突然の激痛！ぎっくり腰の【正しい対処法】と絶対NGな行動
みなさん、こんにちは！
こころ鍼灸整骨院の東角です。
「高いところにある物を取ろうとしたら、肩に激痛が走った…」
「Tシャツを脱いだり、髪を洗ったりする日常の動作が本当につらい」
「夜、痛みで目が覚めてしまい、ぐっすり眠れない日が続いている」
そんな、40代、50代頃から多くの人を悩ませる、つらい肩の痛み「四十肩・五十肩」に苦しんでいませんか？
あまりにも多くの人が経験するため、「もう年だから仕方ない」「そのうち治るだろう」と軽く考えられがちですが、それは大きな間違いです。
放置してしまうと、痛みが長引くだけでなく、肩の動きが悪いまま固まってしまう（拘縮）ことにもなりかねません。
その痛みの背景には、単なる「加齢」という言葉では片付けられない、明確な原因が隠されています。
特に、自分では意識しにくい【肩甲骨の動き】と、見過ごされがちな【夜間の冷え】が、あなたの肩の回復を妨げ、痛みを長引かせている可能性が非常に高いのです。
今回は、そんな「四十肩・五十肩」の本当の原因を解き明かし、つらい痛みから一日も早く解放されるためのヒントについて、みなさんと一緒に詳しく見ていきたいと思います。
そもそも「五十肩」とは？痛みの3つのステージ
四十肩・五十肩というのは通称で、正式には「肩関節周囲炎」と呼ばれる、肩の関節を包む袋（関節包）や、その周りの筋肉、腱などが炎症を起こしている状態を指します。
この症状の厄介なところは、痛みの性質が時間と共に変化していく点です。
一般的に、五十肩は以下の3つのステージをたどって進行します。
ご自身が今どの段階にいるのかを把握することが、正しい対処への第一歩です。
1．炎症期（急性期）
・発症から2週間～1ヶ月程度。
・何もしなくてもズキズキ痛む（自発痛）、夜中に痛みが強くなる（夜間痛）のが特徴。
・この時期は、無理に動かそうとすると炎症が広がり、症状が悪化しやすい最もデリケートな時期です。
2．拘縮期（慢性期）
・発症から1ヶ月～半年程度。
・ズキズキとした激しい痛みは少し和らぐものの、肩の関節が固まり、動かせる範囲が極端に狭くなります。
・「腕が上がらない」「背中に手が回らない」といった、動きの制限が最も顕著になる時期です。
3．回復期
・発症から半年～1年以上。
・痛みと共に関節の動きも少しずつ改善に向かい、徐々に元の状態に近づいていく時期です。
・ただし、ここで適切なケアをしないと、動きの制限が残ってしまうこともあります。
なぜあなたの肩は動かなくなったのか？見過ごされがちな2大原因
では、なぜこのような炎症が起きてしまうのでしょうか。
その根本には、長年の生活習慣によって作られた、肩への「負担の蓄積」があります。
1．最大の原因！肩の動きを邪魔する「肩甲骨のサボり」
これが、五十肩を引き起こす最大の原因と言っても過言ではありません。
私たちが「腕を上げる」という動作をするとき、実は肩の関節（肩甲上腕関節）だけが動いているわけではありません。
腕の骨が上がっていくのに合わせて、肩甲骨がスムーズに外側にスライドするように動く、「肩甲上腕リズム」という連動運動によって、腕はスムーズに180度近くまで上がることができるのです。
ところが、
・長時間のデスクワークやスマホ操作
・猫背や巻き肩といった不良姿勢
・運動不足
このような状態が続くと、肩甲骨周りの筋肉がガチガチに固まってしまいます。
その結果、本来動くべき肩甲骨が、背中に張り付いたように動かなくなり、「サボっている」状態に陥ります。
肩甲骨がサボってしまうと、腕を上げるたびに、肩の関節だけで無理やり動かそうとするため、関節やその周りの組織に過剰な負担がかかり、摩擦や衝突が起こります。
この小さな負担が毎日毎日積み重なった結果、ある日突然、炎症として爆発するのです。これが五十肩の正体です。
2．回復を妨げ、夜間痛を招く「肩・腕の冷え」
「なぜか夜になると、肩の痛みが強くなる…」
これは五十肩を経験した多くの方が訴える悩みですが、これには「冷え」が大きく関係しています。
私たちの体は、睡眠中に傷ついた組織を修復します。
そのためには、修復材料である酸素や栄養を乗せた新鮮な血液が、患部に十分に供給される必要があります。
