【デスクワーカー必見】VDT症候群(IT眼症)の予防と対策ストレッチ
みなさん、こんにちは!
こころ鍼灸整骨院の東角です。
「くしゃみ、鼻水、鼻詰まりが止まらない…」
「目のかゆみもひどくて、仕事や勉強に集中できない…」
「花粉の季節はもちろん、ハウスダストのせいか一年中鼻の調子が悪い…」
そんな、つらい「アレルギー性鼻炎」の症状に悩まされていませんか?
アレルギー性鼻炎は、特定の原因物質(アレルゲン)によって引き起こされる、鼻の粘膜のアレルギー反応です。
スギやヒノキなどの花粉が原因の「季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)」と、ハウスダストやダニ、ペットの毛などが原因で一年中症状が見られる「通年性アレルギー性鼻炎」があります。
耳鼻咽喉科やアレルギー科での治療(薬物療法や免疫療法など)は、症状をコントロールする上で非常に重要です。
しかし、薬を飲んでもなかなか鼻詰まりがスッキリしない、あるいは薬だけに頼らず、自分でも何かできる対策はないだろうか…と感じている方も多いのではないでしょうか?
実は、その頑固な鼻詰まりや不快な症状に、意外にも「姿勢の悪さ」、特に「首周りの状態」が大きく関わっている可能性があるのです。
今回は、そんな「アレルギー性鼻炎」と「姿勢」の知られざる関係、そして、つらい鼻詰まりを少しでも楽にするための首周りのセルフケアについて、みなさんと一緒に詳しく見ていきたいと思います。
なぜアレルギー性鼻炎が起こるの?そのメカニズム
まず、なぜアレルギー性鼻炎で、くしゃみ・鼻水・鼻詰まりといった症状が起こるのか、そのメカニズムを簡単に理解しておきましょう。
アレルゲンの侵入:
花粉やハウスダストといったアレルゲンが、鼻の粘膜に付着します。
免疫システムの過剰反応:
体がアレルゲンを「異物だ!」と認識すると、免疫システムが働き、「IgE抗体」という物質が作られます。
このIgE抗体は、鼻の粘膜にある「肥満細胞(マスト細胞)」に結合します。
化学伝達物質の放出:
再びアレルゲンが侵入してきてIgE抗体と結合すると、肥満細胞から「ヒスタミン」や「ロイコトリエン」といった化学伝達物質が放出されます。
鼻炎症状の発症:
このヒスタミンなどが、鼻の粘膜の神経や血管を刺激することで、くしゃみ(異物を排出しようとする反射)、鼻水(洗い流そうとする反応)、そして鼻詰まり(血管が拡張し、粘膜が腫れることによる)といった、つらいアレルギー症状が引き起こされるのです。
この免疫システムの過剰反応には、「自律神経のバランス」も深く関わっていると考えられています。
「姿勢の悪さ」が鼻詰まりを悪化させる!?その意外な関係性
「姿勢と鼻炎って、本当に関係があるの?」と疑問に思うかもしれませんね。
しかし、体の構造的な視点から見ると、特に「首周りの状態」が、アレルギー性鼻炎の症状、とりわけ「鼻詰まり」に大きな影響を与える可能性があるのです。
1.首の歪み・ストレートネックと「自律神経の乱れ」
私たちの鼻の粘膜の血管を収縮させたり、拡張させたりして、鼻詰まりをコントロールしているのは「自律神経」です。
交感神経が働くと血管は収縮し、鼻の通りは良くなります。
逆に、副交感神経が働くと血管は拡張し、鼻は詰まりやすくなります。
スマートフォンやパソコンの長時間利用で起こりやすい「ストレートネック(首の自然なカーブが失われた状態)」や、それに伴う首の骨(頸椎)の歪みは、首の周りにある自律神経の働きに直接的な影響を与え、そのバランスを乱す大きな原因となります。
自律神経のバランスが崩れると、鼻の粘膜の血管運動がうまくコントロールできなくなり、頑固な鼻詰まりを引き起こしやすくなるのです。
2.首こり・肩こりと「鼻への血行不良」
猫背や巻き肩、ストレートネックといった不良姿勢は、首や肩周りの筋肉を常に緊張させ、ガチガチに凝り固まらせてしまいます。
この筋肉の過緊張は、首周りや顔面部への血流を悪化させます。
血行が悪くなると、鼻の粘膜がうっ血しやすくなったり、粘膜の機能が低下したりして、鼻詰まりや鼻炎の症状が悪化する一因となるのです。
3.姿勢の悪さと「呼吸の浅さ」
猫背や巻き肩になると、胸郭が圧迫され、自然と呼吸が浅くなります。
