すねの内側の痛み|【シンスプリント】を繰り返さないための予防策
みなさん、こんにちは!
こころ鍼灸整骨院の東角です。
「まっすぐ立っているつもりなのに、膝と膝の間に隙間ができてしまう…」
「スカートや細身のパンツを履くと、脚のラインが気になってしまう…」
「O脚のせいで、膝や足首に痛みが出ることがある…」
そんな、「O脚(オーきゃく)」に関するお悩み、抱えていませんか?
O脚は、単に見た目のコンプレックスになるだけでなく、放置しておくと将来的に膝の痛み(変形性膝関節症)や、足首の痛み、腰痛などを引き起こす可能性もある、見過ごせない体の歪みの一つなのです。
今回は、そんな「O脚」について、なぜO脚になってしまうのか、その原因とタイプ、そして気になる整体でのアプローチと限界、さらには自宅でできる改善トレーニングについて、プロの視点から「O脚矯正の真実」に迫っていきたいと思います。
そもそも「O脚」ってどんな状態?まずはセルフチェック!
まず、「O脚」とは、どのような状態を指すのでしょうか?
医学的には「内反膝(ないはんしつ)」とも呼ばれます。
O脚とは、両足のかかととつま先をそろえて、まっすぐに立った時に、両膝の内側がくっつかず、Oの字のように隙間ができてしまう状態のことです。
【簡単なO脚セルフチェック】
両足のかかととつま先の内側をぴったりとつけて、まっすぐに立ちます。膝は無理に伸ばさず、自然に力を抜きましょう。
その状態で、鏡を見るか、誰かに見てもらって、以下のポイントを確認します。
①太ももの内側
②膝の内側
③ふくらはぎの内側
④くるぶしの内側
理想的な脚のラインでは、この4点が自然に接触します。
もし、膝の内側が離れていて、指が2本以上入るような隙間がある場合は、O脚の可能性が高いと考えられます。
O脚は「骨の変形」だけじゃない!知っておきたい主な原因
「O脚は、生まれつき骨が曲がっているから治らない」と思っている方もいるかもしれませんが、実は先天的な骨の変形が原因であるケースは非常に稀です。
ほとんどの場合、日常生活の習慣や癖によって引き起こされる「後天的なO脚」なのです。
では、なぜ後天的にO脚になってしまうのでしょうか?
原因1:骨盤の歪みと股関節の「ねじれ」
O脚の最も大きな原因の一つが、体の土台である「骨盤の歪み」と、それに伴う「股関節のねじれ」です。
骨盤の後傾(こうけい):
骨盤が後ろに傾くと、バランスを取るために股関節が外側にねじれやすくなります(股関節の外旋)。すると、太ももの骨(大腿骨)も外側に向き、膝のお皿が内側を向くような「ねじれ」が生じます。この状態を「ニーイン・トゥーアウト」と呼び、膝下が外側に湾曲しやすくなります。
骨盤の開き:
出産や、あぐらをかく習慣などで骨盤が開いてしまうと、股関節が外側に引っ張られ、O脚を助長することがあります。
原因2:特定の「筋肉のアンバランス」
O脚の方は、特定の筋肉が硬く縮こまり、逆に特定の筋肉が弱っているという「筋肉のアンバランス」を抱えていることがほとんどです。
硬く縮こまりやすい筋肉:
太ももの外側の筋肉(大腿筋膜張筋、外側広筋など)
お尻の外側の筋肉(中殿筋の前部線維など)
弱って伸びやすい筋肉:
太ももの内側の筋肉(内転筋群)
お尻の筋肉(大殿筋)
この筋肉のアンバランスが、脚の骨を外側に引っ張り、O脚という形を作り出してしまうのです。
原因3:日常生活の「NG習慣」
日々の何気ない癖が、O脚を悪化させている可能性があります。
内股歩き・ガニ股歩き:
間違った歩き方は、脚の筋肉のバランスを崩す大きな原因です。
足を組んで座る:
骨盤の歪みを引き起こします。
女の子座り(横座り、ぺたんこ座り):
股関節や膝関節に大きなねじれのストレスをかけます。
片足に重心をかけて立つ:
骨盤の左右の傾きを生じさせます。
合わない靴・すり減った靴:
足元の不安定さが、膝や股関節の歪みに繋がります。
原因4:足元の問題(扁平足・浮き指など)
土台となる足元が不安定だと、その上にある膝や股関節、骨盤にも歪みが生じやすくなります。
土踏まずが潰れている「扁平足」や、足の指が地面についていない「浮き指」などがあると、歩行時の衝撃吸収がうまくできず、膝が外側に開くような力がかかりやすくなります。
整体のO脚矯正って、どこまで変わるの?その「真実」と「限界」
「整体に行けば、O脚は完全に治るの?」これは、多くの方が抱く疑問だと思います。
整体で「改善が期待できるO脚」とは?
先ほどお話ししたような、日常生活の習慣や筋肉のアンバランス、骨盤の歪みなどが原因で起こっている「後天的なO脚」であれば、整体によるアプローチで大幅な改善が期待できます。
私たち整体師・鍼灸師は、
- 骨盤の歪みを整え、正しい位置に戻す。
- ねじれてしまった股関節や膝関節、足関節の位置を調整する。
- 硬く縮こまった筋肉(太ももの外側など)を緩める。
- 弱っている筋肉(太ももの内側やお尻など)を活性化させる。
- 正しい歩き方や立ち方、日常生活での注意点を指導する。
といったアプローチを通じて、脚の骨格のアライメント(配列)を整え、筋肉のバランスを改善することで、O脚を根本から改善していくお手伝いをします。
多くの場合、施術後に膝と膝の隙間が狭くなったり、脚のラインがまっすぐに近づいたりといった変化を実感していただけます。
整体での改善が「難しいO脚」とは?