しかし、肩周りや腕が冷えてしまうと、血管が収縮して血行が悪化し、この修復作業が著しく滞ってしまいます。
特に、就寝中は無意識のうちに布団から腕が出てしまったり、寝返りによって肩が圧迫されたりと、肩周りが冷えやすい環境にあります。
血行不良は、筋肉をさらに硬くさせ、痛みを引き起こす発痛物質を溜め込みやすくします。
これが、五十肩の回復を遅らせ、つらい夜間痛を引き起こす大きな原因なのです。
【時期別】悪化させない！五十肩のための正しいセルフケア
五十肩のケアで最も重要なのは、「今の自分のステージに合ったケアを行うこと」です。
良かれと思ってやった運動が、かえって症状を悪化させることもあるため、慎重に行いましょう。
1．【炎症期】とにかく安静！炎症を抑える応急処処置
ズキズキと痛みが強いこの時期は、「動かさない」「冷やす」「負担をかけない」の3つが鉄則です。
・アイシング：痛みや熱っぽさを感じる部分に、氷嚢や保冷剤をタオルで包んだものを15分ほど当てて冷やします。これを1日に数回繰り返しましょう。
・クッションの活用：寝る時に、痛い方の腕の下にクッションや畳んだバスタオルを挟み、少し高さを出してあげると、肩への負担が減って痛みが和らぎます。
この時期は、無理なストレッチや運動は絶対に禁物です。
2．【拘縮期・回復期】固まった関節を動かす「振り子運動」
激しい痛みが落ち着き、動かした時に痛みが出る程度になったら、今度は「固まらせない」ためのケアに切り替えます。
痛みのない範囲で、少しずつ動かしていくことが、可動域を回復させる鍵です。
・振り子運動（コッドマン体操）
1．痛くない方の手でテーブルなどに手をつき、体を前に傾けます。
2．痛い方の腕の力を完全に抜き、だらりと下に垂らします。
3．体の反動を使い、腕を「前後に」「左右に」「円を描くように」ゆっくりと、振り子のように揺らします。
※腕の力で動かすのではなく、あくまで体の揺れで腕が自然に揺れるようにするのがポイントです。各方向10回ずつを目安に行いましょう。
3．「サボり肩甲骨」を目覚めさせる壁を使ったストレッチ
回復期に入り、腕を動かすのが楽になってきたら、根本原因である「サボった肩甲骨」を再教育してあげましょう。
・壁を使った肩甲骨スライド
1．壁に向かって立ち、両手を肩の高さで壁につきます。
2．肩甲骨を背骨に「寄せる」「離す」を意識しながら、ゆっくりと体を前後に動かします。
3．次に、手を壁につけたまま、ゆっくりと腕を上下にスライドさせます。この時も、肩甲骨の動きを意識しましょう。
※痛みが出ない範囲で、ゆっくり10回ほど繰り返します。
まとめ：五十肩の痛みは「体の使い方を見直す」サイン
さて、今回は「痛くて腕が上がらない『五十肩』、本当の原因は【肩甲骨のサボり】と【夜間の冷え】にあった！」というテーマでお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか？
五十肩のつらい痛みは、単なる年齢のせいではなく、長年の姿勢の癖によって「肩甲骨がサボり」、肩関節に負担をかけ続けた結果であることをご理解いただけたかと思います。
その痛みは、あなたの体が「これまでの体の使い方は限界だよ」「肩甲骨のことも思い出してあげて」と教えてくれている、重要なサインなのです。
では、今日のポイントをまとめます。
- 五十肩は「炎症期」「拘縮期」「回復期」という3つのステージで進行し、時期に合ったケアが不可欠である。
- 根本的な原因は、不良姿勢などによる「肩甲骨のサボり」にあり、これが肩関節に過剰な負担をかけて炎症を引き起こす。
- 夜間痛の大きな原因は「肩・腕の冷え」による血行不良であり、温めることや服装の工夫が回復を助ける。
- ケアの基本は、急性期は「安静とアイシング」、慢性期・回復期は「振り子運動」や「肩甲骨ストレッチ」で、痛みのない範囲で動かしていくことである。
五十肩は、回復までに時間がかかることもある、非常につらい症状です。
しかし、それは同時に、ご自身の体の使い方や生活習慣をじっくりと見直すための、またとない機会でもあります。
まずは今日ご紹介したセルフケアを、ご自身の体の声を聞きながら、焦らず、無理のない範囲で試してみてください。
痛みのない、スムーズに動く肩を取り戻し、快適な毎日を過ごしましょう。
こころ鍼灸整骨院
