橋本病(甲状腺機能低下症)の悩み|【だるさ・むくみ】と上手に付き合う方法
みなさん、こんにちは!
こころ鍼灸整骨院の東角です。
「長時間歩くと、すぐに足の裏が痛くなって疲れてしまう…」
「自分の足裏を見ると、土踏まずがほとんどない気がする…」
「外反母趾やタコ、ウオノメといった足のトラブルが絶えない…」
そんなお悩み、ありませんか?
もしかしたら、その疲れやすさや足のトラブルの根本的な原因、足裏の「土踏まず」が潰れてしまう「扁平足(へんぺいそく)」にあるのかもしれません。
足裏のアーチ(土踏まず)は、私たちが二足歩行で生活する上で、非常に重要な役割を担っています。
そして、そのアーチが崩れてしまう扁平足は、足の疲れや痛みだけでなく、膝痛、腰痛、肩こり、そして姿勢の悪化など、全身の不調に繋がる「万病のもと」とまでは言いませんが、それに近い状態を引き起こす可能性があるのです。
今回は、そんな「扁平足」がなぜ起こるのか、その原因と、体が疲れやすくなるメカニズム、そしてアーチの機能を回復させるためのセルフケアについて、みなさんと一緒に詳しく見ていきたいと思います。
あなたの足は大丈夫?まずは「扁平足」簡単セルフチェック!
「もしかして、私も扁平足なのかな?」と気になった方のために、簡単なセルフチェック方法をご紹介します。
チェック1:濡れた足跡で確認する「ウェットフットプリント」
両足の裏を水で濡らします。
乾いた新聞紙や色の濃いタオルの上に、まっすぐに立ち、足跡をつけます。
足跡の形を確認してみましょう。
正常な足:土踏まずの部分が大きくくびれていて、足跡がはっきりと残らない。
扁平足の疑い:土踏まずの部分まで、足跡がべったりとついてしまっている。
チェック2:後方から見た「かかとの傾き」をチェック
誰かに後ろから見てもらう必要があります。
裸足でまっすぐに立ちます。
後ろから、アキレス腱とかかとの骨のラインを見てもらいます。
正常な足:アキレス腱とかかとの骨が、ほぼ垂直(まっすぐ)になっています。
扁平足の疑い:かかとの骨が、内側に「ハの字」のように倒れ込んでいる(これを「踵骨外反:しょうこつがいはん」と言います)。
これらのチェックで当てはまるものがあった方は、扁平足の傾向があるかもしれません。
足裏の「アーチ」ってどんな働きをしているの?その超重要ミッション
扁平足がなぜ問題なのかを理解するために、まずは正常な足にある「足裏アーチ」の重要な役割について知っておきましょう。
足裏アーチは、主に3つあります。
内側縦アーチ(ないそくじゅうアーチ):いわゆる「土踏まず」。かかとから親指の付け根にかけてのアーチ。
外側縦アーチ(がいそくじゅうアーチ):かかとから小指の付け根にかけての、比較的低いアーチ。
横アーチ(おうアーチ):足の指の付け根部分にある、横方向のアーチ。
これらのアーチ構造が連携することで、以下のような超重要なミッションを果たしているのです。
ミッション1:衝撃を吸収する「バネ(クッション)」機能
歩いたり、走ったりする際に、地面から足に伝わる衝撃を、アーチがバネのようにしなって吸収し、足首や膝、股関節、そして腰や脳にまで伝わる負担を和らげてくれています。
まさに、車でいうサスペンションのような役割です。
ミッション2:体を安定させる「土台(スタビライザー)」機能
アーチ構造によって、足裏の3点(かかと、親指の付け根、小指の付け根)で効率よく体重を支え、体のバランスを安定させています。
ミッション3:歩行を推進する「レバー」機能
地面を蹴り出す際には、アーチが硬いレバー(てこ)のように働き、効率よく推進力を生み出す助けをしています。
この素晴らしい機能を持つアーチが潰れてしまうのが「扁平足」です。
その影響が、足だけでなく全身に及ぶことは、容易に想像できますよね。