鼻詰まりがある状態でさらに呼吸が浅くなると、体に取り込まれる酸素の量が減少し、自律神経の乱れを助長したり、疲労感や集中力低下を招いたりする、という悪循環に陥ってしまいます。
また、口呼吸が習慣化しやすくなり、乾燥した空気が直接喉に入り込むことで、喉の痛みや感染症のリスクも高まります。
このように、体の歪みは、自律神経の乱れ、血行不良、呼吸の浅さを介して、アレルギー性鼻炎の症状を悪化させる「土壌」を作ってしまっているのです。
薬と併用して実践!つらい鼻詰まりを和らげる「首周りセルフケア」
耳鼻咽喉科での治療と並行して、首周りのコンディションを整えるセルフケアを取り入れることで、つらい鼻詰まりの緩和が期待できます。
ただし、首に強い痛みがある場合や、めまい、しびれなどを伴う場合は、無理せず専門家にご相談ください。
ケア1:首周りの血行を促進する「ホットタオル温法」:
首の後ろ側を温めることで、副交感神経に働きかけ、鼻の粘膜の腫れを和らげる効果が期待できます。
タオルを水で濡らし、軽く絞ります。
電子レンジで40秒~1分程度、気持ち良いと感じる温度に温めます。(やけどに十分注意してください)
椅子に座ってリラックスし、温めたタオルを首の後ろ(髪の生え際あたり)に当て、5分~10分程度、じわーっと温めます。
ケア2:鼻の通りを良くする「ツボ押し」:
鼻詰まりの緩和に効果的とされるツボを、優しく刺激してみましょう。
迎香(げいこう):
小鼻のすぐ両脇にあるくぼみ。人差し指の腹で、気持ち良いと感じる強さで5秒ほど押し、ゆっくり離す、を数回繰り返します。
印堂(いんどう):
眉と眉の間の真ん中。中指の腹で、優しく円を描くようにマッサージします。
上星(じょうせい):
顔の中心線上で、髪の生え際から指1本分ほど入ったところ。指の腹で優しく押します。
ケア3:首の筋肉の緊張を和らげる「ネックストレッチ」:
ガチガチに固まった首周りの筋肉を、優しく伸ばしましょう。
椅子に座り、背筋を伸ばします。
ゆっくりと首を右に倒し、左側の首筋が伸びるのを感じながら20秒キープ。反対側も同様に行います。
ゆっくりと首を前に倒し、首の後ろ側を伸ばしながら20秒キープします。
反動をつけず、呼吸を止めずに、痛気持ちいい範囲で行うのがポイント。
ケア4:姿勢をリセットする「胸開きストレッチ」:
猫背や巻き肩を改善し、呼吸を深くします。
椅子の後ろに立つか、壁の前に立ちます。
両手を後ろで組み、息を吸いながら、ゆっくりと胸を天井に向かって広げ、肩甲骨を寄せます。
数秒キープしたら、息を吐きながら元に戻ります。これを数回繰り返します。
腰を反らせすぎないように注意しましょう。
まとめ:鼻炎対策に「姿勢改善」という新視点!首から整え快適な呼吸を
さて、今回は「アレルギー性鼻炎と姿勢|【鼻詰まり】を楽にする首周りのセルフケア」というテーマでお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか?
つらい鼻炎の症状と、一見すると無関係に思える「姿勢」が、実は自律神経や血行を介して深く繋がっていることをご理解いただけたかと思います。
薬での治療に加えて、ご自身の体の構造に目を向けることが、症状緩和への新たな一歩となるかもしれません。
では、今日のポイントをまとめます。
- アレルギー性鼻炎は、アレルゲンに対する免疫システムの過剰反応であり、その症状には自律神経のバランスが深く関わっている。
- ストレートネックや猫背といった不良姿勢は、首周りの筋肉を緊張させ、自律神経の乱れや血行不良、呼吸の浅さを引き起こし、鼻詰まりなどの鼻炎症状を悪化させる可能性がある。
- 鼻詰まりを和らげるセルフケアとして、首の後ろを温めるホットタオル温法、鼻の通りを良くするツボ押し(迎香、印堂など)、首周りのストレッチ、胸を開くストレッチなどが有効である。
- これらのセルフケアは、耳鼻咽喉科などでの専門的な治療と並行して行うことで、より効果が期待できる。
アレルギー性鼻炎の症状は、日常生活の質を大きく低下させる、非常につらいものです。
薬による対症療法だけでなく、ご自身の体そのもののコンディションを整えるという視点を持つことが、根本的な改善への近道です。
正しい姿勢と深い呼吸は、鼻の悩みだけでなく、心と体の両方にとって、計り知れない恩恵をもたらしてくれるはずですよ。
こころ鍼灸整骨院



