朝の一歩目が激痛!「足底筋膜炎」、本当の原因は【ふくらはぎの硬さ】と【足裏アーチの崩れ】にあった!
みなさん、こんにちは!
こころ鍼灸整骨院の東角です。
「病院で検査をしても『特に異常ありません』と言われるけど、なんだかずっと調子が悪い…」
「疲れやすいし、寝つきも悪いし、季節の変わり目にいつも体調を崩す…」
「病気というほどではないけれど、健康かと聞かれると自信がない…」
そんな、「健康」と「病気」のちょうど中間にあるような、スッキリしない状態に、悩んでいませんか?
実は、このような状態を指す、非常に重要な考え方が、古くから伝わる「東洋医学」の中にあります。
それが、「未病(みびょう)」という考え方です。
「未病…?あまり聞いたことがないな」という方も多いかもしれませんね。
しかし、この「未病」の段階で自分の体のサインに気づき、適切なケアを行うことが、将来の大きな病気を予防し、本当の意味での健康を手に入れるための鍵となるのです。
今回は、そんな東洋医学の智慧である「未病」とは一体どのような状態なのか、そして、本格的な不調に陥る前に体を整えるためのヒントについて、みなさんと一緒に詳しく見ていきたいと思います。
「未病」ってどんな状態?健康と病気のグラデーション
まず、「未病」とは、どのような状態を指すのでしょうか?
「未病」という言葉が初めて登場したのは、今から約二千年も前の中国の医学書『黄帝内経(こうていだいけい)』です。
東洋医学では、人の健康状態を、「健康」と「病気」という白黒はっきりした二つの状態で捉えるのではなく、「健康」から徐々に「病気」へと移行していく、連続した「グラデーション」として捉えます。
健康な状態(健常)
心身ともにエネルギーに満ち溢れ、バランスが取れている理想的な状態。
未病の状態
「病気とは言えないけれど、健康でもない」という、まさにその中間のグレーゾーン。
検査数値には異常が出ないけれど、なんとなく不調を感じる状態です。
東洋医学的には、体の「気(き)・血(けつ)・水(すい)」のバランスが崩れ始めている段階と捉えられます。
この段階で適切な対処をすれば、また健康な状態に戻ることができます。
病気の状態(発病)
体のバランスの乱れがさらに進み、明確な症状や検査数値の異常として現れ、西洋医学的な「病名」がつく状態。
東洋医学の真髄は、「病気になってからそれを治す」ことよりも、「未病の段階でそれを治し、病気にならないようにする」という「治未病(ちみびょう)」の考え方にあります。
名医とは、病気を治す医師ではなく、病気になるのを防ぐ医師である、という考え方ですね。
あなたの「未病度」は?体からの小さなSOSサイン
では、具体的にどのような症状が「未病」のサインなのでしょうか?
以下のような、病院に行くほどではないけれど気になる「プチ不調」、ありませんか?
体からのサイン
疲れやすい、だるい:
十分寝ても疲れが取れない、朝起きるのがつらい。
体の冷え:
手足がいつも冷たい、夏でもクーラーでつらい。
肩こり、首こり、腰痛:
慢性的に体が凝っている、痛む。
頭痛、頭が重い:
特に天気が悪い日や、夕方になると症状が出る。
むくみ:
夕方になると足がパンパンになる、朝、顔がむくんでいる。
目の疲れ、かすみ:
パソコンやスマホを使うと、すぐに目が疲れる。
便秘、下痢:
お腹の調子が安定しない。
寝つきが悪い、眠りが浅い:
夜中に何度も目が覚める。
心からのサイン
イライラしやすい、怒りっぽい
気分の落ち込み、やる気が出ない
不安感、焦り
集中力が続かない
これらのサインは、体が「このままだと、本格的な病気になってしまうよ!」と、私たちに送ってくれている重要なメッセージなのです。
この小さなSOSサインに気づき、早めに対処することが、「治未病」の第一歩となります。
東洋医学で考える「未病」の原因|気・血・水のバランスの乱れ
東洋医学では、私たちの体は「気」「血」「水」という3つの要素が、バランス良く体内を巡ることで健康が保たれていると考えます。
「未病」の状態は、この3つの要素のバランスが崩れ始めた状態なのです。
「気(き)」の異常
「気」とは、生命活動を維持するための根源的なエネルギーのこと。
「元気」「気力」の「気」ですね。
気虚(ききょ):
気が不足している状態。疲れやすい、だるい、風邪をひきやすい、胃腸が弱いといった症状が現れます。
気滞(きたい):
気の巡りが滞っている状態。ストレスなどが原因で起こりやすく、イライラ、気分の落ち込み、お腹の張り、喉の詰まり感といった症状が現れます。
「血(けつ)」の異常
「血」とは、血液そのものと、血液に含まれる栄養素、そして血液が運ぶ精神活動のエネルギーなどを指します。
血虚(けっきょ):
血が不足している状態。顔色が悪い、めまい、立ちくらみ、髪がパサつく、爪が割れやすい、不眠といった症状が現れます。女性に多いタイプです。
