【注意】その腰痛、放置すると〇〇に!?
みなさん、こんにちは!
こころ鍼灸整骨院の東角です。
「急に立ち上がると、景色がグラッと揺れて足元がふらつく」
「雲の上を歩いているような、フワフワとした浮遊感が消えない」
「美容院のシャンプー台や、洗濯物を干す時など、上を向くとクラッとする」
そんな、突然襲ってくる不安な「めまい」に悩まされていませんか?
めまいを感じると、「脳梗塞ではないか」「耳の奥がおかしいのではないか」と不安になり、脳神経外科や耳鼻科を受診される方が多いと思います。
もちろん、まずは病院で検査を受けることが大前提です。
しかし、MRIや聴力検査をしても「特に異常はありません」「自律神経の乱れでしょう」と言われ、酔い止めやビタミン剤を出されて終わってしまうケースが非常に多く存在します。
病気ではないのに、なぜ世界は回るのでしょうか?
その答えは、あなたの体がバランスを保つための「情報処理システム」にエラーが起きているからです。
その背景には、脳に位置情報を送る「首の筋肉のセンサー」の誤作動と、スマホ生活による「視覚情報の偏り」という、明確な物理的要因が隠れています。
今回は、薬に頼る前に知っておくべき、めまいが起きる生理学的なメカニズム、特に整形外科的な視点から見た【頸性(けいせい)めまい】と【視覚と平衡感覚のミスマッチ】に焦点を当て、脳の混乱を鎮めるための「知識」について、みなさんと一緒に詳しく見ていきたいと思います。
なぜ、人は「バランス」を保てるのか?
そもそも、私たちはなぜ転ばずに立っていられるのでしょうか。
脳は、以下の3つのルートからの情報を瞬時に統合して、自分の位置を把握しています。
目(視覚):「柱が垂直に見えるから、自分は真っ直ぐだ」という情報。
耳(前庭・三半規管):「頭が右に傾いたぞ」「加速したぞ」という情報。
首・足裏(体性感覚):「足の裏に圧力がかかっている」「首の筋肉がこれくらい伸びている」という情報。
めまいとは、この3つの情報が食い違ってしまった時に起こる、脳のパニック状態(バグ)のことです。
例えば、「目は動いていないと言っているのに、首は動いていると言っている」ような状況になると、脳はどちらを信じていいか分からず、「世界が揺れている!」と誤った映像を作り出してしまうのです。
脳を混乱させる、2つの物理的要因
病気がないのにめまいがする場合、エラーを起こしているのは「耳」や「脳」ではなく、「首」と「目」からの情報である可能性が高いです。
1.嘘の信号を送り続ける「首の根元のセンサー異常」
これが、病院で原因不明とされるめまいの、最も多い隠れた要因(頸性めまい)です。
首の後ろ、頭蓋骨との境目には「後頭下筋群(こうとうかきんぐん)」という小さな筋肉の集まりがあります。
この筋肉は、ただ頭を支えるだけでなく、「今、頭がどのくらい傾いているか」を脳に伝える、超高感度なセンサーが密集している場所です。
しかし、長時間のデスクワークやスマホ首で、この筋肉がガチガチに凝り固まってしまうとどうなるでしょうか?
