが、解放への鍵となる。
喉は、呼吸と食事、そして言葉の通り道です。
ここが詰まるということは、生きるエネルギーの流れが滞っているということです。
まずは今日から、首の前を温め、大きいため息をついてみてください。
体が緩めば、心も緩み、喉のつかえも自然と溶けていくはずです。
こころ鍼灸整骨院