なぜアーチは潰れるの?扁平足になる主な原因
子供の頃は土踏まずがあったのに、大人になってから扁平足になった…という方は、後天的な要因が考えられます。
1.足裏の筋肉の「機能低下」と「運動不足」:
これが、後天的な扁平足の最大の原因です。
足裏のアーチは、足の骨の配列だけでなく、足の裏やスネにあるたくさんの小さな筋肉(後脛骨筋、長・短腓骨筋、足底方形筋など)によって支えられています。
しかし、
運動不足:歩く機会が減ったり、靴の中で足をあまり動かさなかったりすると、これらの筋肉が弱ってしまいます。
合わない靴:クッション性が高すぎる靴や、足先が固定されすぎる靴は、足裏の筋肉が本来の働きをする機会を奪ってしまいます。
これらの要因でアーチを支える筋肉が弱ってしまうと、体重を支えきれずにアーチが徐々に潰れてきてしまうのです。
2.長時間の立ち仕事や体重増加による「過剰な負荷」:
長時間立ち続けたり、体重が増えたりすると、足裏のアーチに持続的かつ過剰な負荷がかかり、アーチを支える筋肉や靭帯が疲労し、伸びてしまいます。
これも、アーチが潰れる大きな原因となります。
3.体の歪みと悪い「歩き方」(構造医学的視点):
これは私たち整体師・鍼灸師が特に注目するポイントです。
扁平足は、足だけの問題ではなく、体全体の歪みが大きく影響しています。
①骨盤の歪み:体の土台である骨盤が歪むと、重心のバランスが崩れ、足裏にかかる体重が偏ってしまいます。
②O脚・X脚:膝の歪みは、足首の傾き(回内足など)を助長し、内側縦アーチを潰すような力を加えてしまいます。
③悪い歩き方:かかとが内側に過剰に倒れ込む「過回内(オーバープロネーション)」や、足を引きずるような「すり足」は、アーチを潰す大きな原因です。
体の歪みがある状態で歩き続けると、毎日何千歩もの誤った負荷が足裏にかかり続け、扁平足が進行してしまうのです。
4.加齢による変化:
加齢とともに、アーチを支える筋肉(特に後脛骨筋)が弱くなったり、靭帯が緩んだりして、扁平足が進行することがあります。(成人期扁平足)
疲れやすさだけじゃない!扁平足が招くかもしれない全身の不調
足裏アーチが潰れてしまう扁平足は、一体どのような不調を引き起こすのでしょうか?
足・足首のトラブル:
①足の疲れやすさ・足裏の痛み:衝撃吸収機能が低下するため、地面からの衝撃が直接足に伝わり、疲れやすく、痛くなりやすい。足底筋膜炎のリスクも高まります。
②外反母趾・内反小趾::横アーチが潰れる「開張足」を伴うことが多く、指の付け根に負担がかかり、外反母趾や内反小趾(小指が曲がる)の原因となります。
③タコ・ウオノメ:体重のかかり方が偏るため、特定の場所にタコやウオノメができやすくなります。
④アキレス腱炎・シンスプリント:足元の不安定さを補うために、ふくらはぎやスネの筋肉に過剰な負担がかかり、炎症を起こしやすくなります。
膝・股関節・腰への影響:
扁平足になると、着地時の衝撃が膝や股関節、腰に直接伝わりやすくなります。
また、かかとが内側に倒れ込むことで、膝が内側に入る「ニーイン」という状態になりやすく、これが膝痛(変形性膝関節症など)や股関節痛、そして骨盤の歪みを介して腰痛を引き起こす原因となるのです。
全身への影響:
①姿勢の悪化(猫背など):土台である足元が不安定になることで、体全体のバランスが崩れ、猫背などの悪い姿勢に繋がります。
②肩こり・頭痛:姿勢の悪化は、首や肩の筋肉の過剰な緊張を招き、肩こりや頭痛を引き起こすことがあります。
③全身の疲労感:常に不安定な体でバランスを取ろうとするため、無駄なエネルギーを消費し、全身が疲れやすくなります。
まさに、「扁平足は万病のもと」と言っても過言ではないかもしれませんね。
今日から実践!失われたアーチを取り戻す「足裏覚醒」セルフケア