センサーが圧迫されて誤作動を起こし、実際には頭は動いていないのに、「頭が傾いていますよ!」「揺れていますよ!」という嘘の電気信号を、脳へ送り続けてしまうのです。
脳は「耳は止まっていると言うけど、首は動いていると言う…どっちが正しいんだ!?」と大混乱し、その結果として「フワフワする」という感覚が生じます。
2.水平線を見失う「視覚情報の固定化」
もう一つの要因は、現代人の「目の使い方」にあります。
本来、私たちの目は、広い視野で周りの景色を捉え、地面や水平線を基準にしてバランスを取っています。
ところが、スマートフォンやパソコンの画面という「小さな枠の中」だけを何時間も凝視し続けると、眼球の動きがロックされてしまいます。
視野が極端に狭くなり、脳が「画面の中の世界」だけを基準にしてしまうため、平衡感覚とのズレが生じやすくなります。
この状態で急に顔を上げたり、歩き出したりすると、ロックされた視覚情報と、実際の体の動きが一致せず(ミスマッチ)、車酔いのようなめまいや吐き気を引き起こすのです。
脳のパニックを鎮める!情報を整える「生活の知恵」
めまいを改善するには、誤作動している首のセンサーを正常化し、目からの情報をリセットして、脳に正しい情報を送る環境を作ることが必要です。
1.センサーを正常化する「後頭部の温熱ケア」
誤作動を起こしている首の根元の筋肉を緩め、正しい信号を送れるようにします。
蒸しタオルやホットパックを使って、首と頭の境目(髪の生え際あたり)を重点的に温めましょう。
この場所には、脳への血流を調整する太い血管(椎骨動脈)も通っています。
温めることで、センサーの圧迫が取れるだけでなく、脳への血流も安定し、めまいの不快感がスーッと引いていくことが多いです。
お風呂のシャワーを、少し熱めの温度にして、首の後ろに3分間当て続けるのも非常に効果的です。
2.脳の水平器をリセットする「遠方視(えんぽうし)」
スマホやPC作業の合間に、必ず行ってほしいリセット法です。
窓の外の景色や、部屋の最も遠い角など、「5メートル以上先」をぼんやりと眺めます。
重要なのは、一点を凝視するのではなく、「視界の端っこ(周辺視野)」まで意識して、広い範囲をぼんやりと見ることです。
これにより、ロックされていた眼球の筋肉が緩み、脳が再び「正しい水平線」を認識できるようになります。
「目が回るな」と思ったら、まずは手元を見るのをやめ、遠くを見て脳の情報を書き換えてあげましょう。
3.急な動きを避ける「ロボット動作」の意識
めまいが頻繁に起きる時期は、脳が情報のズレに過敏になっています。
振り返る時や、上を向く時に、首だけを急に動かすと、センサーが追いつかず強烈なめまいを誘発します。
体ごと向きを変える、いわゆる「ロボットのような動き」を意識して生活してみてください。
首と胴体をセットで動かすことで、首のセンサーへの負担が減り、脳への刺激を最小限に抑えることができます。
まとめ:めまいは「情報のミスマッチ」。首と目を解放しよう
さて、今回は「病院でも原因不明の『めまい』、本当の原因は【首のセンサー異常】と【目の情報の不一致】にあった!」というテーマでお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか?
あなたの足元を揺らしていた不快な症状が、脳の病気ではなく、首の筋肉のコリによる「センサーの誤作動」と、画面凝視による「視覚情報の偏り」が引き起こした、脳の情報処理エラーであることをご理解いただけたかと思います。
そのめまいは、あなたの脳が「入ってくる情報がバラバラで処理しきれないよ!」「一度リセットして!」と悲鳴を上げているサインなのです。
では、今日のポイントをまとめます。
- 原因不明のめまいの多くは、目・耳・首からのバランス情報の不一致(ミスマッチ)によって、脳が混乱することで発生する。
- 特に、首の後ろにある「後頭下筋群」のコリは、頭の傾きを感知するセンサーを誤作動させ、嘘の信号を脳に送る主要な要因となる。
- スマホなどの画面凝視は、視野を狭くし、平衡感覚とのズレを生み出しやすくする。
- 対策として、首の根元を温めてセンサーを正常化し、遠くを眺めて視覚情報をリセットすることが、脳の混乱を鎮める有効な手段となる。
めまいは、一度起きると恐怖心から体を動かすのが怖くなり、余計に首が固まるという悪循環に陥りやすい症状です。
しかし、その正体が「情報のズレ」だと分かれば、落ち着いて対処できるはずです。
まずは今日から、スマホから目を離して遠くを眺め、お風呂で首の後ろをじっくり温めてみてください。
正しい情報が届けば、脳は落ち着きを取り戻し、あなたの足元は再びしっかりと安定するはずです。
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