一方で、整体での改善が難しい、あるいは限界があるO脚も存在します。
先天的な骨の変形が原因の場合:
生まれつき、太ももの骨(大腿骨)や、すねの骨(脛骨)が湾曲している場合。これは非常に稀なケースですが、整体で骨の形そのものを変えることはできません。
病気やケガの後遺症による場合:
くる病や、骨折の後遺症などで骨が変形してしまった場合。
加齢による重度の「変形性膝関節症」が進行している場合:
長年のO脚によって軟骨がすり減り、骨そのものが変形してしまっている場合。この場合は、痛みの緩和や進行予防は可能ですが、見た目を完全にまっすぐにすることは難しく、場合によっては手術が必要となることもあります。
大切なのは、ご自身のO脚がどのタイプなのかを専門家に見極めてもらい、適切なアプローチを選択することです。
今日から実践!自宅でできる「O脚改善」トレーニング&ストレッチ
整体でのケアと並行して、ご自宅でも継続して取り組むことで、O脚改善の効果は格段にアップします。
ポイントは、「硬い筋肉を伸ばし、弱い筋肉を鍛える」こと。
トレーニング1:内転筋(太ももの内側)を鍛える「ボール(クッション)挟み」
弱くなりがちな内転筋を鍛え、脚を内側に引き寄せる力を養います。
椅子に浅く腰掛け、背筋を伸ばします。
両膝の間に、ボールや丸めたクッション、バスタオルなどを挟みます。
息を吐きながら、ゆっくりと5秒かけてボールを内側にギューッと潰すように力を入れます。
息を吸いながら、ゆっくりと5秒かけて力を抜きます。これを10回程度繰り返します。
太ももの内側の筋肉が使われているのを意識するのがポイント。
トレーニング2:お尻の筋肉(中殿筋の後部線維)を鍛える「横向き足上げ」
股関節を安定させ、骨盤の歪みを整えるのに役立ちます。
横向きに寝て、下側の腕で頭を支え、体は一直線にします。両膝は軽く曲げましょう。
上側の膝を伸ばし、かかとを少し後ろに引くようなイメージで、ゆっくりと斜め後ろに持ち上げます。
お尻の横あたりがキュッと締まるのを感じながら、数秒キープし、ゆっくりと下ろします。これを10~15回程度繰り返します。反対側も同様に行います。
体が前後に倒れないように、お腹に軽く力を入れておくのがコツ。
ストレッチ1:太ももの外側を伸ばすストレッチ
硬くなりがちな太ももの外側の筋肉を伸ばします。
仰向けに寝て、両膝を立てます。
片方の足のくるぶしを、反対側の膝の上に乗せます。
乗せた方の足の力で、下の膝をゆっくりと横に倒していきます。
乗せている側のお尻の外側から太ももの外側が伸びるのを感じながら、20~30秒間キープします。反対側も同様に行います。
セルフケア:正しい「立ち方」と「歩き方」の意識
トレーニングやストレッチと同じくらい重要なのが、日常生活での意識です。
正しい立ち方:
足の裏全体(親指の付け根、小指の付け根、かかとの3点)に均等に体重が乗るように意識します。
お尻をキュッと締め、おへその下あたりに軽く力を入れ、頭のてっぺんから糸で吊られているようなイメージで立ちましょう。膝のお皿がまっすぐ前を向くように意識します。
正しい歩き方:
かかとから着地し、足裏全体を転がすようにして、最後は親指の付け根で地面を蹴り出すように意識します。
膝とつま先が同じ方向を向くように注意しましょう。
まとめ:O脚は改善できる!正しい知識とケアで自信の持てる美脚へ
さて、今回は「O脚矯正の真実|整体でどこまで変わる?自宅でできる改善トレーニング」というテーマでお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか?
「O脚は治らない」と諦めていた方も、その多くが日常生活の習慣や体の歪みが原因であり、適切なケアによって改善できる可能性があることをご理解いただけたかと思います。
大切なのは、ご自身のO脚の原因を正しく理解し、諦めずにコツコツとケアを続けることです。
では、今日のポイントをまとめます。
- O脚のほとんどは、先天的な骨の変形ではなく、日常生活の習慣や体の歪みが原因の後天的なものである。
- 主な原因として、骨盤の歪み(後傾・開き)と股関節のねじれ、特定の筋肉のアンバランス(内側が弱く、外側が硬い)、内股・ガニ股歩きや足を組むといったNG習慣、足元の不安定さなどが挙げられる。
- 整体では、後天的なO脚に対して、骨盤・股関節・膝・足関節の調整、筋肉バランスの改善、生活習慣指導などを通じて、根本的な改善が期待できる。ただし、先天的な骨の変形や重度の変形性膝関節症には限界がある。
- 自宅でできる改善策として、内転筋やお尻の筋肉を鍛えるトレーニング、太ももの外側を伸ばすストレッチ、そして正しい立ち方・歩き方の意識が非常に重要である。
- O脚は、見た目の問題だけでなく、将来的な膝痛や腰痛のリスクを高めるため、早期にケアを始めることが望ましい。
もし、あなたがO脚に悩んでいて、「自分のO脚がどのタイプなのか知りたい」「専門的なアプローチで根本から改善したい」と思っているなら、ぜひ一度、私たち専門家にご相談ください。
あなたの体の状態を詳しく評価し、O脚の原因を的確に見極め、最適な改善プランをご提案させていただきます。
正しい知識と適切なケアで、コンプレックスだった脚のラインに自信を持ち、痛みなく快適に歩ける毎日を目指しましょう!
こころ鍼灸整骨院