瘀血(おけつ):
血の巡りが滞っている状態。ドロドロ血のイメージです。肩こり、頭痛、関節痛、生理痛がひどい、シミやくすみが気になる、といった症状が現れます。
「水(すい)」の異常
「水」とは、血液以外のリンパ液や汗、涙など、体内の正常な水分のことです。
水滞(すいたい)または水毒(すいどく):
水の巡りが滞り、体内に余分な水分が溜まっている状態。むくみ、めまい、頭が重い、体がだるい、下痢をしやすいといった症状が現れます。
あなたの「プチ不調」が、どのタイプの乱れから来ているのかを知ることで、より効果的なセルフケアに繋げることができるのです。
「未病」を改善し、病気を遠ざけるための養生法
東洋医学では、病気になる前のセルフケア、「養生(ようじょう)」を非常に大切にします。
本格的な不調に陥る前に、今日からできる養生法を取り入れてみましょう。
1.バランスの取れた「食事」で内側から整える
「薬食同源(やくしょくどうげん)」という言葉があるように、毎日の食事が体を作る基本です。
旬のものを食べる:
旬の食材は、その季節に体が必要とする栄養素を豊富に含んでいます。
体を冷やさない:
冷たい飲食物は内臓を冷やし、気・血・水の巡りを悪くします。温かいもの、火を通したものを中心に摂りましょう。
腹八分目を心がける:
食べ過ぎは、胃腸に負担をかけ、気の生成を妨げます。
自分の体質に合った食材を選ぶ:
例えば、気虚タイプなら気を補う米や芋類、鶏肉など。血虚タイプなら血を補うレバーやほうれん草、黒ごまなど。
瘀血タイプなら血の巡りを良くする玉ねぎや青魚など。水滞タイプなら余分な水分を排出する豆類や瓜類などを意識してみましょう。
2.「質の高い睡眠」で気・血を養う
睡眠は、日中に消耗した気や血を補充するための最も重要な時間です。
夜更かしは、気血を消耗させ、未病を悪化させる大きな原因となります。
できるだけ日付が変わる前には就寝し、7時間程度の睡眠を確保するよう心がけましょう。
3.「適度な運動」で気・血・水の巡りを良くする
ウォーキングやストレッチ、ヨガ、太極拳といった、心地よいと感じる程度の運動は、気・血・水の巡りをスムーズにし、自律神経のバランスを整えるのに非常に効果的です。
激しすぎる運動は、かえって気を消耗してしまうこともあるので注意が必要です。
4.「ストレス」と上手に付き合い、気の滞りを防ぐ
ストレスは「気滞」の最大の原因です。
完璧を目指しすぎず、「まあ、いいか」という気持ちを持つこと。
そして、趣味の時間やリラックスできる時間を意識的に作り、上手に気分転換をすることが大切です。
深呼吸も、滞った気の巡りを良くする簡単な方法です。
5.「体の歪み」を整え、巡りの良い体を作る
体の構造的な視点から見ると、骨盤や背骨の歪みは、気・血・水の通り道である血管やリンパ管、神経を圧迫し、全身の巡りを悪くする原因となります。
正しい姿勢を意識したり、定期的にストレッチを行ったりすることで、体の歪みをリセットしましょう。
まとめ:「未病」は健康への道しるべ。自分の体の声に耳を傾けよう
さて、今回は「東洋医学の「未病」とは?|【本格的な不調になる前】に体を整える考え方」というテーマでお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか?
「病気じゃないから大丈夫」と見過ごしてしまいがちな、小さな不調のサインこそ、実は未来の健康を守るための大切な「道しるべ」であることをご理解いただけたかと思います。
自分の体の声に丁寧に耳を傾け、早め早めにケアしてあげることが、東洋医学が教える最高の健康法なのです。
では、今日のポイントをまとめます。
- 「未病」とは、病気とは言えないが健康でもない、健康と病気の中間の状態であり、東洋医学ではこの段階で対処する「治未病」を重視する。
- 疲れやすさ、冷え、肩こり、頭痛、むくみ、不眠、イライラといった、検査では異常が出ない「プチ不調」は、未病のサインである可能性が高い。
- 東洋医学では、未病の原因を、生命エネルギーである「気」、血液とその働きである「血」、体内の正常な水分である「水」のバランスの乱れとして捉える。
- 未病を改善し、病気を予防するための「養生法」として、バランスの取れた食事、質の高い睡眠、適度な運動、ストレスケア、そして体の歪みを整えることが重要である。
東洋医学の智慧である「未病」という考え方は、病気になってから慌てて治療するのではなく、日々の生活の中でいかに健康を育んでいくか、という視点を与えてくれます。
これは、現代の予防医学にも通じる、非常に普遍的で大切な考え方ではないでしょうか。
もしあなたが「未病」のサインを感じているなら、それは自分の体と向き合う絶好の機会です。
ぜひ、今日からできる養生を始めてみてください。
こころ鍼灸整骨院