「一度潰れたアーチはもう戻らないの?」と心配になるかもしれませんが、諦めるのはまだ早いです。
後天的な扁平足であれば、足裏の筋肉を鍛え、正しい体の使い方を覚えることで、アーチの機能を改善することは十分に可能です。
ケア1:足指を鍛える「タオルギャザー」
アーチを支える足裏の筋肉(内在筋)を鍛える、最も基本的で効果的な運動です。
椅子に座り、床にタオルを広げます。
かかとを床につけたまま、足の指だけを使って、タオルをゆっくりと手前にたぐり寄せていきます。
全てたぐり寄せたら、今度は逆に指でタオルを広げていきます。
これを数回繰り返します。
スネの筋肉を使わず、足の指の力だけで行うのがポイント。
ケア2:足指の「グーパー運動」
足の指を意識的に動かし、筋肉を活性化させます。
椅子に座るか、床に座ります。
足の指を力いっぱい「グー」の形に5秒間握りしめます。
次に、指と指の間を大きく広げるように「パー」の形に5秒間開きます。
これを10回程度繰り返します。お風呂の中などで行うと、動きやすくておすすめです。
ケア3:「ショートフットエクササイズ」
アーチを直接的に持ち上げる筋肉を鍛える、少し高度なトレーニングです。
椅子に座り、足を床につけます。
かかとと指の付け根の位置は変えずに、足の裏の筋肉を使って、土踏まずを上に引き上げるようにします。(足の長さが短くなるようなイメージ)
数秒キープしたら、力を抜きます。これを繰り返します。
最初は難しいかもしれませんが、慣れてくるとアーチが持ち上がる感覚が分かってきます。
ケア4:ふくらはぎ・アキレス腱のストレッチ
足首の柔軟性を高めることは、アーチの機能を助ける上で非常に重要です。
壁に手をつき、足を前後に開いて、後ろ足のふくらはぎとアキレス腱を気持ちよく伸ばしましょう。
まとめ:足裏アーチは健康の土台!育てて守って、疲れ知らずの体に
さて、今回は「扁平足は万病のもと?|疲れやすさと【足裏アーチ】の重要性」というテーマでお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか?
普段あまり意識することのない「足裏のアーチ」が、私たちの健康にとっていかに重要で、その崩れが全身に様々な影響を及ぼすことをご理解いただけたかと思います。
扁平足は単なる足の形の問題ではなく、体全体のバランスの乱れを示すサインなのです。
では、今日のポイントをまとめます。
- 足裏のアーチは、衝撃吸収、体の安定、歩行の推進という3つの超重要な役割を担っている。
- 扁平足は、このアーチが潰れてしまう状態で、主な原因は足裏の筋力低下、過剰な負荷、体の歪みと悪い歩き方、加齢などである。
- 扁平足を放置すると、足の疲れや痛み、外反母趾などの足トラブルだけでなく、膝痛、股関節痛、腰痛、姿勢悪化、肩こり、全身の疲労感など、全身の不調に繋がる可能性がある。
- アーチ機能を改善するためのセルフケアとして、タオルギャザーや足指のグーパー運動、ショートフットエクササイズなどで足裏の筋肉を鍛え、ふくらはぎのストレッチで足首の柔軟性を高めることが有効である。
- 私たち整体師や鍼灸師は、足裏へのアプローチに加え、根本原因となり得る体全体の歪みを整えることで、扁平足の改善と、それに伴う全身の不調の改善をサポートできる。
扁平足は、まさに「健康の土台」の崩れを意味します。
この土台がしっかりしていなければ、いくら上半身の不調をケアしても、根本的な解決には繋がりません。
もし、あなたが足の疲れやすさや、全身の様々な不調に悩んでいるなら、一度ご自身の「足裏」に目を向けてみてはいかがでしょうか。
私たち専門家は、あなたの足の状態を詳しく評価し、アーチ機能を回復させ、全身のバランスを整えるためのお手伝いをさせていただきます。
こころ鍼灸整骨院



